第4話

新しい家は、一言で表現すると、最高だった。


ペットショップにいた頃のように、臭くなった藁を交換してくれるし、ペットショップの頃より美味しいご飯は食べられるし、ぼく専用の回し車もある。


体の大きなぼくには、ちょっと小さく感じられるけど、ぼく専用、というのがすごく良い。


使い始めは、別のハムスターの残り香があったけれど、あっという間になくなったから、全然問題なかった。




美味しいご飯は、朝と夜に貰える。


ペットショップで食べていた乾燥フードと、ひまわりの種、ドライフルーツにビスケット。


新鮮な葉っぱやヨーグルトまで食べさせてくれた。


最初の頃は、おずおずと少しずつ入れられていたけれど、ぼくがぺろりと平らげるのを見る度に、嬉しそうに追加してくれる。




寒い夜には寝床にティッシュを増やして、温かく眠れる環境を整えてくれるし、暑い昼にはひんやりとした板を小屋の中に入れてくれる。


きっと、ここが、天国という場所なのかもしれない。


食べては寝て、寝ては食べて、時々思い出したように運動して。


ぼくは、毎日をとても楽しく過ごした。

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