相棒選び


庭に移動して、レイカに、召喚魔法のやり方を教えてもらう。

「まず、【召喚】と唱え、魔法陣を開きます。そして自分の魔力を流し込みます。自分の魔力の量が多いほど、出てくる魔獣のレア度が上がります。」


そしてレイカは、昼の準備があると言って、家の中に入って行ってしまった。朝ごはん食べたばかりだけど。

「というか最初から気になっていたけれど、その【ショウカン】って何?普通は、【魔法陣よ、我の魔力に反応し使い魔を出現させよ。】とかでしょ。私はいつもそうやって魔法を使ってるけど。」

それは日本語だからだろうか。でも日本語、普通に通じるよな。なんでだろ。


「ま、まあ、とりあえず召喚しちゃいましょ。」

「そ、そーだな。」

二人とも話をそらすの苦手だな。

まあいいや。

「【召喚】!」

おっ魔法陣が出てきた。結構大きいな。例えると、マンホールよりちょっと大きいく

らい。


で、魔力を流し込むんだったっけか。魔力って紫色しているんだな。知らなかった。

「おっ。来たみたいよ。」

ほんとだ。黒いシルエットだ。だいぶ大きいな。

「お、なんだ。人間か。久しぶりだな。」

えっなんだ?上半身は人間だけど下半身は、龍?の女性っぽい。

「私は神獣、ドラヤだ。私を使い魔にしたいのか。小僧には百万年早いわ。」

「えーいいじゃん。じゃあ試しに戦ってみる?」


その舐めているような言葉遣いでドラヤ(どら焼きみたいだな。)はだいぶイラついたようで、


「いいだろう。ここでは町が破壊されかれないから草原にでも行くとしよう」

と言った瞬間に周りの景色が変わった。そっか。神獣だから超能力が使えんのか。

じゃあやるとしますか。先制攻撃を仕掛けてみるか。


「【爆裂】!」

物は試しだ。少し魔力を込めて打ってみた。

「ドッガーン‼︎‼︎‼︎」

うわ、凄い音。どら焼きさん大丈夫かな。(笑)

どら焼きさんのいるところにテレポートすると、気絶してた。


【ヒール】で回復してあげると、どら焼きは、

「先程はお見苦しい言葉遣いで大変申し訳ございません。」

と改まって言ってきた。

「いーよ。俺もこんな目に合わせてごめんね。俺は、羅人。ところで使い魔の件だけど‥」


「もちろん、私でよければ。ちなみに、私は、人間界では、魔物の母、エキドナと言われています。まあ、本名はドランですけどね。なので、ドラとお呼びください。使い魔の契約は、私に羅人様の魔力を注ぎ下されば完了です。」


「ドラ」って国民的アニメの猫のロボットみたいだな。まあ、魔力か、召喚の時みたいにやればいっか。

「じゃあ注ぐよ。」

「あ、あん。そこは、そこは、ダメ…。」

キモ。俺は純粋に魔力を入れてるだけだからな!



「魔力が注ぎ込み終わりました。使い魔承認です。町でうろついていると、危険と思われると思うので、人間に変身しますね。」

「ポン‼︎」

いい音。そこにいたのは、下半身がドラゴンというわけではなく、ではなく、人間の美女だった。やべ、好きになりそう。


「どうでしょうか。」

「うん。いいんじゃない。じゃあかえろっか。」

「テレポート」


「え、羅人様、テレポートが使えるってことは、神の使いですか⁉︎?神獣の中でもウワサになってるのですよ。」

「まあ、そんな感じ。」

「私、羅人様に使えられて幸せの至りでございます。」


そんな有名なんだな。来てから1日しか経っていないのに。

みんなも使い魔召喚できたかな。

家に戻ると、マリーとネリーが口をあんぐり開けていた。

「こ、これは、神獣ですか‥」

「この世に4匹しかいないと言われている‥?それを全員‥。」

みんなも神獣呼び出したんだ。とりあえず紹介してもらう。


「じゃああたしからね。あたしの使い魔は、神獣の鳳凰。ホウって呼んでる。怪我をしていたから、ヒールで治してあげたら、使い魔になってくれた。」


「紹介に預かりました、ホウです。美稲様のヒールは、これまで見てきた人間の中で、一番凄いものでありました。」


「次は、僕ですね。僕の使い魔は白虎です。ハクって呼んでいます。丁寧に話したら納得してくれました。」


「私は、王累様の理知的な所に惚れてしまいました。」

赤くなってる。神獣って人間に惚れるんだな。


「俺のは、玄武。ゲンちゃんって呼んでる。斧で切り掛かってきたから【バリア】で守ったんだ!そしたらなってくれた。」


「はい、筋利様はとてもお強く、私の自慢の斧を曲げてしまう程でしたから。」

可哀想に。手加減すればいいのに。


「ところでさっきから気になっていますだけど、そこの羅人の隣の女性はどなたですか?」


「ああ、こいつは使い魔のドラ。ここではエキドナって呼ばれてるらしいけどそーなの?」


「は、はい。この世界のモンスターの母と言われています。」

「そんな人を使い魔にしちゃうなんて凄いわ。でも、人間にしか見えないけれど。」

「町で目立つからって外見を変えてくれたんだ。みんなもそうすれば?」


「「「そうします。」」」

「「「ポン‼︎」」」

相変わらずいい音。


そして見てみると、ホウは、イケメンなクール系の男子に、ハクは、真面目な印象を受ける可愛い女子に、ゲンちゃんは筋利と同じ様な体育会系の男子になっていた。みんな美男美女だな。

あっ、そろそろお昼だ!お腹すいたなー。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る