第19話

  此の異世界は魔王をベースに・・・・

念術で造られた異世界である・・・・


 長い時を経て・・・・・・

兵装や道具に頼るうち世界さえ造り上げた念術は神話と成り・・・・


 特別な血による力が重視され・・・・・

やがてただ使われるだけの存在に・・・・・・


 悪に使われるだけの存在に・・・・・・


 表向きは王国が支配している・・・・・

本当は悪の組織アノマニクスイクシードが支配している・・・・


 本質を忘れた組織・・・・

忘れられ神話とされた念術をいつかは超えると・・・・・


 不明たる神話の作者を超えると・・・・・


 一部の美しき都市其処に住まう美しき・・・・・

傲慢者達・・・・・・


 目がついた者から・・・・・

愉悦と共に貶め・・・・


 堕とす・・・・・


 肉壁で出来た部屋・・・・・・

あらゆる生物を作り出す実験室であった場所・・・・・


 今ではありふれた盗賊・・・・

モンスターをつくる事のみで・・・・・


 計測される事も無く製造部屋と呼ばれている・・・・


 そんな場所に一人の色深い身を持つ女性が・・・・


 白い体を包む布・・・・

服というにはあまりに体のラインが見えすぎている・・・・


 顔は黒い仮面に覆われている・・・・

美しい金色の長い髪・・・・・


 手足の甲冑は黒く・・・・


 「今日も楽しもカナ」


 楽し気に生まれたてのモンスターに近づく・・・・・

其の時念話が・・・・・・


 スクリーンが虚空に開く・・・・・

「デザイア様」


 「始原地がマスターが奪われました」


 サングラスの似たような服を着こむ男・・・・・

バストアップで映り・・・・・


 焦り伝えてくる・・・・・


 デザイアはどうでもいいと・・・・・

「結局反乱でしょ」

「盗賊を仕向けなさなな」


 楽し気に笑い・・・・・

「いやになる程にね」

「反乱した報いを与えなさい」 


 其の脳裏には数多の今までの苦しみ歪・・・・・

身も心もぼろぼろになり生きるしかばね以下の存在が浮かぶ・・・・


 了解とスクリーンは閉じられ・・・・・



 「今回はどのように滅びるのかしら」

「マスター遊びも飽きちゃたのよねー」


 「神話だとマスター権限では入れるって聞いて」

「一族王から追い落として遊びつつ調べたけど」


 「無理なのよね」

「まあしょせん神話という事かしら」


 「ただの絵空物語」

「まあいいわ」


 「お楽しみっと♪」


 仮面を外し・・・・・

笑う無邪気に・・・・


 そして甘い毒を振りまき・・・・

得物を引きよせる・・・・


 己は人ではないと知っているデザイア・・・・・

自立型の人形・・・・


 「私は兵器!」

「けど楽しんでもいいよね♪」


 人は楽をしたがるもの・・・・・

其の先に滅びがあろうと・・・・・


 特に忙しい者がハマル罠である・・・・・

歪を生む・・・・・  


 己が歪周りに伝播し周りも歪む・・・・・


 デザイアは歪が生み出した最悪かそれとも・・・・・


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

念術強世の覚醒者其の一 ウドン9191 @udon9191

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る