第42話 帰還
うっかり黒龍をぶっころしてしまったおれは呆然としている討伐隊の皆に声をかけ、黒龍の死体を解体する。
竜は全て貴重な素材になるため、街の冒険者ギルドや魔術師ギルド、肉屋などにも協力してもらった。
他の2体の黒龍 も中央広場にひきずってきて一緒に皆で解体する。
恐ろしく固いので切り分けはイアンがぶったぎってゆく。
素材の解体には3日ほどかかった。
竜の、しかも上位個体の素材ということもありすぐに情報をキャッチした商人達や、錬金ギルドが近隣の街から素材の買い取りにあつまってくる。
俺達討伐隊は素材の買い取りは冒険者ギルドに一任して黒龍の魔石のみ受け取り王都にもどることになった。
俺達は王都のギルドでギルドマスターのナガレ直々に討伐報酬金貨1000枚をひとパーティーづつ頂いた。
その他に黒龍の素材の売上も経費を差し引いた分もはいってくる。
生き残ったAランクパーティー「黄色い閃光」Bランクパーティー「鬼滅の剣」と俺達「黒と白」で山分けにした。
素材の代金の受け取りを固くなに拒んでいた「黄色い閃光」と「鬼滅の剣」であったがイアン達が無理矢理渡した。
その金額なんと10000金貨。大金貨10枚。しかもひとパーティがだ。
今は人類が生き残るための戦争中であり強力で貴重な武具の素材になる竜はまさに宝なのだろう。
俺達はおカネをギルドに預け二三日はのんびりと過ごそうと行きつけの宿屋にむかった。
「ご主人。スィートルームはまだ空いてるか?」
「ん?珍しいな?大きな依頼でも成し遂げたのか?」
「あぁ、レイドクエストで棚ぼただけどな。こうゆうとき位贅沢したいんだ。」
「贅沢ねぇ‥‥」
主人はニヤニヤしながらティアをみる。
「失礼な眼でみないでください。でもまぁ今夜は大分朝までハッスルしちゃいますけどねっ‥‥」
ティアが清楚な外見のまま妖艶にふふっとわらう。
余りのギャップに逆にドン引きである。
「あっ、やっぱりいつもの部屋で‥」
「ご主人‼️釣りはいらないわっ!」
ティアが金貨二枚を店主に渡しおれの腕を引っ張りひきづって歩く。
「こちらが鍵です!ごゆっくり!」
店主がいい笑顔で見送る。
「ちょっ!いつものでいいからぁっ!」
「くふふっ!いつものように激しくですね?かしこまりました主しゃま❤️」
その日おれが連敗記録を更新したのはいうまでもない‥‥‥
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