ユラの野菜の評価が上がりました(改)
ユリスリーデは、リュックを指差し尋ねる
「ところでクリス!そのリュックの中ってユラちゃんの野菜でしょ?
ここに並べて見せてくれるかしら」
ソアラは、いよいよ問題の野菜が拝見できることに気持ちが高ぶっていて、知らず知らずに食い入るように見ていた。
ユリスリーデもそれに気づいて注意する
「ソアラさんお気持ちは、わかりますがあまりにも前に出過ぎですよ」
「ごめんなさい、あまりにも甘い匂いがするからつい… 」
クリスは、リュックから丁寧に野菜を出して行く
コトッコトッコトッコトッコトッ
「これがレベルの上がったトメトです」
コトッコトッコトッコトッコトッ
「これがレベルの上がったキーロットです」
コトッコトッコトッコトッコトッ
「これが新作モロコシです
コトッコトッコトッコトッコトッ
「これが新作サツロ芋です」
バサバサ
「それとこの薬草の評価もして欲しいそうです。」
「…………………………」
「…………………………」
「…………………………」
「…………………………」
静まり返る会議室
クリスは、黙り込むユリスリーデ達を見て首を傾ける
「皆さん聞いてます?あれ?」
ソアラが壊れる
「嘘でしょキャー何なのこれが野菜?嘘よね、えーー!」
ユリスリーデが興奮するソアラを落ち着かせる」
「ソアラさん落ち着いてください!いつも冷静なあなたが、どうされたのですか!」
ユラの野菜を見たソアラの興奮は、止まらない
「ユリスリーデさん、あなたあのトメト!輝いてるのよ!それに凄い香りよ!香り!」
「わ・わかりましたから落ち着いてください!」
「あ!…ごめんなさい、私ったら、あまりにも衝撃的過ぎて、ついつい恥ずかしいです」
アスティはモロコシを手に取り見つめる
「これがモロコシ?嘘でしょ?全然別物よ、それにこの甘い香り信じられないわ!ほんとユラちゃんの野菜とんでも野菜ねはぁ~」
ユリスリーデはサツロ芋を手に取り驚いていた
「これってほんとにサツロ芋?芋からも凄い甘い香り強いんだけど、それに何だ?この光ってるのは、蜜か?
嘘でしょ…試食すればこのサツロ芋の力がわかるわね」
ユリスリーデは、ケレンを呼びサツロ芋を調理してもらってパーラも一緒に来るように指示した
「とにかくケレン達が来たら一つ一つ試食しましょう」
「ユリスリーデ様!ユラちゃんの野菜は普通より大きいので、まだたくさんあります。
ユラちゃんが全部持って行って欲しいと言われました。」
ユリスリーデは、ユラが野菜を全部持って行くように言った事に感謝するも疑問も感じていた。
「えーー!全部?沢山?それいいの?ユラちゃん食べる物なくなるわよ?どうするの?」
「それは心配ないそうですよ」
「なら私のマジックバッグを貸してあげるから、ほんとに大丈夫なのね」
「はい!ありがとうございます」
コンコン
「ケレンです、パーラも連れて来ました」
「待ってたわ、入って」
「失礼します」
「私まで呼ばれたのですが…」
ユリスリーデは、薬草の件があるからパーラーを呼んだのだった。
「ああその件の前に先にこの野菜を皆で評価しましょうか」
「ケレン残ってたトメトとキーロットも持って来てくれた?」
「はい!」
「じゃ早速まず気になるのがこの家畜の餌と言われるモロコシね」
アスティもモロコシを見つめ
「いくらユラちゃんの野菜でもさすがに生では、無理でしょうね」
ユリスリーデは、ケレンに行って巨大なモロコシを1本人数分に切り分けてもらい皆で試食した
「はっきり言って別物ねこの実の大きさ艶、甘い香り全て、さぁ食べてみましょ」
ガブッ 「!」
ガブッ 「!」
ガブッ 「!」
ガブッ 「!」
ガブッ 「!」
「「「あまーい♪」」」
「「うわー美味しいーはぁ~♪」
ソアラも初めて食べるユラの野菜に衝撃を受ける
「ほんとにこれがあの家畜の餌か?育て方でここまで変わるのか… 生なのに甘くてめちゃくちゃ美味しいわ!」
ユリスリーデは、ユラの野菜に感心する
「相変わらずあの子の野菜凄いわぁ」
皆も食べながら頷く
ケレンがサツロ芋をテーブルに置く
コトッ
サツロ芋は硬いので蒸して柔くしただけです、これも大きいので切り分けしますね
「どうぞ」
ガブッ 「!」
ガブッ 「!」
ガブッ 「!」
