第9話叶斗のいない世界

これは、叶斗がブラックキングに、抜刀術を食らわされ、倒されてしまった後、復活する前の話

『叶斗さん!叶斗さん!やばい、全然起きない。とりあえず、ブラックキングを叶斗さんに近づけさせない様にしないと!ルーク、手伝って!』

『ウン ワカッタヨ』

『叶斗はあんなに弱かったけど、お前達は、どこまで、この僕を、楽しませてくれるかな?』

と、言いながら、素早いスピードで、襲いかかって来た。なので、みんなは、叶斗に、1度も触れさせないように、叶斗の周りを囲い、応戦した。すると、ブラックキングは、少し疲れていたのか、少し、攻撃の速度が緩んで来たので、その間に、ホワイトクイーンは、叶斗の、切られた部分に、自分の服をちぎって、巻き付けた。

『ふう、とりあえず、応急処置はしましたし、大丈夫ですよね?で、ブラックキングの様子はどうかな?』

『ふ、やるねぇ、あんた達。まさか、さっきの叶斗との戦いのせいで、ここまで苦労する事になるとはなぁ、それじゃあ、少しだけ、本気をみせてあげるよぉ』

と、言い、またも、剣を、鞘に戻した。

なので、ホワイトクイーン達は、また、抜刀術を出してくるのでは無いかと思い、攻撃しに行かない方がいいなと考えた。

すると、ブラックキングは、上に、手を伸ばし、ポーン、召喚!と、唱えた。すると、上から、ブラックポーンが、降ってきた。すると、ブラックキングは、

『相手側の、最終列に、行けるように、行動してねぇ』

と、命令していた。

すると、、そのブラックポーンは、始めは2歩、そこから1歩ずつ攻めて来た。なので、ホワイトクイーン達は、やばいと思い、ブラックポーンを倒そうとするが、いざ、剣を、ブラックポーン達に向けると、耳に、ノイズが入り、身体が動かなくなってしまう。

『何故、身体が動かないんでしょう?』

『それはだねぇ、そのノイズには、聞こえた人を、動けなくするという特殊な呪術が掛けられてるからなんだよねぇ。ほら、お前が動けないうちに、どんどん最終列に、近付いてってるよ。さて、どうするのかなぁ?』

『これに関しては、どうすることも出来ませんね』

『ふーん。じゃあ、ここから、僕が本当に使いたかった技を使わせてもらうよ。』

『プロモーション!ブラッククイーン!』

と、唱えると、ブラックポーンは、ブラッククイーンへと昇格してしまった。

『そうですか、これでまた、倒しづらくなってしまいました。』

『ふ、そうでしょう?さて、どのように、調理してやろうかなぁ?そうだ、ブラッククイーンに、まず、叶斗を攻撃させよう。それから、ホワイトクイーンと、ルークを怒らせて、自我を失った所で一刺し。これで決まり!』

と、言われたので、ホワイトクイーンは、

『そうはさせません』

と、答えた。

すると、ブラックキングは、

『ふーん、面白い。それじゃあ、攻撃させて貰うよ。ブラッククイーン、まず、大周りをして、叶斗の所に向かって、叶斗に留めを刺しちゃってねぇ』

『はい』

ブラックキングは、ブラッククイーンに、このような指示をし、それ通りに動いて行った。

そして、ブラックキングは、最短距離で、叶斗に近付いて行った。そして、叶斗の近くにいる、ホワイトクイーンと、ルークに、攻撃を仕掛けた。

『うわ、何ですか?殺るんですか?それなら、また、本気で御相手しますよ』『ボクモ』

と言い、ブラックキングと、ホワイトクイー

ンと、ルークは、また、戦闘を再開してしまった。

ガチンガチン

『やるなぁ、お前ら、僕の攻撃をここまで防げる何て』

『それはそうですよ。私たちは、上級駒何ですから』

『そうだったねぇ。でもぉ、大丈夫なのかなぁ?僕ばっかりに気を取られて』

ホワイトクイーン達は、はっと思い、後ろを振り返ると、ブラッククイーンが、叶斗に、留めを刺そうとしていた。

なので、ホワイトクイーンは、

『辞めてください!』

と、言いながら、止めると、

『後ろがガラ空きだよぉ』

と、言って、攻撃をしてきた。

『終わった。もうこれに対応できる方法が…』

と、ホワイトクイーンは、もう無理だと、諦めかけていた。その時、

『マダアキラメルノハハヤイボクハコレノタイショデキル』

と、ルークが、言い出し、シュッとそこまで移動して、攻撃を、返した。

『そうですか、ルークさんは、ブラックキングの近くにいましたもんね!良かったです。とりあえずは、叶斗さんの身体にも、新しいキズは、付いていないですし、両方守ることが出来ました。後は、ブラックキングとブラッククイーンを、弱らせることが出来れば良いのですが…』

