ユラは公爵家から逃げました(改)
クリスが出て行って暫くして、シェアルさんが戻って来てくれた
「ユラちゃんお待たせ、早速外すわね」
ガチャン
ガチャン
「はぁ… やっと外れたのです」
バタン
「ユラちゃん?しっかりして!」
外れたけど出血が多いわどうしょう…
ギルマスからポーションもらってくるか
「血が たく さん なが れ て ち
から は 」
シェアルは、動こうとするユラを止める
「わかったからしゃべらなくていいユラちゃん動いたらダメ!」
どうしょう完全に大量の出血のせいね
「お ねぇ 」
私はユラちゃんにゆっくりでいいからと言って話しをした
「ト メ ト」
「トメトを食べたいのね」
「ち が う の ませ て」
「え?飲むの?どういう事?」
ユラちゃんが私の後ろを指さす
「この筒に入れるの?」
ユラちゃんが頷く
「入れたよ、どうするの?」
「ハ ンド ル の つい た ふ た 」
「え?ハンドル?ふた?あーこれね」
「う ん」
「この筒に入れて、ふたをして、このハンドル?これを回すのね」
これ何?ふたの中心に変な棒の先に薄い板ついてる、このハンドルを回すと中の薄い板もクルクル回るのね
頷くユラちゃん
「じゃ入れて回すね」
「う ん 」
カシッ!
グルグル
グルグルグルグル
「え?嘘トメトが潰れ赤い液体に変わってく!うわー凄い」
グルグル
グルグル
「もう いい」
「ほんとだ、これジュースだ」
にっこり笑うユラちゃん可愛い
「これを飲ませればいいのね」
身体の弱りきったユラちゃんは飲むことが出来なかった、私はトメトのジュースを飲ませるために口に含む
『何これ!無茶苦茶甘い…このまま飲んでみたいけどユラちゃんを先に飲ませなきゃ』
私は両手でユラちゃんの顔を優しく持ち口移しで飲ませる
ブチュー
ごくごく
「まだ飲む?」
ブンブン
「もういいのね」
コクコク
「私も少し飲んでいい?」
コクコク
私はもう一度さっきの道具でジュースを作りトメトジュースを飲んで見た
ゴクゴクゴクゴクゴクゴク
「うわーーすごぉーい!濃厚で甘くて美味しい~」
こんなに美味しいの初めて、しかしこんなに簡単にジュースに出来る道具をこの子が作ったの?凄い
「ユラちゃん少し回復した?足の血がまだでてるけど、さっきよりましね。
あれ?私も何か身体が少し軽い?回復したの?こんなことあるの?えーー!」
ボクは、コクコク頷くと少し回復したので歩いて見ましたの
ドテッ
ドテッ
「ユラちゃん!何してるの!歩くの無理よ!脚の腱が切れてる?みたいよ、それにまだ血が出てるのよ!無茶したらダメよ!」
ボクは泣きそうになった
「歩 ない・・・」
「ユラちゃん今は治す手段がないから、安静にしてて!ギルマスからポーションもらってくるから」
ボクはコクコク頷いた
お姉ちゃんはギルドへ戻って行ってボクの魔道具の件報告するらしいです
「ユラちゃん一度戻るけど絶対無理に動いたらダメよ」
バタン
そう言ってシェアルさんはギルドにもどって行った
ボクはこの身体でどうするのか考えました
歩けないなんて誤算だよぉ…
クリスが帰ってきたらここにある野菜ほとんど持って行ってもらって、その間にここから出て違う街に行く予定だったのに…
どうしょう…
やっぱりポーション作るしかないのかな?
