王累の焦り

「「いっただっきまーす!」」


 俺とレイカは今日の夜ご飯のカレーに食いつく。


 周りの人たちが冷めた目で見ているが、全然気にならないぞ!




「おいしー!!」


 口の中にカレーの旨味が広がる。


 やっぱりカレーは美味いな!


 日本にいたころに食べたカレーを懐かしみながらも、すぐにカレーを食べ終わってしまう。


「料理人さん!おかわり!」


「は、はい!」


 ピカピカになったお皿を料理人さんに差し出す。


二十分後,..


「お腹いっぱいだー。」


食堂から自室に戻るまでの道をお腹を抱えながら歩く。


「羅人、さすがに食べすぎですよー。」


一緒に歩いている王累が横で苦笑いしている。


「だって昼食べてないんだぞ。」


手の平にちょこんと乗っているブラッディを撫でながら応える。




「だって八杯もですよ!流石に食べすぎでしょう。あなたの胃袋はどうなってるんですか!?」


「あはは...ところで鉄砲と手裏剣はどうなってるんだ?」


無理やり話を逸らす。




「はぁ。話を逸らすの下手ですねー。まあいいです。今日、こないだのテスト品を改造したものをコミハムと作りました。」


話をそらしたのばれてたのか。


テスト品を改造したやつが出来たのか。今度貸してもらおう。


というか王累、コミハム君って言ってたのがコミハムになってるんですけど!?


俺たちがいなかった間に随分と親睦を深めたな。




「前はコミハム君って言ってたよなー。何で呼び捨てになってるんだー?」


ニヤニヤしながら聞いてみる。


「どうでもいいでしょう...あっ!もう僕の部屋にツイてしまった...モウカエラナイトー。オヤスミなさーい。」


「あ、うん。」


だいぶ焦ってたな。今度コミハム君に聞いてみよー。


邪悪な笑みを浮かべて俺も部屋に入った。




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