ガブッ 「!」
ガブッ 「!」
「「「はぁ~甘くて美味しいー!」」」
「味が凄く濃厚ですよ!これー!」
「何なのあの子の野菜は…凄すぎる」
「ほんとに森の妖精が作ったらこうなる気がします、甘いです」
ガブッガブッガブッガブッガブッ
「あー満足美味しかったー」
次はいよいよレベルの上がったと言われる野菜ね
「たかが野菜なのにドキドキしてるわ」
アスティも今の気持ちを伝える
「私も野菜を食べる気持ちじゃないですよ!私達は前のトメトとキーロット食べてるからです」
「そうね、ソアラさんにも先に最初のトメトとキーロット食べてもらいましょう」
ソアラは、意味がわからずユリスリーデ達を見る
「ソアラさんこっちが最初に私達が衝撃を受けたトメトとキーロットです食べて見て下さい」
「わかったわ」
ガブッ
ブシュ
「ほわぁ~美味しい今まで食べたトメトなんだったの?凄いなこの野菜は、ほんとに驚かされる」
次はキーロットです
「嫌さすがにキーロットを生では… 」
ためらうソアラに無理やり食べさせる
ガブッ
「!」
「嘘でしょ?生よ!甘くて美味しいー!キーロットじゃないみたい」
クリスが笑いながら皆に気づいたことを言う
「ユリスリーデも何か気づかない?ユラちゃんの野菜食べてから」
アスティも感じた見たいで
「あー!ほんとだ何か少し身体が軽くなった気がします」
その事をソアラが一番感じた見たいで
「先ほどから身体の疲れが少しとれたような気がしてまして、気のせいかなと思ってました」
皆が一斉にクリスを見る
「クリスあなた何か知ってるの?」
クリスは、首を振る
「いえ私はただ皆さんが、サツロ芋を食べてから顔色が少し良くなってるのを感じたから、どんなかなと思っただけですよ」
皆驚きの声をあげる
「えーー!野菜にそんな特殊効果何て聞いた事ないわよ!」
「もし野菜にそんな特殊効果があるならほんとに妖精の作った野菜よ!」
クリスは、嬉しそうに笑う
「ユラ様はまさに妖精のような方ですよ。
さぁ皆さんトメトとキーロットです。
その野菜は、先ほどのサツロ芋より後で作られた野菜ですよ。どうぞ試食してください」
皆切り分けたトメトを持ち見つめる
「これがレベルの上がってから作られたトメト…」
「何かドキドキが止まらないんですけど…」
ソアラが先に食べ始める
ガブッ
ブシュー
「はぁ~♪さっきのトメトも凄く美味しいかったが、さらに美味しくなってる」
皆がそれを見て食べ始める
「ほんとだ!美味しさが違う」
「うん♪うまうまだぁー」
「ほんと前より更に熟成されている…はぁ~美味しい~」
ユリスリーデがトメトを食べ終わり感想を言う
「確かにこのトメトを食べてしばらくして、疲れが若干とれたような気がするまぁいいわ食べた量がすくないから微量だと思うが間違いなく効果を感じるわ」
次はキーロットか、これも同じだろうな
何か驚かされ過ぎて感覚がおかしくなってる
「食べるわよ!」
ガブッ
「はぁ~やっぱり美味しいわぁ♪」
「ほんと美味しさと甘さが上がってますよ」
「うん♪美味しいー!」
「これで野菜の試食全部終わったな」
ユリスリーデは満足そうにしてる皆を見るとパーラが自分の身体の変化を報告する
「ユリスリーデ様、先ほど私鑑定スキルを使い少しだけ魔力が減ったのですが、先ほどのキーロットを食べて微量ですが魔力が回復してます」
それにユリスリーデは驚く
「えーー!HPの肉体的疲労だけでなく、MPの精神的疲労まで回復するの?」
ソアラは改めて思った。こんなとんでもない野菜を作る事のできる子供は、絶対に保護しなければならないと…
公爵家が脳筋家系だからか?恐らく武が無いからと、その子がひどい扱いを受けてるんだろう…
この子はなんとしても保護しないといけない!
しかし公爵家なら下手に手出しできない…
帰ってキャサリン様に報告して指示を仰ぐか、野菜の検証も終わったしそろそろ戻るか?
パーラがユリスリーデに発言する
「野菜がとんでもないのはよくわかりました。
私が気になるのは、先ほどの薬草です!」
「そうか?じゃみてもらうか」
ソアラも戻るのは、薬草の結果を知ってから戻る事にした。
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