2019 激しく作業用BGM にならないジャズ三選

 題名通り、気になって作業がはかどらないジャズ3 作品+1 をご紹介します。気に入った作品がありましたら、曲を買ってください。


フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ

アル・ディ・メオラ, ジョン・マクラフリン, パコ・デ・ルシア


 三本のギターの名演です。ギターの超絶技巧、速弾きが特徴ですが、「ピンク・パンサー」のフレーズを弾いてくれるようなお茶目な面もあります。

 耳元でギター三本の超絶技巧ライブ、おまけに客も熱狂、もやられたら、あなたは絶対に選曲を間違えたと思うでしょう。「き、聞き流せない……」と頭を抱えることうけあいです。


ア・ナイト・イン・チュニジア

『ア・ナイト・イン・チュニジア』

アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ


 別バージョンもあるので、かならずブルーノート盤の「ア・ナイト・イン・チュニジア」の『ア・ナイト・イン・チュニジア』を聴いてください。

 アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズはNHK の『美の壺』のオープニングテーマ「モーニン」で有名なバンドです。

 のっけからアート・ブレイキーのドラムのテンポが速く、やる気まんまんであなたに迫ってきます。速すぎてヘドバンできない。そしてヒタヒタと迫ってくるピアノとともにメインのテーマになだれ込んでいきます。

 とにかくアート・ブレイキーのドラムが速い。ぶれない。殺気(?)にあふれた掛け声まで入っちゃう。

 ジャズ史上に残る紛れもない名演。アート・ブレイキーの音楽で人を殺しにくる気迫を感じて、速やかに作業をやめてください。


フルート・フィーヴァー

『オレオ』

ジェレミー・スタイグ


 フルートのジャズ名盤です。フルートといっても可憐で繊細な雰囲気とは縁がありません。エモーショナルで迫力のある「あれ、これ、尺八?」と勘違いするような音色なのです。

 途中からフルートとともに唸り声が入っています。プレイに力が入りすぎてフルートを吹きながら咽んでいます。おそらくフルートの模範的な演奏とは対極にあるプレイです。だがそれがいい。

 あなたは咽び泣くフルートの音色に作業を阻害されるでしょう。おとなしく曲が終わるのを待ってください。


おまけ 解毒用


格闘弦

『ハヌマン』

ロドリーゴ・イ・ガブリエーラ


 ギターのデュオのかっこいい演奏です。

 ジャック・スパロウの出てくる某映画でも彼らの曲が使われていました。

 解毒用にしては味が濃いですが、『フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ』よりは胃もたれしません。たぶん。


 今回はここまでです。お付き合いありがとうございます。

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