でも道具ないし時間かかるし、父様に手紙出したから王都に着く前にこの家でないとヤバいよ。
家から出れなくなるかもだし、監視も厳しくなると思う…
マリとクリスには迷惑かけれないし、まだこの野菜売って上手く生活できるかわかんないから今は一人がいいかも
車いすとかいろいろ先の事考えてたら、いつの間にか時間過ぎた見たいで、クリスが帰って来た。
ボクの身体も少し回復した見たいでゆっくりとならしゃべる事が出来るくらいになってた。
血はまだ止まって無いけど
「ユラ様ただいま戻りました、」
「お帰り さい、クリス 帰って すぐ悪い けど ここ ある野菜 ほとんど持って 行って ギルド 売って来て、サマンサ 動き おかしい これ 見つかる やば 」
サマンサがおかしいか…なら早くこの野菜を処理した方がいいわね。
クリスは、ユラの様子を見て話す。
「ユラ様!無理に話さなくてもいいですから、足の魔道具外れたんですね、良かった、でもまだ血が出てる… 」
ユラ様まだ痛いでしょうに… この方は私に心配させないように気丈にふるまって… ほんとにもう
「わかりました。野菜持って行ったらいいのね。ギルマスからマジックバッグ借りてきましたのでほとんど入ります」
シュン
シュン
シュン
「すごい です… 」
ボクが見とれてるとクリスが1本の瓶を出す
「ギルマスからポーション預かって来ました」
「ポー ョン 」
クリスは泣きそうな目でボクを見る
ユラ様…
「いただ まーす」
ゴクゴクゴク
「うぇー 苦いのー」
ゴクゴク
「そのポーションは今作る事の出来る最高のポーションです」
「え?身体 回復 していくの 血が止まっ た すごい あ、お金… 」
「大丈夫ですよ。ギルドマスターのユリスリーデ様は、事情を知ってくれてます。
そして絶対ユラ様を死なせてはならないと言って、ポーションを渡されたのです。」
ボクは安心してほっとした、血が止まったけど、まだしゃべるの戻らない、ゆっくりたどたどしく話す
「そう だった ね。この野菜持っていくの お礼言って、そう だ ! これジュース 作れる 道具 一緒 に渡す。バンドミキサー 言います。」
「わかりました。しっかりお礼言っておきます。ユラ様これの使い方は?」
「シェ アル 知ってる 」
シェアル?ああギルマスの使ってる諜報員の乳でか女ね
「ユラ様これでジュース作ったのね」
コクコク
「ジュース作って飲んだと、一人で飲めたのね良かったわ」
ユラは首を振る
ブンブン
「え?違うの?」
コクコク
「シェアルに飲ませてもらったのね」
『ボクは一瞬考えた、ん?あれ?飲ませてもらったであってるよね?』
コクコク
するとクリスからとんでもないオーラが…
『ビクッ!え?く・クリス?何か怖いんだけどぉー後ろに怖い鬼さんのオーラが見えるよぉ』
「そう飲ませてもらったのね。く・ち・う・つ・し・で・」
コクコクコクコク
『ぇーん 怖いよぉーー』
「ちゃんと、お礼言っておくわね。わ・た・し・の・ユ・ラ・に、飲ませてくれてありがとうって」
コクコクコクコク
『ぅう… クリス怖すぎだよぉー シェアルさん逃げてぇー』
バタン
なんなの?クリスめちゃくちゃ怖いんだけど…
そんな事より歩けるかどうかだ!
ヒョッコ ヒョッコ
うん♪痛いけどゆっくりなら歩けそう…
ポーションって凄いね!少しだけど歩ける。アキレス腱もつながった?のかな...凄いのねポーションって、でもまだ痛いしふらふらするからゆっくりでないと歩けない…
でも歩けるのんわかったから準備するのです。
クリスの持って帰ってくれた工房に頼んでた道具をリュックに入れてと…
種いっぱい入った袋も入れなきゃ!
あ!ボクの服… これ女の子のだよ。
どうしょう…
マリに持って来てもらったらばれるし、マリはボクの事凄いわかるみたいだから、このままでいいかな。
後は、この小さなナイフと水の入った皮袋とモロコシ2個とトメト3個わぁこれでもうリュックいっぱいだ
持って見よ
うぅ… かなり重い…
後は、マリとクリスに手紙書いてたのをここに置いてと…
ボクは小屋の中を見て改めて思った。
こんな所でよく頑張ったよなぁ…
バタン
ボクは小屋の外に出て、お母様の形見のペンダントを握りしめ屋敷を見つめた。
『マリ、クリス必ず呼び寄せるから!待ってて』
前に見つけたボクが通れる塀の壊れた小さな穴、ここから外に出れる
よいしょよいしょ
出れた。
行き先は、決まってるボクの大好きなお母様の眠ってる場所ブランドール伯爵領…かなり遠いけど
「出発だぁ!」
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