第18話 薔薇の香りの訪問者

 それからというもの、殿下はあの手この手で私を退屈させまいと工夫してくれた。


 毎日届く花束に、私の好みを探るかのように多岐にわたったデザインのドレス。食事だってクリスが殿下に何かを言い含められているのか、外国のお料理が並ぶこともあった。


 殿下は時間が空けば離宮に訪れて、他愛のない話をしてくれる。私は一言も返さないのに、それでも嬉しそうにあれこれと話題を提供するのだ。これだけ冷たくしているのに、変わった人だ。


 私が言葉をかけようものなら、あの感激したような目で私を見るのだろう。その姿を見るのは何だか御免だから、尚更言葉を発することは躊躇われる。


「それで、このところ令嬢たちの間ではこういった趣向の刺繍が流行っているらしい。濃い色の布に金や銀の糸で刺繍するのが大切なんだそうだ」


 絶対に興味がないであろう話題まで私のために拾ってくれているのかと思うと、複雑な心境だ。殿下が見本に持ってきてくれたハンカチの刺繍部分を指先でなぞりながら、ぼんやりと刺繍の方法について考えてみた。


 私は不器用な性質のようなので、こういった繊細な刺繍などは大の苦手だ。聖女候補でなく、普通の公爵令嬢として生きていたら、きっと馬鹿にされていたに違いない。


 そういえば、コーデリア姉様はこういった細やかな作業がお得意だったな、とぼんやりと考えたところで殿下が口を開いた。


「……この刺繍の仕方が気になるのか?」


 私がまじまじとハンカチを眺めていたせいか、殿下が柔らかく問いかけてくる。退屈しない限り死なない、と言ってしまった以上仕方がないのかもしれないが、殿下は私の興味が向いていそうなことに異様に敏感だ。


「コーデリアなら知っているかもしれない。あいつは意外にこういうことが得意なようだから。明日にでもコーデリアを呼び寄せようか?」


「っ……」


 思いがけない申し出に、思わず殿下をまじまじと見つめてしまった。殿下は慌てて取り繕うように付け足す。


「いや、もちろんルーナさえよければ、という話だ。あいつも何だかんだ君のことを気にかけていたから、呼べばすぐにでも来るとは思うが……」


 ……コーデリア姉様にお会いする、ね。


 考えたことも無かった。姉様が私のことをどう思っていらっしゃるのかは分からないが、私の命を救う殿下のこの策略に乗ったということは、忌み嫌われているわけではなさそうだ。


 殿下の仰る通り、私が願えばお会いできるのだろう。私の気持ち次第ということだ。


 私のぱっとしない表情を見てなのか、殿下は誤魔化すような笑い方をした。


「会いたいわけないよな。ごめん、今の話は忘れて——」


 と、殿下がそう言ったところで、思わず私は首を横に振った。


 会いたくないわけではない。話してみたいこともたくさんある。これは良い機会かもしれなかった。


「……コーデリアに会いたいか?」


 私の反応が相当意外だったのだろう。殿下は恐る恐ると言った様子で確認してきた。


 返事くらい言葉で返しても良かったが、一度だけこくりと頷くに留めた。


「そうか……コーデリアも喜ぶだろう。早速明日にでもこの離宮に向かわせるよう手配する」


 私が初めて望みらしい望みを示したせいか、殿下はいつになく上機嫌だった。深緑の瞳にかかっていた翳りはいつからか薄れていて、この方がずっと美しい。


 何より、その瞳を翳らせるのも晴らせるのも私次第と思えば、言いようのない優越感があった。


 仄暗い愉悦を覚えながら微笑みを浮かべ、刺繍部分をもう一度指先でなぞる。以前のような清々しい関係ではないけれど、お互いがお互いに囚われたこの関係性も案外悪くないのかもしれない。






 その翌日、殿下のお達しを受けたのか、早速「彼女」はやって来た。


「へえ……ここが離宮なのね。あの王子様にしては趣味がいいじゃない」


 華やいだ声と共に姿を現したのは、他でもないコーデリア姉様だ。


 純白の聖女の衣装に身を包み、波打つストロベリーブロンドの髪はゆったりとまとめられている。私が纏うと味気の無かった聖女の衣装も、コーデリア姉様が纏うとどうにも色気があって非常に魅力的だ。


「……コーデリア姉様、御足労いただきましてありがとうございます」


 出迎える私はコーデリア姉様とは対照的に漆黒のドレスだ。今日は黒い薔薇の飾りを編んだ髪に挿している。


「堅苦しいのはやめましょうよ。色々あったけれど……これでもわたくしたち、姉妹なのよ?」


 妖艶な笑みを浮かべてコーデリア姉様は私の前に歩み寄る。ふわりと薔薇の香りが香った。コーデリア姉様の香水だろうか。


「それにしても、あなたは黒も似合うのね……。今まで白い服ばかり見ていたから、何だか別の人を見ている気分よ」


 姉様は気さくな口調で私の姿を褒めてくれた。彼女の指先が切りそろえられた私の銀の髪に伸びて、軽く毛先を揺らす。


「髪も切ったのね、いいじゃない」


「……ありがとうございます」


 姉様とこうして面と向かって話すのはいつ以来だろう。姉様が公爵家にやって来た最初の頃こそ良くお話していたけれど、ここ数年は必要最低限の言葉以外交わしていなかった。何とも言えない気まずさが漂う。


