第48話 終わり

男は、山道をタクシーで走っていた。いくつかの疑問が、決して答えられない事を知り、ぷかぷかと脳内に浮いていた。面識の無い感情が次々と湧き出てくる。さっきのは何だったんだ?先輩が流していた曲の事を聞いただけで、こんな反応が出るとは。だけど何だろう。このままだと大事な人を傷つけてしまう気がする。

急カーブの標識が眩く光る。でもそんなのは気にしない。そう、むしろちょうどいい...

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