11 聖女さん達、ゴーストバスター

「「っらああああああああああああッ!」」


 叫びながら私達は各々攻撃を振るっていく。

 この幽霊達、そこそこ強いけど触れられさえすれば大した事無い。


 明らかにCランクの依頼で出てくるような魔物よりは強いけど、それでも私達の敵じゃない。

 次から次へと沸いて来るけど、それ以上のスピードで消し飛ばせる。


「なんだ俺達こんな奴ら相手にヒビってたのかよ!」


「こうして見ると全然怖くないね!」


 嘘です、ある程度怖さ薄れたってだけで、幽霊事態は普通にある程度怖いよ! めっちゃくちゃ強がってる!


 ……でもまあ、こうして戦える程度には大丈夫!


「よし、なんでもこーい!」


「良いぞそのいきだ!」


 と、私達が幽霊達を薙ぎ倒していたところで、なにかが飛び出してきた。


「「……!?」」


 何かというか……シズクだった。

 シズクは私達と同じように壁に衝突。

 それでもゆっくりと起き上がってくる。


「□○▲▲○▲○□」


 そしてさっきと同じ状態だ。

 え、こっちの対処法は何も見つかってないんだけど……ッ!


「な、なんでも来いとは言ったけど、なんでも来いとは言ってないよ私!」


「おい言ってる事滅茶苦茶だぞアンナ!」


 で、えーっと……どうしようこれ。


「ど、どうするステラ……」


「こうなりゃ荒療治試してみるしかねえだろ……」


 そう言ってステラは掌に拳を打ち付ける。


「考えてみりゃこの前同じような条件の奴らと戦ったばかりだろ」


「……確かに」


 先日、私達は影の魔術で操られた人達と戦っている。

 多分今回操られているのは魔術関係無さそうだから、そんなにシンプルに事が運ぶかはわからないけど……確かに試してみる価値はあるかもしれない。


「じゃ、じゃあちょっと頑張ってみる?」


「頑張ってみるしかねえかな」


「う、うん」


 幽霊を薙ぎ倒しながら、意識の多くをシズクへと向ける。


 ……と、友達と戦うの嫌だけどやるしかないかぁ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る