第3話異世界転移「異世界アルガス」
「おぉ召還が成功しましたぞ!」
「あぁこれでこの世界は‥‥救われますぅ...
」
「教皇さまや、王、王妃さま、王子殿下の尊い犠牲が‥‥報われましたぞ‥‥‥」
「お、お父様ぁぁぁぁ、お母様ぁぁぁ、お兄様ぁぁぁぁ」
転移陣の光が収ったと思い状況把握しようとしたら回りから歓声やら悲鳴、泣き声。まさに阿鼻叫喚。
なるほど。
複数召還の魔力の代償に命を魔力に変換したわけだな。
勇者召還には幾つもの制約が存在する。
その制約が多ければ多いほど代償が多ければ多いほど強い勇者が召還できるらしい。
一歩間違えば悪魔召還だな。
一説によれば数多の人々の願いになれてしまった神に声を届けるにはそれくらい強いメッセージを込めなければならないとかなんとか。
より強い力を持つものを召還するためには仕方ないとはいえなんか複雑な気分ではある。
ていうかメチャクチャ空気重いんだけど‥‥
俺のこの勇者召還のトキメキを返してほしい
待ちに待った勇者様との会合だと思ったのに‥‥‥
まさか召還されたの俺だけじゃないよね?
背中に嫌な汗がながれる。
あっ大丈夫、近くに人いるわ、テンパりすぎて気づかなかった。
気を取り直して、近くにいる勇者様らしき男女を見る。
若い少年が1人に若い少女が3人。
おぉ、素晴しい!ハーレムパーティーだ!もちろん俺はモブなんで単なるおまけです!
しかも召還の条件に容姿、スタイルなんて項目があるのか?てくらい見目麗しい少年、少女だな!
正に勇者パーティー!やべー!奇跡ですやん!
これから始まるであろう勇者伝説にドキがムネムネ!
ワクワクがキュンキュンですよ!全くもう!
とりあえず回りはほっといて自己紹介!
王女様になんかに初めてはわたさないんだからね!
「初めまして、勇者様がた!おれは世界最強の荷物もちです!荷物を運ぶためにありとあらゆる努力をしてきました!特技は無限収納、万物鑑定です。戦う能力はありませんが必ずや役にたちます!是非勇者様のお供にしてください!」
おれは、片膝をついて頭を垂れ、精一杯の思いをこめて叫んだ。なにせかれこれ50年憧れつづけた思いだ!
ちゃんと言えた‥‥‥はなまる!
「「「「はぁっ?」」」」
いや、まぁ‥‥‥ですよねー‥‥‥
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