撃退と神獣
マリーとネリーはぐっすり眠っていて、まだこの事態には気づいてないみたいだ。
まあ俺達の問題だし、俺達で片付けるとしますかね。テレパシーでみんなにも相談してみよう。みんな起きてるようだし。
(ねぇ、外に俺達が全属性持ちだって事を聞いて、彼氏•彼女になりたいって人とかタイマンして欲しいっていう人達がいるんだけどどうする?)
((無視しよう。【しましょうよ】))
(いや、ここ住宅街だから俺達がよくてもネリー、マリーや他の家に住んでる人達に迷惑だろ。)
(そうです。羅人の言う通りですよ。近所迷惑ですよ。)
そんな事を話しているとドアにタックルして強行突破してこようとする奴らが出てきた。
すると筋利が、「話の邪魔をしないでくれるかな。」と言い、「強固」と唱えドアを黒曜石並みに固くした。魔法って熟語を言うだけでいいんだな。
しかもやっぱり威力強いな。
(でも、魔法で片付けるとしても威力が強すぎて周りにも影響が及んでしまうわよね。だから超能力でなんとかするしか無いわね。)
(でも俺達、まだテレポートと、テレパシーしか知らないじゃん。神様に聞いてみる?)
(そーだな。)
そう考えて、神様にテレパシーを送る。もう気持ち悪さはあまり感じない。
(神様、家の前に俺たちのファン【?】が来ていて近所迷惑なんだけど超能力でどうにかできない?)
(そうじゃのう、美稲さんの超能力、【催眠】を使えばどうじゃ?)
(あ、あたし?)
(そうじゃ。)
(たとえば、美稲さんが外に出て、【ここでは周りの人に迷惑です。また今度、そして別の場所で話しましょう】と心の中で思えばみんな帰っていくはずじゃよ。あと、いちいちわしにテレパシーを送るのも大変じゃろうから今から神獣を送るのう。)
(すみません。ご迷惑をおかけして。)
確かに神様も大変なんだな。そんな事を思いながら、神様との会話は終わった。
(美稲はあいつらを頼む。俺達は神様の言う神獣ってのを待とうぜ。)
(((わかった。)))
神様に指示されたようにあたしは、そとに出て、心の中で
(ここではなく、今度、違う場所でお相手します。)
と心の中で唱えた。
すると、ちらほらと帰る人が出てきて、最終的には、家の前には、誰一人いない状態
になった。
ふう。成功したみたい。あたしは改めて神様ってすごいなぁと思った。
美稲が成功したことを見届けて数分すると、神様の超能力のテレポート(多分・・)できれいな女性が出てきた。
あれ、トラとかライオンとかの猛獣じゃないの・・。しかもテレポートって他人に向かってできるんだ。
その女性が話し出す前に、ネリーとマリーが起きだした。やば。こちらは神獣の女性だよ。とは口が裂けても言えないな。
(どうする?二人が起き始めたけど。)
筋利もきずいていたか。
(とりあえず最初に神様に転移された草原に行こう!この女性は俺が連れて行くから。)
(((ok!)))
((((テレポート!!!))))
「【サーチ】」
「よし、誰もいないみたいだ。で、貴方は?」
「私はアルペ様から頼まれ、ここに参りました、神獣のレイカと申します。以後お見知り置きを。」
「失礼ですが、僕たちは、神獣といえば、トラなどの動物を想像したのですが。」
「ああ、私は人間型の神獣でございます。まあ、神獣でも動物は存在いたしますが。」
「「「「えーー!」」」」
「だめ、でしたか。」
やばい。レイカサさんが顔を赤くしてこっちを見てる。
「えーソンナコトナイヨ。」
「もっと‥」
「え?」
「もっとじらしてください!」
「わ、私実は、Mなんです。」
「そ、そうでしたか。」
まじか。だから神様は俺たちにレイカさんを送ったのか。更生させるために。
「怒ってもいいですよ。というか縄で縛り付けて鞭で叩いてください!」
結構重度だな。俺は美稲にテレパシーを送る。
(催眠で更生できないのか?)
(一時的になら出来ると思うけど‥‥)
(じゃあやってもらってもいい?)
(わ、わかったわー)
すると、いきなりレイカさんが、先程はお見苦しい姿を‥‥と謝り出した。そして美稲が、
(一時間ぐらいは持ちそう)
と送ってきた。
よかった。そんな事を考えていると、レイカさんが、面白そうなことを言っているのを聞いた。
「今から貴方方には、使い魔を召喚してもらいます。戦闘時などに手助けをしてくれます。」
「わかりました。それは、レイカさんを紹介するがてら、マリーとネリーの前でやるか。」
マリー、ネリーの家には、小さいが庭がある。そこで召喚するか。
「じゃあ町の入り口までテレポートするか。」
「「「「テレポート!」」」」
町の入り口までテレポートして、そこから家に戻った。
「あっ!羅人さん達が戻ってきた!心配したんですからねー!」
膨れてる姿、可愛い。
「おっ帰ってきた。朝ごはん出来てるよー。ところでその方は?」
「あっ。ネリーちゃん、マリーちゃんには、説明してなかったか。この子はレイカ。俺の従姉妹だよ。」
ナイス筋利!
「っつ…」
俺は「違いますよ。私は神獣です。」みたいな事を言いそうになってるレイカさんの口を思いっきり塞いだ。
(なんですか、急に。私、快感すぎて漏らしそうになりましたよ。)
あ、もう一時間経ったか。
(レイカさんもテレパシー使えるの?あと二人の前でM出さないでね。)
(わ、わかりました。あと、レイカでいいですよ。そして、その質問に対してですが、神獣はみんな使えますよ。)
レイカと会話を終えた俺は、これから面倒くさいことになりそうだな。と思いながら、朝ごはんを食べ始めた。
「そういえば庭を借りて使い魔を召喚したいんだけどいい?」
「いいよー」
「リョーカイです。」
「ちなみに二人の使い魔はどんな感じなの?」
「私達の使い魔はいないわ。」
「私は風属性、火属性で、ネリーは、水属性、光属性だけだから。闇属性が必要な召還魔法は使えないのよ。」
そーなんだ。なんか悪かったな。
「じゃあ今から召喚する使い魔を自分の使い魔みたいに可愛がってやってあげてくれるか?」
「うん!」
「羅人くんの使い魔‥」
マリーは素直に返事をしてくれたが、ネリーはなぜか初めて会った時みたいに顔を赤くしている。
「ま、まあいいや。とりあえず召喚してみよー」
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