第5話

俺様はこのじじいの荷物をあさっていた。


すると、こんな物を見つけた。


『GAME』と書かれた一冊の本と、このじじいにあてられたメモ・・・


俺様はそのメモとそしてブックを読んだ。


「そうかぁ、このゲームで言う俺様の役は狩人ハントマンかぁ」


「あれぇ~?あれぇ~??」


“ガサッガサッガサッガサッ”


「どこ行っちゃったの~?」


「おぃ!」


その男は気が付くといつの間にか僕ちゃんの後ろに立ってた。

俺様はすぐにこのゲームを理解した。


「まずはこの武器人ウェポンマンを狩って武器を調達するかぁ」


「じじい、いや、攻略人ヒントマンさんよ、いい情報ありがとよ」


“ガサッガサッガサッ”


「そういえばこのじじいあの小屋を見てやがったなあ・・・んっ?・・・二人目見っけ・・・」


「あんた誰???僕ちゃんは、え~と・・・えぇと・・・」


「今から死ぬ奴に教える義理はないなぁ」


「死ぬ?誰が死ぬの??」


「テェメだよ!!」


“ガチャッ・・・”


その男は僕ちゃんのおでこに持っていた棒みたいなのを押し当てたんだ。

そして その男は こんな事を言ってきたんだ。


「殺す前に聞きたい事がある・・・お前は武器人ウェポンマンか?もしくは武器人の居場所を知ってるか?」


「武器人ウェポンマン??なにそれ???」


「お前のようなクズに聞いたのが間違いだったな・・・」


“ドォォォン!!”


「ふっ・・・これで二人目・・・」


俺は相変わらず、出口の見えないこの通路を歩いていた。


“カランッ・・・コロコロ・・・コロ・・・”


何か足元にあった物を蹴飛ばした。

俺はそれを拾ってみた。


「これは、銃の空薬莢からやっきょう!?

さっきの銃声の正体はこれだったのか・・・」


俺は足元を調べた。

するとそこには、ライターによって黒く輝く物体、おそらく俺は直に本物のそれを見たのは、初めてだった・・・。


「・・・デザートイーグル・・・?」


「なんでこんな物がこんな所に・・・さっきまでここにいた奴のなのか・・・?」


“・・・カチッ・・・カチッカチッ・・・”


おもむろに銃の引き金を引くが、銃に反応はない。


“カシーッ・・・シャッ・・・”


弾を確認したが ちゃんと弾は込めれていた。


「・・・!・・・そうかぁ・・・ロックを忘れてた・・・」


“・・・カチンッ”


意外に銃に詳しかった俺は、すぐにロックを解除した。

なぜ俺は、ロックを外したのか・・・それは、さっき拾ったこの空薬莢からやっきょう・・・

これは、この銃のものじゃない別の銃から撃たれたもの。

この銃より口径こうけいが小さい・・・おそらく、ベレッタかそれと同じ大きさぐらいのもの。

つまり今、俺が手にしているこの銃の本当の持ち主が、このデザートイーグルをおいて、まだ使い勝手がいい、軽い銃を選んだ。

裏をかえせば、まだそんな遠くに離れていない、銃をたくさん持ってる人間が、この近くにいると俺は推理し、ロックを外した。

俺は両手で銃を構え、2メートルぐらい離れた壁に、銃口を向けた。

それはちょっとした好奇心だった。

文献でしか読んだことのない銃が、目の前にある。

・・・デザートイーグル・・・それは別名『ハンド・キャノン』

見た目では普通の銃より、二回りぐらい大きく、その重量は、はっきり言って重い、さらに別名からなるように、威力はまさに小さな大砲、非力な男性が撃つと、肩が外れるほどの威力だと言われている…

俺は息をのみゆっくりと引き金に指をかける・・・


“・・・ドクン・・・ドクン・・・”


鼓動が耳のすぐ近くで聞こえてくる。

そして


“・・・カチッ”


“ドォゴォォン!!”


まさに轟音、通路内に響き渡たった・・・

俺は今撃った壁を確認した。


「・・・!!!」


その光景に、驚愕した・・・

それは、壁にめり込んだ弾を中心に、半径40cmぐらいまできれいな円形のヒビが入っていた。


「す、すげぇ・・・」


その威力、重量、迫力、威圧感に俺は動揺を隠せなかった。


“カチンッ・・・チャッチャッ・・・チャッ・・・”


俺は少し落ち着く為にまたタバコを吸いはじめた。


「ふーぅ・・・

フッ・・・やばいよなぁ・・・これ・・・」


思わず笑ってしまった。

それは、確かに文献ぶんけんを読んでいたが俺自身、半信半疑な部分があったからだ。


“パカッ・・・”


「16時47分か・・・そろそろ行くか・・・」


俺はまた歩き始めた。


“ヒューウーゥ


ヒューウーゥー”


「だんだん風が強くなってきたなぁ」


それは出口が近い証拠であった。


“ヒューウーゥー”


100mぐらい先に小さな光が見えた。

俺は少し歩くペースを上げた。


「助かった・・・」


外に出てもいない俺はそう思った。

だが一瞬でそれが絶望に変わった。


「窓?・・・嘘だろ!?

こんな小さい窓、俺の体なんか通らねぇぞ

・・・」


目の前の窓からは赤く光る夕陽が差し込んでいる。


「・・・くそっ・・・」


俺はその場に座り込んだ。

いつも見ていたはずの太陽の光が、もう体で受ける事ができない、そんな気持ちになっていった・・・

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