「それで? 刺繍を教えてほしいのかしら? あなたは不器用だから、無理にこんなことしなくてもいいと思うけれど、興味があるなら教えてあげるわ」


 どうやら私の不器用さは姉様にはお見通しらしい。半ば姉様に導かれるようにソファーに腰かけて、早速流行りの刺繍の仕方を教えてもらった。


「ああ、そうじゃないわよ。わたくしのを見て」


 言葉こそさばさばとしているが、姉様の教え方は丁寧だ。姉様は手際よく刺繍する素振りをお手本として見せながら、私にあれこれと教えてくれた。


 姉様はどう思っているのか分からないが、これはちょっと楽しい。思わずふっと笑みを零しながら必死に刺繍に取り組む。私が作っているのは、黒い布に銀糸で刺繍を施した飾り布だ。

 

 姉様は赤い布に金の糸で何やら縫い付けていた。姉様らしい華やかな色合いと手際の良さに見惚れつつも、せっせと手を動かす。


「っ……」


 途中、針で指先を挿してしまい、ぷくりと赤い血が浮き上がって来た。やっぱり私は不器用だ、と肩を落としていると、私の怪我に気づいたらしい姉様が作業の手を止めて私の手を取る。


「もう、怪我しちゃったの? 駄目じゃない。……誰か! いるんでしょう!」


 姉様の呼びかけにおずおずと姿を現したのはガーネットだ。仮面をつける暇がなかったのか、素顔を晒している。


 しかし姉様はガーネットを見て特別何か反応を示すことも無く、淡々と申し付ける。


「消毒液と包帯を持ってきなさい。ルーナが針で指を刺してしまったの」


「姉様、別にこのくらいは——」


「――あなたが怪我をしたのに放っておいたなんて知られたら、後々嫌味を言われるのはわたくしなのよ。おとなしく手当てされなさい」


「……嫌味?」


「もちろん、あなたの王子様によ。想像できるでしょう? それとも何、あの人あなたの前ではまだそっけない振舞してるわけ?」


 私に対して、というよりは殿下に対して棘のある言葉に、何だか苦笑が零れてしまいそうだ。私は軽く頬を緩めながら首を横に振った。


「……そっけなくはないです。何となく想像もつきます。……姉様と殿下は嫌味を言い合うくらいには仲がよろしいのですね」


 不思議な絆で結ばれた二人だが、それなりに仲良くやっているらしい。だが、コーデリア姉様は私の言葉にげんなりしたように美しい顔を歪めた。


「ちょっと、やめてよ、あの人と仲がいいなんて。……もしかして、まだわたくしたちの仲を疑っている? 何にもないわよ、本当に。わたくしは好きな人がいるもの」


「姉様の好きな人……?」


 それは初耳だ。思わずきょとんとした顔で姉様を見上げれば、ガーネットから消毒液と包帯を受け取った姉様が早速手当てを始めてくれる。


「ええ、この貝殻のペンダントをくれた人よ」

  

 姉様は胸元の青い貝殻のペンダントを摘まみ上げながら、自慢げに笑ってみせた。今や王太子妃である姉様が身に着けるには相応しくない品のように見えたが、姉様にとっては宝物なのだろう。


「……存じ上げませんでした。まさか、今回の殿下の策略に乗るためにその方とはお別れを……?」


「残念ながら彼はもうこの世の人ではないの。死んじゃったのよ。神官たちに、魔の者からこの国を守るための人柱、とかいうものに仕立て上げられてね」


「人柱……?」


 そんなものは初耳だ。当然ながらそんな非道な行いが、許されているはずもない。


「初めて聞いたって顔ね。まあ、無理もないかしら……。神官って、結構横暴なのよ。自分たちに都合の悪いことは女神様のためとかなんとか言ってひねりつぶしてしまうの。ジルは——彼はその犠牲者。たまたま神官たちが人身売買を仲介する場面を目撃してしまって……それで、口封じのために人柱として消されたのよ」


「っ……そんな!」


 敢えて淡々と語ったような姉様の言葉に、思わず声を上げてしまった。


 信じたくない。あれだけ女神様のため、王国のためにと言いながら共に女神様に祈りを捧げていた神官たちが、人の命を踏みにじるような行いをしていたなんて。


「悲しいけれど本当のことよ。ジルは運が悪かったのね」


 私の指先に包帯を巻きつけながら、姉様は感情を込めずに言い捨てる。そんな言葉で片づけられていいような事件ではないと、一番分かっているのは姉様のはずなのに、空気が重くならないように気を遣ってくれているのかもしれない。


