第11話 義兄からの電話
圭介は何か嫌な予感をしながら
受話器を取った
実姉の夫 春樹兄さんからの電話だった
圭介はよくわからない状況で
「今晩わ、どうかしたんですか?」
と問いかけた
義兄は酷く慌てた様子でこう話しかけてきた
圭介君偉い事になってるよ
「優香ちゃんのお父さんからすぐに
実家に来る様に電話があって
俺も仲人として来る様に言われた」
「いったい、どうなってるの?
お父さん偉い剣幕で
お兄さん仲人やのに
知らないのかって言われたな、
離婚とか言ってるらしいな、
詳しい話は会ってから聞くわ。
とにかく急いで俺の家まで来て!」
そう言って義兄は電話を切った
圭介は驚きを隠せず
ただ返事をすることしか出来なかった
偉い大事になっている
まさか仲人になってくれてた義兄に
連絡が行くとは思っても見なかった
とにかく圭介は慌てながら支度し始めた
夜の7時を過ぎである
圭介の住むアパートから義兄の家まで30分
そこから優香の実家までは1時間以上かかるところにあった
圭介の心臓の鼓動はピークに達して
これから起こるであろう
現実に焦りを隠さずにいた
そして支度を終えクルマに乗り込み
まだ完全に日が沈んでいない
薄暗い道を義兄の家へと向かったのである
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