第4話

“トットットットッ”


俺はどのくらい歩いたんだろう。

そう思い携帯を開いた。


“パカッ


「・・・16時31分・・・」


10分ほど歩いた。

状況は何も変わらない。

いぜんとして俺はライターの火を頼りに、この真っ暗な通路を歩いていた。


だが一つわかった事がある、それは俺の他に 誰かがこの迷路のような通路にいるって事だ。

ついさっきだが歩いてる途中に


“ドォォン!”


一発の銃声がこの通路になり響いた。

かすかだが女の声も・・・


少々危険だが俺は銃声のなった方ヘ向っている。

俺と同じ境遇の人がこの地にいる事を信じて

俺は歩いていた。


“ヒーューウゥー”


突然吹いてきた風に、僕はゆっくりと目を開けた。


「何ここ・・・?」


そこは真っ暗な暗闇の世界・・・・

どうしてこんなに真っ暗なんだろう。

今は恐怖しか無かった。

僕は立ち上がろうとした。

だけど背中の重みに違和感を感じた。


「リュックに何を入れたかなぁ~?」


リュックを探った・・・


“ガサッガサッガサッ”


すると 僕は まず最初に“何か”を手にした。


「なんだこれ・・・すっげぇ重い・・・」


それは両手で持ってもかなりの重量だった。


「これもしかしたら・・・・」


そう、それは子供のころ男の子なら誰でも興味を持ち、触った事のあるオモチャ・・・

拳銃であった。


「・・・マジかよッ!?これ本物!?」


“カチッカチッ”


引き金をを引いてみるが反応はない。


「何だぁ、壊れてんのかよっ・・・でも本物って、こんなに重てぇんだな」


半分がっかりして、半分感動した。

他にも何かないか探して見た。


“ガサッガサッ”


そして懐中電灯を見つけた。


“カチッ・・・ピカッ”


強烈な光が辺りを照らし僕の中の恐怖が少しやわらいだ。

こんどはリュックの中身を全部出してみた。

すると出てきたのは・・・


デザート・イーグル2丁

小型サブマシンガン2丁

ベレッタ2丁とそれぞれの弾

そして【皆と協力しろ!】

と書かれたメモがあった


「なんでこんなに僕のリュックに・・・」


僕は銃に目が行き、その時はメモのことには、さほど気にかけなかった。

僕は懐中電灯に照らされたその黒光りの奥深い輝きになぜだか安心感をいだいていたんだ・・・・・

僕はしばらくその銃たちを眺めていた。

そして出していた銃をリュックに入れて、一番軽そうだった1丁のベレッタを手にした。


「これ・・・どうなってんだろ?」


僕はベレッタを調べていた。

すると・・・


“カチンッ”


銃のロックが外れたみたいだった。

僕は銃に夢中になっていた。

すると、僕の後ろの方から足音が聞こえて来た。


“コツッコツッコツッコツッ”

だんだんと足音が近くなって来た・・・

“コツッコツッコツッコツッ”

僕は息をのんだ。

僕は手にしていたベレッタと懐中電灯を足音の方に向けた。


私は そこで立ち止まった・・・

“パカッ”


「16時10分・・・

どっか家ないかなぁ。早くしないと日が暮れるってぇ~~・・・」


私は今、上に行く道と下に行く道と真っ直ぐ行く道にわかれた所にいる

どの道に進もうかと悩んでると、後ろからあの男の声が聞こえた。


「は、はるちゃん見いつけた」


「マジ!?またアンタぁ~!?」


とっさに真っ直ぐな道を選び、

私は全速力で走った。


「・・・ま、待ってよぉ・・・」


「キモいんだよ!!もう、ついてくんなっつうの!!!」


私は足に自信があった。

高校では陸上部のエースだから

あいつが見えなくなる迄、とにかく走った。

あいつはついて来てはいなかった。

久しぶりの全力疾走・ ついでにアタシは陸上部のエース、ついてこれるはずない。

それとも・・・

走ってるときに聞こえた銃声になんか関係していたのかな?

