風子

第1話

待っているという状態は

時としてむなしく

無闇に憂鬱

ベランダの欄干を打つ雫を数える

湿気を含んだ髪は束ねるのも億劫

テレビのチャンネルを替えて

見知らぬ人々の見知らぬ生活を覗いてる

午後は憂鬱

止むことなく、まだ降り続けている

雫の数はいくつだろう

眺めながらそれでも待っている

そんな状況は無闇に憂鬱

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

風子 @yuu1204

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る