二人の意見
「え!?これ、いいじゃん!すぐに大量生産しよう!」
興奮した顔つきで俺は言う。
今いるのは屋敷のゲートを通ったところにある裏世界で、二人に出来上がった二つの武器の試作品を持たせてもらっているところだ。
鉄砲はとても軽量化してあり、長い戦闘にはとても適している。それに、手裏剣も薄型で、戦闘中に邪魔にならないようになっている。
これならみんなも使いやすそうだな。
そう言うと、二人の口から、驚きの言葉が出た。
「いや、もうちょっと改良を重ねないといけないですね。」
「そうです。」
「何でだ?」
そう聞くと、
「軽量化しすぎて、逆に性能に支障が出る可能性があるんですよ。パソコンだってそうでしょう。軽るくしすぎると、性能が落ちてしまいます。」
王累が説明してくれた。
「そうだけど、みんなが持ちやすいという観点からみれば、別にいいんじゃないか?」
納得できないので俺は言い返す。
すると今度はコミハム君が
「普通に魔獣一匹を討伐するのであれば、今の試作品でも十分に賄えますが、世界の戦争を止めるのであれば、格が違います。一度しかチャンスはないんです。きちんと性能が良い武器を作らないと。もちろん皆さんが持ちやすいように『軽量化』というのも僕たちの頭に入っています。」
と説明してくれた。
まあ、確かにそうだな。二人に武器については任せよう。
二人の意見を聞いて、改めてそう思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます