EP00-EX3



 押収物 

 シア・ハルーラ 手記No10



 私はこれから殺されるのだ。だが、意味もなく殺されてやるほど今の私は弱くない。



 もはや守るものを何一つ無くし、唯一の願いとなったモノ。

 あの部屋で、無機質なガラスケースに閉じ込められた少女を救う為ならば何でもしよう。



 幸い、彼と彼が現在所属する組織と話はついている。

 この場所からあの少女を解き放つのが良いことだと言い切るつもりはない。決して幸せなことだけではないだろうし、少し踏み外せしてしまえば不幸になることが多い世界なのだ。今の私のように。

 だが、××××の元にいるよりは余程ましだと断言できる。



 これは私怨。

 自業自得で起こったことに対して怒る自分勝手な私怨だ。だからこそ、今の私にとっては全てだ。

 


 願わくばあの少女が……私にとっての×××××(以下の文字は血で濡れているために読めず)


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