疼き

幼かった僕はあの日 最後まで君に嘘を吐いた


只一つの真実を君に伝えることが出来なかった


存在するものは 今も無くならないあの日の夢と 


潰れてしまった君がくれた綺麗な思い出


嘲笑う僕を 君はいつも強い瞳でこう言ったね


「貴方は自分の愛さえ否定するの、」


違うんだ


僕は只 少し弱虫なだけだった


心に渦巻く荒波に 為すすべもなく飲み込まれていただけ


戸惑い 溺れた


君の放つ光の矢は


僕には眩しすぎたのだ


君の呼ぶ声が聞こえても


途方に暮れた僕は 否定するだけだった


こんな僕を 綺麗な君を想う僕を




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