第5話 お散歩の練習
悪夢の注射から4日目、困っている人と念じて見たけれど、何も起こらないわね。犬山商店街や漁に行く船が沢山停まっている港や駅前、今日は、中学校周辺など、色々行って見たけれど収穫はなかったわ…
ひなちゃんが、黒田さんと共にリード付き首輪を持って来たわ💦
『チョコちゃん、今からこれ着けて、家の中でお散歩練習しようね♪』
『キャン、キャン』(嫌よ、首輪なんて着けたくないわよ💦)
2人から逃げ回っていると…
ひなちゃんが、室内についていた電話で、
『お兄ちゃん手伝ってー』
ひなちゃんから呼ばれて、捕まえる為の助っ人に斗真君がやって来ました。
『黒田、君が一人で平日は、お世話している筈だよね?』
『いつもは、凄く聞き分けが良いのですが💦』
『仕方ないな、チョコこっちにおいで!』
『わふっ』(はーい、斗真君♪)
『坊っちゃんには、懐いてる…』
『お兄ちゃん、凄いよ。ムツゴロウさんだー』
(しまった、ドストライクのイケメンから呼ばれたから、反応してしまったわ💦)
『さあ、チョコ、ハーネス着けようね。』
『わふっ』(はーい、嫌だけど斗真君に抱かれるのは悪くないわ♪)
『く~ん』(首輪が付けられたわ。)
【人間のままなら、妄想劇場】
『愛莉、いい子だね。ご褒美だよ☆』
イケメンに抱かれながら、首には、紐付きの首輪を付けられました。両脇を通して、胸の前でクロスさせたロープを腰に巻かれた状態です。
『わーい、ありがとう♪』
『さぁ、四つん這いに成るんだよ。今から、お散歩に行くからね。』
『はーい♪』
彼の横で四つん這いに成って、歩く事に悦んでいるサディストってことになるわね💦
『はい、付いたよ。散歩、行くならきおつけてね。』
『お兄ちゃん、ありがとう。お家の中だけの予行練習だよ。』
そう言うと、嬉しそうにリードを受け取って部屋のドアを開けて行きます。引っ張られると、首が絞まるので歩くしかありません。廊下には、メイド服姿の人が複数いて、窓ふきなど掃除をしていました。所々、絵画や甲冑が飾られています。
『到着、ここがひなのお部屋だよ。』
わふっ『とっても可愛いわ。』
薄いピンク色の壁にシャンデリアが付いています。まるで、理想のお姫様部屋です。大きい女の子の人形が2つに、他にも可愛い人形やピアノなどがあります。ある程度、見渡すと次は…
『ここは、お兄ちゃんのお部屋だよ。』
『わふっ』(初めて、斗真君のお部屋に💦)
大量の本が入る本棚にぎっしり本が詰まっています。
経済本や帝王学、マーケティングやビジネス本など、高校生には難しそうな本がずらりと並んでいます。
白い壁にモダンテイストの家具があり、出来る男の人の部屋って感じです。
他には、日本刀や甲冑や掛け軸くなどがある昔ながらの和室やパソコンとマネキン、様々な布生地があるママの仕事部屋、パパの書斎などを見ました。ママは、犬の服を作ってみようと張り切っています。ですが、いまだにこの家の大黒柱を見る事は出来ませんでした。相当広いので全てを回る事が出来ずお散歩は終了です。
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