第39話 イリスの憂うつ
「くははっ!たのしい戦いだったぜぇ!サラバだっ勇者!」
ボロボロの魔将軍ヴァルゴが闇の魔闘気を爆発させる。
「まてヴァルゴ‼️俺達はわかりあえるんじゃないのか!」
勇者凍也も自身の持つ最強の身体強化「紫電一閃」を纏う。
凍也はこの魔将軍ヴァルゴを嫌いにはなれなかった。
この魔将軍ヴァルゴとは今まで何度も戦い何度も敗れていた。
だがこの魔将軍ヴァルゴはそのたびに「まだまだ美味しくなるなぁ」といい凍也達を見のがし続けてきたのだ。
「くははっ!俺は最後まで楽しみたてぇんだ!下らねぇこと言ってないで最強最高のやつをよこせやぁ!」
ヴァルゴの闇の魔闘気、闇の魔力が更に膨れあがる。
大気すらそのあまりにも巨大なエネルギーに震えていた。
「くっ!凍也❗️やるぞっ!」
神々しい輝くオーラを纏ったセシアが凍也を見つめる。
「あぁ!最高のやつで見送ってやるよ!セシア、イリス、日向‼️いくよ!」
「わかった!」
「任せてっ!」
「よかろう!」
3人の美少女たちが魔力を練り上げる。
「「「「 メギド」」」」
四人の魔力が混じりあい一つに凝縮されたエネルギーの固まりになる。
「くははっ!いくぜぇ❗️ロストライフスピリッツフレアァァァ‼️ 」
魔将軍ヴァルゴのから膨大なエネルギーの闇の火がはなたれる。
「じゃあなっ、またいつかやり合おうぜっ!ヴァルゴ‼️!メギドフレアァァ‼️」
凍也が手をかざすとエネルギーの固まりメギドから光輝く破滅の焔がはなたれる。
それは一瞬にして、闇の火、ヴァルゴの命の火をのみこんでいった。
「やったねっ!凍也っ!」
「流石私の凍也だっ!」
セシアと日向が凍也に抱きつく。
凍也もそんな二人を愛おしいそうに抱きしめた。
「ほんとにあの二人もチョロインじゃなぁ‥‥。」
イリスはそんな三人の様子をボンヤリまていた。
アインを助けるため乗り越えてきた死線は数知れず。
危機を乗り越えるたび絆は深まり、溜まりにたまった情欲が絡み合うのには時間はかからなかった。
イリスだけは長く生きているため、待つことには慣れている。
むしろ悠久の時を生きてきたイリス自身が今更恋愛感情などに目覚めている今が異常な位だ。
しかも大方このアイン誘拐なんてものはアインの捏造だろう。時がくれば必ず姿を表すはず。
戦いが終り、宿営のテントの中から男女のまぐわいの音を聞きながらイリスは深い、深いタメ息をついていた。
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