姉妹喧嘩⁉

「「「「「「養子!?」」」」」」

まあこんな反応になるか。俺達は屋敷に戻り、エル君の事、書類に親となる男女の記入が必要な事などを洗いざらい話した。俺は養子としてエル君を向かえてもいいって思ってるけど、まあみんなの賛成、反対意見にかかってるよな。


「で、みんなはどう思う?」

俺は単刀直入に聞いてみた。


「 まあ、いいんじゃないですか?」

「私も羅人君の意見を尊重するよ。」

「「「「ご主人方がそのようにおっしゃるのなら。」」」」

「エル様を私のご主人様に‥‥」

「 まあ、僕達も、羅人さんにエル君の様に拾われたしね。大歓迎だよ。」

「僕もリフスと同じ意見だよ。」

「師匠がそう言うなら!」

「皆さん‥‥」


まあ途中で変な意見も混じってたけどみんな賛成って事だな。で、次の問題は誰が親になるかか‥‥。エル君に希望はあるのかな。聞いてみるか。


「次は親についてだけど、エル君は誰になってほしい!、とか希望はあるかい?」

「ぼ、ぼくはお兄ちゃんにお父さんになってほしいです。ぼくが最初悩んでいる時、とても優しい声で声をかけてくれたから‥‥。」


お兄ちゃんって事は‥‥、俺か?まあいいけど。可愛いし。

「いいよ。でも女の人は?エル君が本当の息子なら俺のお嫁さんになる人だね。」

というか俺が『お嫁さん』と言った瞬間マリーとネリーの顔が赤くなった気がする‥‥。気のせいか。そんな事を思っていると、


「僕、皆さん優しいですし、だれでも良いですよ。」

エル君が言った。そっか、それじゃあ誰にしようかな。そう考えていた瞬間、ドラが

「私、ネリー様が良いと思いますよ。」

となぜかネリーを推してきた。


というかあの二人、急に仲良くなったな。まあ、ネリー、いい母親になりそうだし、それでいいか。そう思い決めようとした瞬間、今度はマリーも、

「私も羅人君のお嫁さんになりたい」

と言い出してきた。いや、俺の嫁じゃなくてエル君の親を募集してるんだけど‥‥。


「じゃあ二人のどちらかで決めるけど異論はない?」

「「「「「「「「「なーい」」」」」」」」」

「じゃあどっちにしようか?」

「「絶対に私です‼︎」」

ん?なんか姉妹同士で火花が散ってるような‥。そこで俺は提案する。

「魔法で決着をつけないか。」

と。

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