第10話真最終決戦叶斗軍vs(?)

叶斗は、ブラックキングに、トドメを刺した。

『さて、こいつにトドメを指したし、ボタンを探そうかな』

叶斗は、ブラックキングの身体を探り始めた。

『見つけた!ポッケの中に入ってた。さて、ボタンも見つかった事だし、押して見ようかな』

叶斗は、ポチッとボタンを押した。

すると、急に、ボタンから、ピーッピーッと言う音が鳴り始め、5分位して、鳴り止んだかと思えば、今度は、今居るこのブラックキングと、戦った場所が、崩壊し始めた。

『何だよこれ!もしかして、自分が殺られる前提で、このボタンに崩壊を止める以外に仕込んでいたって言うのかよ!今、ドラゴンも動けないだろうし、何とか逃げれる方法、ないのかよ?』

『一応逃げれる方法はあるよ』

『キング、どうすれば逃げれるんだ?』

『俺がドラゴンを回復させるから、それに乗って、逃げればいい』

『そうか、分かった』

『それじゃあ行くよ、ヒーリングパワー!』

すると、みるみる内に、切られた尻尾が回復して行った。

『もう大丈夫?ドラゴン』

『あぁ、大丈夫だ』

『そうか、それじゃあ、行くとするか!』

そして、みんなはドラゴンに乗り、レンガのゲートまで目指した。

そして、何かまだトラップがあるのでは無いかと、警戒していたが、何事も無く、レンガのゲートまで行け、脱出出来た。すると、チェスの世界は、崩壊する前に戻り、ホワイトクイーンは、消えていた。

『ふう、とりあえず、世界の崩壊を止める事は出来たが、ホワイトクイーンは、消えちゃったなぁ。まあ、仕方ないか。俺を守るためにあの城で、助けてくれたんだもんな。ありがとう、ホワイトクイーン。さて、ホワイトクイーンが、命を掛けて助けてくれたあの城のボスの部屋に行ってみようか』

『ウンソウダネ』

この世界が崩壊する前に向かった城のボスの部屋に、花を買ってから向かった。

『よし、着いたな。さて、とりあえず花をお供えして置かないとな』

叶斗は、ここに来る前に買った花をお供えし、今までのお礼をして、去ろうとした時、

『く、ブラックキング様の作戦が、お前らのせいで、失敗してしまった。この落とし前、どうつけてくれるのかな?』

『誰だ!』

『俺は、ブラックキング様の側近であり、前に、ホワイトクイーンを掛けて、戦った者だ!くそ、あの時、ブラックキング様に、叶斗の実力を調べて来いと、言われたのに、ちゃんと調べられなかったせいで、負けてしまった。だが、この作戦が失敗したのは、お前らにも非はある。だから、ここでホワイトクイーンと共に眠るがいい!そうすれば、ブラックキング様も怨みを持たずに死ねるだろう。』

