第27話 半壊の王城
俺がひそかに王都に戻るとそれは大変な騒ぎとなっていた。
真夜中に王城が半分吹き飛んだ挙げ句どんぱちやって魔王が表れたのだから。
市民はもう此の世はおしまいだ!とか叫ぶ者がいたり逃げ出すものすらいた。俺はそんななか王城に完全隠密を使い忍び入る。
そしていいかんじの瓦礫のなかからひょっこり顔を出した。
「あっ!アイン殿だ!アイン殿が生きていらっしゃったぞ!」
直ぐに救助活動していた兵士に見つかり、無事を確認すると、謁見の間につれていかれた。
「あぁ!アイン様、ご無事だったのですね?よかった!」
「はい、何が何だか分かりませんが、直ぐに救助活動に参加いたします。瓦礫の撤去は俺に任せてください!」
無事だったフレデリカ皇を見て俺は心底ホッとした。
それから俺は瓦礫をアイテム収納で一瞬におわらせ、救助活動していた兵士達に大変驚かれた!
まぁこういうのが本業だけどね!
それから負傷したセシア様の見舞いにセシア様のお部屋を訪れた。
部屋に入ると直ぐにセシア様に抱きつかれた。
セシア様!いろいろ言えないないけどごめんなさい❗️
「よかった!アイン無事だったのね?アインの事だから大丈夫だと思ってたけど本当によかった!」
セシア様にキスされる。メイドさんとかいるら恥ずかしい‥‥
「セシア様お身体はよろしいのですか?」
ひとしきりキスをして落ち着いたセシア様にたずねた。
「うん!治った!アインに会えたら治っちゃった❤️」
セ、セシア様がデレてる⁉️
でもセシア様ぶっ飛ばしたの俺なんです!ごめんなさい❗️
俺はすがり付くセシア様の部屋を後にし、凍也様が療養する部屋に向かう。
部屋の前に行くと、凍也様と一緒に冒険していた「旋風の戦乙女」の面々がいた。
俺は覗いてたから、彼女たちのことはしっているが彼女達は俺の事を知らないが、何となく会釈をして凍也様の部屋に入ろうとした。
「ちょっと、あんた。凍也は今面会謝絶だ。重要な用がなければ、凍也の負担になる。ただの見舞いなら今度にしてくれ。」
戦士のサラが入口の間に割って入る。
「俺は勇者様専属の荷物持ちのアイン。俺も負傷していて参上が遅れたが、俺なら凍也様を直せる。俺は霊薬エリクシールをもっている。」
「何だって⁉️あ、あの伝説の霊薬を?実在したのか!」
サラの言葉に「旋風の戦乙女」の面々も、衛兵さんも驚愕していた。
そうエリクシールはすべての病、すべてのケガを直す奇跡の霊薬、というか神薬だ。
神界にいったとき普通に川みたく流れてた!
めっちゃウマかったんで樽で汲んで来てて今は水代りに飲んでる❗️
めっちゃウマーなんだよね❗️
後で聞いたらあの川に神様ションベンしてんだって!
汚い‼️って最初思って思わずぶん殴って一回殺しちゃったけどウマいもんはウマい!
興味でちゃって大層恥ずかしがる女神様を、脅しションベン飲まして貰ったら若返ったからマジでビビった!
一家に一人欲しいよね!女神❗️
さて、一応下界にはエリクシールは基本的にはないらしいから、自重してエリクシールは薬ビンに小分けしている。
早く勇者様に飲ませなきゃ‼️
俺は「旋風の戦乙女」の面々とともに部屋に入る。
するとベッドに付きっきりで看病していた日向様がいた。
一心不乱に回復魔法を凍也にかけていた。
凍也様の状態は酷かった。日向様が回復しなければそのまま死んでいたであろう。
「日向様!」
俺は日向様に声をかける。俺を見るとうるっと涙目になり泣き出してしまった。
おれはそっと抱きしめる。
「来るのが遅れてごめん。もう大丈夫です。」
「う、うぐっ!遅いよ、ばかぁぁ‼️」
俺の胸をポカポカたたく。可愛い‼️
ていうか状況は余談を許さない。一刻も早くエリクシールを飲ませなければ❗️
「日向様、ここにあらゆるケガを直す霊薬エリクシールがあります、これを凍也様に飲ませてください!」
「時間が無いため口移しでやるのが良いでしょう❗️日向様お願いします!」
光輝く霊薬を日向様に渡す。
だが日向様は躊躇していた。
「で、でも私、アイン以外とキスしたくないっ‼️」
ちょっ、貴方凍也様のヒロインですからね?このタイミングでデレるの止めて‼️
「えぇぇい、貸せ!あたしがする!」
そんな男前なセリフとともにサラがエリクシールを奪い取り凍也様に口移しで飲ませた。
凍也様の喉がコクコクなる。
すると凍也様の体が一瞬輝く。
一呼吸置いて凍也の目が開いた。
「あれ?ここは?っていうかあの化けものは?!」
凍也様がガバッと跳ね起きた❗️
流石エリクシール‼️
皆がエリクシールのあまりの効果に驚愕していた。
「と、凍也様!バケモノはあのあと神聖王国に去っていきました!落ち着いてください!」
凍也様が紫電を迸りながら構えてたのでおれが落ち着かせる。
凍也様にその後の事を日向様に説明してもらい一息した辺で、フレデリカ様や宰相、イリス様がバタバタ入ってきた。
フレデリカ様は凍也様の無事を大変悦び、宰相はホッとしていた。
だがイリス様だけは俺をジト目で見ながらニヤニヤしていた‥‥‥‥‥。
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