ユラの好きな冒険者ギルドとサマンサ

ダマスカス公爵家では、サマンサが公爵家の要求に、何の対応しないギルマスのユリスリーデに苛立ちを覚え、バッカスに報告、するとバッカスは、すぐに代わりのギルマスを派遣し現ギルマスは、解雇、権限の剥奪の書簡を送る


サマンサは、領主代行として、新しいギルマスのギモルを引き連れ、冒険者ギルドを訪れていた


サマンサが警備兵士数人を引き連れ、ギルドに訪れると、受付に立っていたアスティが対応する


「これは、サマンサ様自らギルドに訪れるとは、何かあったのですか?」


サマンサは、この受付もユリスリーデと仲がいいのを知っていた


「まぁー、あなたには、何度も公爵家の伝言を伝えてたはずです!何を今さら言っているのですか!白々しい」


「私は、きちんと答えてますけど」


「この国では、女性に対して、性的な嫌がらせや、それを要求するような行為言動は、キャサリン王妃様によって禁じられてますが、だから丁重にそう言う行為に及ぶ恐れがあるので、お断りしてたはずですよ、ご存じですよね」


「そ・それがどうしたのよ!我が家は、公爵家よ!この領地では、我が家が法です!」


「そうですか、なら私達この事を、王都の貴族監督機関に報告いたしますが」


それを聞き新しいギルドマスターのギモルが前に出る


「それは私が許可しないよ、アスティ」


「誰かと思えばハイエナのギモル、関係者でもないあなたにそんな権限ないわ!」


ギモルはニヤリと笑い



「残念ながら本日を持って、フェアールのギルドマスターを任命された、ギモルだ、前ギルドマスターのユリスリーデは解雇となる」


「理由は、何ですか!」


「理由は、公爵家からの依頼、命令を断り続けてる事だ!」


「それは女性冒険者に対して、性的な嫌がらせ行為があると、言ったはずです!」


「その判断は、私がする!」


「はぁーーー!あなたは、バカですか!男性であるあなたが、それを止める権利ありませんよ!」


「そんな取り決めあったか?」


「王国法で決まってます!」


それを聞きサマンサが話し出す


「それは、この度新法が決まり、前王妃キャサリン様が決めた事項は、廃棄新法に全て変わります」


扉の奥からユリスリーデが出て来る


「もういいアスティ、命令書簡は、ありますか?サマンサ様」


「これよ!フェアールギルドマスター、ユリスリーデは、公爵家の度重なる依頼命令に従わず、挙げ句公爵家嫡男に重傷を追わせた、これによりユリスリーデは、解雇ギルドランクも剥奪する以上」


「残念だったな、ユリス今日から俺がここのマスターだ!俺の言う事聞くなら秘書として雇ってやるぜ」


「それだけは、死んでもごめんだわ!昔から私の身体目当てのあなたが、秘書になれ?はぁー!なるわけないでしょ?」


「な・なら引き継ぎ書類の確認する部屋に来い!」


「書類は、全てわかるようにしてあるわ、私物も全て整理してます、では失礼します」


「おい!ユリスリーデ!待て引き継ぎしろ!命令だ!」


「私は、ギルドランクも剥奪された一般人です!その命令にお答えできません!では失礼します」


バタン


アスティがギモルに話し掛ける


「ユリスリーデは今100年ぶりの初恋してますから、もう止まりませんよ、フフフ」


「何だとー!あいつがいるから引き受けたのにくそ!」


「じゃアスティお前が秘書だ!引き継ぎ書類整理手伝ってくれ」


「お断りします、私も同じ彼を好きになりましたので、これで失礼します」


「はぁーーー!」


バタン


それを見てサマンサが鬼の形相になる


「まぁーー!何て人達なの、公爵家婦人に何の挨拶もなしに出て行くなんて!ギモル!早くこのギルドを掌握して皆に命令しなさい!公爵家の命令依頼は、最優先事項だと」


「わかりました、サマンサ様、では私ギルド執務室で書類の確認して来ます」


バタン


「よしこれでこのギルドも俺のもんだ、フェアールギルドは、王都でも有名だからなぁ美女が多いって、ユリスリーデはもういい、他にも美女がいるはずだ、気に入った女は秘書にして、可愛がってやるぜフハハ」


☆・☆・☆

ユリスリーデとアスティは、テレストに向かって歩いていた。


「アスティほんとに良かったの?」


「全然問題ないわ!あいつが来た時点で離れるつもりだったから」


「とりあえずテレスト冒険者ギルドだね」


「そうしましょ」


「待ってぇー」


そこにAランクパーティーのカレン、ローズ、ミストたちがユリスリーデを追いかけて来た


「はぁはぁ 私達も一緒に行きまーす」


「おーーい!私達も一緒に行くよ」


食堂で働いていた、ケレンと解体担当のパーラも加わった


アスティが聞く


「あなた達まで、冒険者に、部署の違う食堂と、解体部門でしょ」


「あんなエロマスター、どこにいても関係無いわよ、もうあの目つきで、睨まれただけで、妊娠しそうだわ、ああ気持ち悪い」


「アハハ、確かに気持ち悪いな」


「あんなのがマスターになったら、あそこは、もうダメね」


「ほんとに、おしまいだわ」


ユリスリーデがついて来た者達に語る


「これは、私だけ思ってることかも知れないが、この前ギルドに野菜を持ち込んだ可愛い男の子が、現れてから急に何かが動き出したように思う、王家が割れ、領地が割れる私達は、どちらと共に行くのか」


アスティは、ハッキリと言った


「そんなの決まってます!ユラちゃんがいる方ですよ」


カレン達も頷き


「ユラちゃんのと会った時の衝撃は、忘れる事ができません、ほんとにあの子が来てから、何かが動き出したと思います」


「そうねあの子が現れてから、何かが動きだしてる、もしかしたらあの子なら、この世界を変えてくれそうな気がする」


「私もそううわ、あのとんでも野菜作った可愛い子だもの、きっとまた驚くような物を作ってくれるわよ、そして世界を変えるような物を作ってくれそうな気がする」


ケレンが持って来た物を見せる


「みんなこれ覚えてる?」


「ああ、確かバンドミキサーって言ってたとおもうが」


「そう、私はこれを見て、使い方を知って、ほんとに驚いたわ、まだ小さなあの子がよ、私この子は、これからもっと凄い物を作るんじゃないかと思う」


パーラも頷き


「確かにあの子は、いつも驚かせる物を持ち込んでたな」


ユリスリーデが皆に話す


「私達に沢山の驚きを与えてくれたあの子は、この世界も変えてくれる存在かも知れない、まず私達はあの子を捜し見つける事からね、あの子がまた驚きをもたらした、手がかりのある、テレストに皆でいきましょう」


「「「はい!」」」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る