1話
善
少年は毎日心がけていることがある。
一日一善。
少年は必ず1回以上人のために動く。
無論、毎日トラブルがある訳では無いのでできないことだってある。
少年は少しでも困っている人を見つけると積極的に話しかけ、人を助ける。
少年はいつか自分のような人間が増えてくれることを強く望んでいる。
悪
少年はいつも死んだ魚のような目をしている。
何故俺がいちいちお前らに役に立たなければならない?
何故俺はお前らのために働かなければならない?
俺は親のスネ齧っとけば生きていけるんだ
俺のやることに口出しするやつは例え親でも許さない。
少年は感情を失いかけている『悪』である。
善
少年は今日も人を助けた。
おばあさんがヒィヒィ言いながら運んでいる荷物を少年は運んであげた。
おばあさんはとても嬉しそうに微笑み、深々と頭を下げてお礼してくれた。
彼はおばあさんの笑顔が見れたことにとても満足した。
次の日、少年は学校でまた、先生や生徒たちが賞賛をあびた。
彼は自分のような人間が増えてくれることを強く望み、日々自分の目標を胸に、生きている。
悪
少年は今日も万引きをした。
なぜ俺がいちいちお前らに金を出さねばならないんだ。俺はまだ未成年だ。税金払うのは大人の役目だろ。
税金なんぞ誰が払うものか。
消費税なんていらねぇだろ。ふざけるな。
しかし、少年は万引きが見つかってしまい、こっぴどく怒られた。
次の日ら少年はまた万引きをした。昨日とは違う店で、また万引きをした。
彼はいつものような死んだ魚の目で笑い、呟いた
「世の中は生きるか死ぬかの世界だ。弱者は食われ、強者が生き残る。俺はその中の強者だ。」、と
彼の悪ポイントは日々溜まっていく。
現在1000ポイント。目標の10分の1達成。
目標まで残り9000ポイント。
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