第33話 襲撃!ヤマダ王国晩餐会

「此度は遥々ユリア公国から勇者たちが訪れてくれた。未だ魔王達との戦いは先行きが見えなかったが、巨食人鬼は消滅し、ユリア公国が我らとともに魔王との戦いに望んでくれるとのこと。」


「我らの未来は明るい。魔王を倒し、我らは平和を必ずや取り戻す!ヤマダ王国とユリア公国の未来に!乾杯‼️」


「「「「「「「乾杯‼️」」」」」」」


国王ヤマダ15世の乾杯の音頭で勇者達の歓迎晩餐会が始まった。



中央の雛壇に陛下と王妃様。右側に、宰相や、武士団長など幹部が左手側に俺たち主賓と王族が並んでいた。


俺の隣には日向、セシア、イリス、レイラとそうそうたる美少女と美人。それが艶やかな着物姿なのだ。


晩餐会の参加者は勿論、陛下や、王妃様まで見惚れていた。


勿論凍也も見惚れていた。おれはこんなにも美しい少女たちと冒険していたのか‥‥


とくに日向がこんなにもかわいらしく成長していたのに全然気づかなかった。


ずっと日向に感じなかった女の匂いたつような色気。


「ち、ちょっと、凍也。あんまり見ないでょ‥‥はづかしいじゃん‥‥」


目を反らし頬を赤く染めた日向はそれはもうかわいい。


「ご、ごめん。あまりにも可愛くてさ‥‥」


凍也も目を反らして頭をポリポリかく。


「気付くの遅すぎるよ‥‥‥」


珍しい凍也の誉め言葉についつい呟いてしまった。以前なら飛び上がる位嬉しかっただろうが、今ではどこかむなしく感じる。


今一番見て、誉めてほしいのはアインに今では変わってしまっていた。


「えっ?」


日向の言葉に凍也が振り返る。


「ん〰️ん。なんでもないっ!誉めてくれてありがとっ❤️」


日向はにっこり笑い凍也もカッコいいよっ!と誉め返した。


「おぅおぅ!イチャイチャじゃのぉ!なんなら旦那様は妾に任せてくっついちゃえ‼️」


赤のキモノに身を包んだイリスが茶々をいれる。


「そうだぞ?旦那様は私たちに任せなさいっ!」


セシアは黒のキモノ。美しい金髪をまとめあげている。非常識的な美しさだ。


「そっ、そんなんじゃないしっ!それに絶対任せないしっ‼️‼️‼️‼️」


日向はついつい立ち上がった。イリスもセシアもニヨニヨしてる。


真っ赤になった日向が急いで座った。


凍也の隣に座っていたサラスバディ姫がクスクス笑っていた。


「勇者様がた仲がよろしいんですねっ?」


「意地悪なだけですっ‼️」


日向がほっぺたを脹らませ、むぅ!とする。


「それにしても勇者様がたは本当に美しい。できれば戦いになど行かないでいただきたいものだ!


「「「「全くだ!」」」」


いつのまにか集まってきた貴族達に勇者達は囲まれていた。


「ではみなさま、これより、無礼講になります。今日はたのしみましょう。」


王妃様がそう宣言すると、陛下や姫様、王子さまも雛壇を降り皆と飲み始めた。


凍也達も雛壇を降りる。


すぐに貴族達にそれぞれ囲まれ質問ぜめにあっていた。


その時であった。


「あーっ食った!食った‼️あとは暴れていいんだよなぁ?人間くさくってたまらんぜ?」


先程からひたすら食いまくっていて目立っていた豚のような貴族が近くにいた貴族の頭を握りつぶしてユラリと雛壇のほうにむかってくる。


「ジラルダ。貴方は我慢がたりません。わかっていますか?あんまり早く皆殺しにしてしまっては魔王様に怒られてしまいますよ?」


もう一人ユラリと雛壇のほうにむかってくる眼鏡の貴族が手を軽く振ると瞬時に二人の姿が変わった。


「お初にお目にかかるな、人間ども。我が名はジラルダ。《剛の魔将ジラルダ》我に殺されるのを光栄に思うがいい!」


2メートルはあろう筋肉がムッチリとついた巨体の男が黒いオーラを纏った腕を横に薙ぐ。


その先にいた貴族や貴婦人が一瞬で肉の固まりになった。


「ジラルダ。だから我慢が足りませんって何度いわせるのですか?ゆっくり一人一人殺しなさい。」


優男風の男が近くにいる貴婦人の胸を貫いた手をゆっくりと抜きながらジラルダに語りかけた。


「ヴァルゴ。貴様の指図は受けん。」


また一人殺す。


余りの光景に固まっていた貴族たちが我先にと逃げ出した。


「ガハハ‼️つまらん作戦かとおもったがこれは愉快。逃げれない結界のなか精々楽しませてくれよ?」


ジラルダはそれは邪悪な笑みを浮かべていた。


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