と言う風に、とりあえずは、守ることが出来たので、ホワイトクイーンは、一安心し、次の、ブラックキングと、ブラッククイーンを、弱らせる方法を、考えていた。

『あ、そう言えば、ドラゴンさんも、ここに連れてきていたはずです。ドラゴンさん!』

『ん、何だ?』

『あそこに、ブラックキングと、ブラッククイーンがいるんですが、その2人を、弱らせてくれませんか?』

『いいだろう散れぇ』

と言いながら、ドラゴンは、まず、ブラッククイーンに、突進して行った。ブラッククイーンは、急な事で、反応出来ず、気を失ってしまった。

『ふ、まさか、ドラゴンまで隠し持っていたなんて、叶斗達は、やっぱり面白いよ。さて、ドラゴンよ、僕を弱らせる様に、指示されたんだよねぇ?面白いし、早くかかって来なよ?全て、攻撃を読み切って、避けてあげるからさぁ!』

『良いだろう、我の、渾身の一撃を受けやがれー!』

と、言いながら、ドラゴンは、尻尾をブンブン振り、飛びながら、ブラックキングの後ろに周り、太っとい尻尾で、吹き飛ばした。

『う.ぐ.やるなぁ』

『そうであろう?だが、まだ終わるではないであろうな?』

『うん、そうだよぉ。さて、大分回復して来たし、お前を倒しに掛かろうかな』

『おう、掛かって来い』

『それじゃあお構いなく』

ブラックキングは、ドラゴンの尻尾目掛けて攻撃をした。

『うぐ、まさか尻尾を狙って来るとは。まさか、我の弱点を知っていたのか?だが、もう少し、叶斗が復活するまでは、尻尾が切れてでも、我が、時間を稼がなくては』

『そっかー、でも、どうやって僕を倒すのかなぁ?』

と言う会話をしていると、突然、

『そこまで、頑張らなくても良い。後は俺に任せろ』

という声が聞こえて来たと同時に、床がどんどん水の様に溶けていき、その溶けた地面から、段々と、髭を生やした知らないおじさんが、出てきた。

『俺の名は、キング。城を撃ち落とされ、怨みを持ち、死んだ後も成仏出来ずに居る。そして、ブラックキングに操られ、こんな事件を起こしてしまった。そして、最後、俺のせいでこんなことになってしまったから、罪悪感が残ってしまい、お前を止めに来るために、わざと皆に姿が見える様にして、ここまで来た者だ!』

『で、お前は、急に出てきて僕に何を伝えたいのかなぁ?せっかくドラゴンを、〆て、遊んでたのにぃ』

『もう、こんな事辞めないか』

『いや、それは無理だねぇ。いくらお前の怨みが消えて、成仏出来るようになっても、僕は、1度受けた仕事は辞めない主義なんだよねぇ』

『そうなんだね。確かに怨みを持ち、死んでしまった俺も悪い。だが、君も君で、ここまでする必要は無いと思う。そして、まだ続けると言うのであれば、この事件の発端である、俺が、君を何とかしなければならない。』

『何とかって、どうするのぉ?』

『それはなぁ、強行突破するんだよ』

と、キングは言いながら、自分の手に持っている剣を、大きく振りかざし、地面に叩きつけた。すると、ブラックキングは、振動と、風で、床に倒れ込んでしまった。

『やるな』

と、言いながら、頭の打ち所が悪かったのか、気絶してしまった。

『助けて頂きありがとうございます。』

『いや、こっちこそ悪かったな。変な事に巻き込んでしまって。怪我とか大丈夫?』

『私は、大丈夫何ですが、叶斗さんが、気絶してしまって』

『あぁ、見ていたから知っているし、それに関しては、早い内に手を打っておいたからもう少しで、起きるんじゃないかな?』

『そうですか』

『うん。それと、ブラックキングがこれで終わる訳無いと思うから、まだこっちにいるね』

『はい。分かりました』

『んあ』

『あ、やっと起きましたね?叶斗さん』

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