第3話おまえいるんかい
俺は昨日の件でさらに印象が悪くなってしまった。
陰口は当たり前、どこか避けられてる感じもする。
まあ去年も緊張しすぎて第一印象最悪だったから別に…。
全く気にしてなんかいないもん!!!…泣
大きなため息をつきたいところだがここでため息はまずい。
次の時間割を確認するためにスマホを取り出す。
「次は315教室か」
時計を確認すると授業開始まで残り5分を切った。
焦り散らかし駆け足でその教室に向かった。
俺の机は、後ろから二番目。なにより一番窓側。
神。ありがとう。
だがすぐに神様を恨みたくなる。
前の席になんとあのくそ女、”鈴木凪”がいた。
「あ、鈴木さん一緒だったんだ」
俺は話しかけた。
「エロ本、、、あ、ごめん。昨日は悪かったわ。私のせいでみんなに悪い印象与えてしまったわ。本当に申し訳なかったわ。」
彼女はなんと謝ってきた。
「い、いや別に去年も同じようなもんだったし。気にしてないから。」
めっちゃ気にしたけどね!!!
でもこんなかっわいい女の子に謝らせるなんて俺の阿保!!!
「えwww可哀相www。インキャボッチなのねwww」
彼女は俺の事をバカにしてきた。
え、え、え、えあれ???
さっきの謝罪はなんだったの???
そんなこと言われたら泣くぞ?いいのか?
「うるせえなあ、仕方ないだろ。中二からこうなんだから…。」
俺は泣きそうになるのをこらえてそう言った。
「最後のほうなんて言ったの?聞こえなかった。」
彼女は聞き返してきたが俺はおしえねーよあほ!と捨て台詞を吐いて席に着いた
「ふーん、あ、てか真由美と付き合ってたよね。あってる???」
目を光らせ聞いてきた。答えたくねーなあ。
「そうだけど。俺浮気されて別れたんだ。哀れだろ。笑えよ」
もう泣いてもいいすか?俺。
「笑わないわ。でもなんで浮気されたの?真由美と友達だったから貴方の話はよく聞いたわ。とても仲良さそうだったじゃない?」
「なんか犬系でうざいって」
「そうなんだ、私でよければ相談乗るよ。ライン交換しよ」
そのとき予鈴がなった。俺は予鈴で心臓が跳ね上がった。
果たしてそれはチャイムのせいなのか、鈴木凪の意外な優しい性格のせいか
はたまた美しい黒髪を耳にかきあげる動作か。
全部かもしれない。いやチャイムのせいにしておこう。
俺の学校生活を壊したやつだ。俺はこいつが嫌いだ。
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