私は気が付くとかなり大きな建物の前にいた。

そしたら、かすかだけど


「・・・~ぃ・・・・」


誰かがその建物の中から叫んでるのが聞こえた。

私は中に入ろうと入口を探した。


「入口ないじゃん・・・・」


その大きさは甲子園ぐらいで私はその周りを探した。

そしたら小さな窓を見つけた。

私はそこから入ろうと、窓を開けた時、


“ヒューューゥゥー”


強烈な風が建物の中に吸い込まれて行った。

私はその窓から建物に入った。


「うわぁ・・・真っ暗じゃん。何も見えないし・・・」


“パカッ”

辺りに携帯画面の光があふれる。

私は携帯を開いて、カメラ機能を起動させライトをつけた。


「なんでこんな建物があんの??真っ暗で何も見えないじゃない!・・・・」


しばらく歩いていると目の前で光と人の気配を感じた・・・・


「誰かいる・・・・」


私はゆっくりと近付いていた。

そいつは何かに夢中のようだった。


(私には気付いてないみたい・・・)

ゆっくり近付いた。


「!」


(そいつに気付かれたっ!・・・)


そいつは私にライトと銃を向けていた。


「ちょっと!危ないじゃないのよ!!」


女の人だった

少し安心した僕は、銃を下げた。


「あんたここで何やってんの?」


女の人が聞いてきた。


「わかんない。僕、今さっき起きたばっかだし・・・」


女の人が僕の手に持ってるものを見ていた。


「あっ!これっ!?本物だよ!」


「嘘でしょ!?あんたそんなもん私に向けたわけぇ!?」


「ご、ごめんなさい。僕、怖かったんだ。起きたらこんな所にいて、気が付いたら、後ろからだんだん足音が近付いて来て・・・」


「わかった。で?あんた名前なんていうの?」


「僕?・・・松井 翔大(まついしょうた)!お姉ちゃんは?」



「わざわざは野上 晴奈(のがみはるな)・・・」


「晴姉かぁ~、よろしくね」


「よろしく

じゃあ、とりあえずその銃は没収ね」


「え~なんで?」


「こんな物お子ちゃまのあんたが持ってちゃいけないの!」


「お子ちゃまって、僕もう中学生だよ!」


「でもダメ!さっ早くかしなさい!」


晴奈は翔太の手を掴んだ。


「やめてよ!晴ねぇ!」


振りほどこうとした時、


“ドォォォン”


こまくが破れそうになるぐらいの轟音が通路全体に響くかのように鳴り響いた・・・・・


「あっぶないじゃん!当たったらどうすんのよ!!」


「ごめんなさい・・・」


幸い2人は無事だった。


「わかったでしょ?!こうゆう事があるから危ないの!」


「はぁい・・・」


翔太は晴奈にベレッタを渡した。リュックの中身は伝えずに・・・


「ところで 晴姉は、なんでここにいるの??」


「なんでって、あんたがこの中から呼んだからでしょう!?」


「僕は誰も呼んでないよ。起きてからずっと銃触ってたし・・・」


「じゃあ、あれって・・・?」


晴奈は気付いた。

まだこの子の他に、誰かがこの建物の中にいる事を・・・・・


「そうだっ!晴姉 ちょっとこれ見て・・・」


翔太はおもむろにポケットからあのメモを取り出した


「【皆と協力しろ!】・・・、それなら私も持ってるわよ」


晴奈もポケットから取り出し翔太に見せた。


「【鍵人キーマンを探せ!】・・・??キーマンって何???」


「そんなの、私もわかんないわよ!」


「じゃあ、とりあえず、探してみる??キーマン・ 僕も協力しろって書いてあるしさ!」


「そうね・・・とりあえず探してみるか!!」


二人は歩き始めた。

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