『おい!お前!何勝手な事言ってるんだ!』

『うるさい!とりあえず、お前を倒さなきゃ気が済まない』

『ふーん、そうか、それじゃあその身勝手な言い分に振り回されてあげるよ。まあでも、お前は負けると思うけどな』

と、叶斗は、剣を構えた。

『何だと!ますますお前に怒りの情が湧いてきたぜ!』

と言い、ブラックキングの側近も、剣を構えた。そして、攻めてきた。

それを、容易く叶斗は、受け流すと、攻撃された反動を利用して、相手の腕を、切り落とした。すると、

『痛い、痛い痛い痛い。けど、いいねぇ。本気を出すには良い相手だよ!』

と、言いながら、ブラックキングの側近は、自分の頭をもいだ。すると、中からブラックキングが出てきた。

『お前は、ブラックキング!トドメを刺したはずなのに、まだ死んで無かったのか!』

『うん、てか、お前がさっき戦ってたブラックキングは、クローンのブラックキング何だよねぇ』

『く、まじか…てことは、また戦う事になるのか』

『うん、そうだねぇ』

『いや、ちょっと待ってくれ、』

『何?キング』

『ここは、俺に戦わせて貰えないか?この件に関しては、自分のせいでなってしまったも同然だから、自分で蹴りを付けたいんだ』

『あぁ、良いよ』

『ありがとう。さて、ここからは、俺が相手になるよ』

『ふーん、そうなんだねぇ。キングが相手になるんだねぇ。それじゃあ、尚更負けられないねぇ』

『そうなんだ。じゃあ、かかって来な』

『それじゃあ、お構いなく』

ブラックキングは、安定の速さで、攻撃を仕掛けて行く。それを、キングが、防ぎ、段々と奥の方に寄せて行く。

『何故、さっきっから壁の方へ壁の方へ押して来るのかなぁ?』

と、聞いてきた。すると、キングは、

『それはね、内緒だよ』

と、言った。そして、壁に、1、2、3歩と、どんどん近付いて行き、遂に、壁スレスレまで、追い込む事が出来た。すると、キングは、ニヤリと笑い、

『じゃあな!』

と言い放ち、思いっ切り剣で壁に叩き付けた。そして、ブラックキングは、その反動で、背骨や、頭蓋骨などありとあらゆる骨がバッキバキに折れ、血を吐きながら倒れてしまった。

『今度こそ最後だ。』

と、キングは言いながら、今まで操られ、好き勝手やられていた事を思いながら、腹部をまずは切り裂き、剣を突き刺した。

そして辺りは、血の海と、化してしまった。

『お前、やり過ぎだ』

『ごめん、トドメを刺す時、今までのことを考えちゃって、そうしたら、ブレーキが聞かなくなって、辺りを血の海にしてしまった。』

『まあ、倒した事には変わりないから良いけどさ。ここは、ホワイトクイーンが、俺の身代わりになってくれた所であり、ホワイトクイーンのお墓見たいな所だから、掃除してから帰ろうか。』

と言う事で、3人で、掃除を始めた。

まず、商店街で、雑巾と、バケツと、袋を買って、ボスの部屋に戻り、ブラックキングの血を、汲んでは、袋に入れる作業を繰り返した。

『大分袋に溜まったから、捨てに行くか』

『うん、そうだね』

叶斗達は、城の外に出て、血を捨てた後に、また、ボスの部屋に戻り、同じ作業を繰り返した。

『さて、そろそろ大丈夫かな。それじゃあ後は、雑巾掛けをして帰るか』

『うん』

叶斗達は、雑巾掛けをしてから、ホワイトクイーンが、殺られてしまった場所に、挨拶をし、宿に戻った。

『やっと帰って来れた。いやぁ、凄く疲れたな』

と、叶斗が言うと、キングは、物凄く、申し訳無さそうな顔を浮かべた。

『どうしたの?キング』

『あの、今回の件、色々と、巻き込んでしまってすまなかった。お詫びに、この世界に付いての事と、お前を元の世界に戻す方法を、教えてあげよう』

『えっ、そんな事が出来るのか?』

『うん、可能だよ』

『じゃあ、よろしく頼む!』

『まず、この世界がなんなのか分かるか?』

『うーん、何か夢っぽい感じがするんだよな』

『正解だ。この世界は叶斗の長い長い夢の世界。だから、あと少ししたら、現に戻る事が出来ると思う。因みに、この世界で何度も死にかけた事があったよね?』

『あぁ』

『夢の世界で死んだら現の世界でも、死んでしまうらしい。だから、ホワイトクイーンは、命を掛けて守ってくれたんだと思う。』

『あ?まじで!』

『うん、本当だよ。さて、そろそろ現に戻る時間だ。じゃあな。元気でな』

『あぁ』

すると、目の前が、急に真っ暗になった。

現の世界

目を覚ますと、自分の家のベッドにいた。

『ん、もう朝だ。ん~よく寝た。さて、学校行く準備しないとな。』

7月17日金曜日、叶斗は、夢から目が覚め、学校に行く準備をしていた。

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