第37話 黒騎士イアンと白姫騎士ティアの成り上がり‼️

ドサッ、ドサッ‼️


「これで全部だ。予想外に多かったが無事殲滅してきたぞ?」


「ちょ、ちょっと多すぎます!確認するのに解体班も呼ぶのでちょっとおまちください!」


おれが超特大のバックパックから豚の鼻をヤマダ王国王都オオサカの冒険者ギルドの受け付けカウンターにどっかり置くと、受付嬢は慌てて助っ人を呼びにいった。


オークの討伐部位の鼻が180もあればそれはそうなるよね!


全くうちの姫騎士はサイコーだ!


おれはティアに向いぐっとサムズアップする。


するとティアはふにゃふにゃっとした顔になって喜ぶ。


かわいいやつめ!


超美人のそんな顔に回りの冒険者たちも視線が釘付けになる。


「ティアちゃん!こんど俺たちともパーティー組もうぜ!」


「なにいってんだテメー‼️ティアちゃんは俺たちとパーティー組むんだ!」


ティアの美しさによってきた冒険者たちがティアを仲間に誘いにちょっかいだしてくることは最早オオサカ冒険者ギルドの名物だ。


「申し訳ありません。わたくしは従者のイアンは別として勇者様以外とパーティーは組み気はございません。でもお誘いはありがとうございます❤️」


ティアはニッコリ頬笑みつつもきっぱり断る。


「くぅぅぅ!ティアちゃんやさしー」


「ティアちゃんまじ天使‼️」


「俺もティアちゃんの従者になりてー‼️」


そのティアの笑顔にまた回りの男達が惚ける。


その正体が魔王ガラスティアとは誰もわかるまい!


「ところで最近の勇者様たちの動向をしりたいんだが?」


ティアが冒険者たちをあしらってるうちにおれは情報収集する。


「あぁ勇者様達はですね‥‥」


勇者様達はヤマダ王国が召還した勇者パーティーとともに魔王軍との最前線で戦っているらしい。


魔将も一人撃ち取ったらしいが、人間の命を使う兵器の魔人バリスタ、魔人結界がかなり強力らしく、ちょっと攻めあぐねているらしい。


更に最近は邪竜アプカプリトスまで現れたらしいという未確認の情報もある。


その時鑑定が終わったのか担当の受け付けさんが戻ってきた。


「大変お待たせいたしました。鑑定が終わりました。こちらが討伐報酬と、上級種討伐による追加報酬です!」


ジャラっと金貨が入った袋を渡される。


おっ中々多いじゃん!今日はリッチにスゥィートルームだ!


おれはホクホク顔で金貨を受けとる。兜で顔みえないけどな!


おれがニッコニコで帰ろうとすると受付嬢にチョイチョイ手招きをされる。


「イアン様、夕方にもう一度ギルドにいらしていただけませんか?ギルドマスターから面会の依頼がありまして‥‥イアン様達がきたら伝えるように指示があったんです。今用事で夕方までギルドにいませんので。」


受付嬢がこそこそ話かけてきたので俺は黙って親指をグッとたてる。


いーよ!なんくるないさー!


そんなやり取りをしていると、ほっぺたを膨らませたティアに腕を組んで引っ張られる。


「むぅ!イアン、早く今晩の宿をとりにいきますよ?」


「ち、ちがうんだ!ちがうんだよティア!」


「問答無用です!」


俺はこうしてティアにひきづられながら高級宿につれられていった。


「も、もう勘弁してぇぇぇぇぇ!!」


「主しゃまっっ❤️主しゃまぁぁぁぁ❤️」


その後結界を張ったスゥィートルームで暴走したティアに夕方まで貪り尽くされたのは言うまででもない。




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