「……姉様が女神様に立ち向かうのは、その方のためですか?」


「ええ、そうよ。まあ、わたくしの場合は、女神というよりは神殿そのものというべきかもしれないけれど」


 姉様はきゅっと包帯を結び終えると、どこか意味ありげに微笑む。


「本当の聖女様の前でこんなことも言うのもなんだけれど、ざまあみろって気持ちよ。偽りの聖女を祀り上げて馬鹿馬鹿しい祈りの文句を唱える神官たちを見ていると、笑いが込み上げてくるわ」


 言葉通り、嘲笑にも似た微笑みを浮かべて、姉様は窓の外を見やった。神殿はあの方向にあるのだろうか。


「今に私は、彼を殺した神官たちを同じ目に遭わせてやるわよ。聖女の権限を使ってね」


 復讐に燃える姉様は、不穏で、不吉で、とても美しかった。


 人柱にされたというその人は、それだけ姉様にとって大切な人だったということなのだろう。聖女の装束の胸元で揺れる青い貝殻が、何とももの寂し気で言葉に詰まった。


「……あなたは今でも、聖女でありたかったと思っているの?」


 コーデリア姉様の言葉に、私は曖昧な笑みを浮かべ、頭を振った。今はもう、自分が聖女である姿が想像できなくて、そのような気持ちは湧き起こらない。


「……わたくしたちを、今でも恨んでいる?」


 その声は、姉様にしてはどこか弱々しいものだった。ゆっくりと視線を移動させ、姉様の琥珀色の瞳をじっと見つめる。


「恨んではいません。姉様はともかく……殿下を許せるかは別ですけれど」


 私の命を守るためだったとはいえ、離宮に来た当初の彼は酷かった。私の心を踏みにじり、私をここまで追い込んだのは間違いなく殿下だ。あの時の絶望を思うと、彼のことはそう簡単に許してはいけないような気がしている。


「それもそうよね。無理に許さなくてもいいと思うわ」


 姉様はどこか遠くを見つめながら続けた。


「それでもね、彼があなたを愛しているというのは本当よ。彼の愛だけは信じてあげて欲しいの」


「……姉様がそう仰るほど、殿下は分かりやすいでしょうか」


 私は殿下の言葉があるまで、はっきりと彼の真意に気づけなかった。だが、姉様の観察眼ならそのくらい容易いのだろうか。


 しかし、コーデリア姉様はどこか疲れたように大袈裟な溜息をつく。


「分かりやすいも何も……毎日毎日惚気話を聞かされるわたくしの身にもなってほしいわよ! 今日はルーナが何を食べてくれたとか、どんな本を読んだとか、どんな色のドレスを纏っていたのかとか、逐一惚気てくるのよあの人! そのせいか、あなたと会うのは久しぶりな気がしないわ」


 殿下はそんなことまでコーデリア姉様にお話しているのか。頭が痛くなりそうだ。


「まあ、わたくしにしか話せないから仕方ないと言えばそうなのだけれどね。……ルーナ、あなたはもう、表の世界では——」


「――死んだことになっているとでも?」


 引き攣った笑みを浮かべて、姉様の言葉の続きを奪い取れば、姉様は戸惑うように琥珀色の瞳を揺らがせて頷いた。


「……あの夜、あなたに刺客を向かわせたのは恐らくお母様よ。ここにいれば危険はないでしょうけれど……一応、気に留めておいて」


「ナタリア様が……?」


 正直、どうして、とは思わない。ナタリア様は私のことを心の底から忌み嫌っていた。姉様が念願の聖女になっても尚、私の存在が気に食わなかっただろう。


「……あなたには辛い思いばかりさせてごめんなさいね」


 その謝罪は、ナタリア様の代わりにしているつもりなのだろうか。姉様がそんなことを仰る必要はないのに。


 私は作りかけの飾り布をきゅっと握りしめながら、ゆるゆると首を横に振った。


「いいえ、公爵家にいたあの日だって……辛いばかりの日々ではありませんでした。姉様は確かに私にとっては優しいお姉様でしたし——今だってほら、こんなに親切にしてくださいますもの」


 琥珀色の瞳をじっと見据えながら笑いかければ、自然と姉様も頬を緩める。姉様は私の頭に手を伸ばし、そっと髪を梳くように撫でた。


「……死なないでね、ルーナ。あなたが聖女でないのなら、あの予言はもう無効だって信じているけれど……それでも真冬の新月の夜が明けるまでは、決して気を抜かないで」


「はい、姉様。……姉様こそ、私の代わりに命を落とす、なんて真似はおやめくださいまし」


「わたくしはそれでも全然かまわないのよ? だってわたくしの大好きな人は、今も天国でわたくしのことを待っていると思うから。……でも、まあ、あなたたちに後味の悪い思いをしてほしくないから、せいぜい気を付けるわよ」


 それだけ告げて、姉様は先ほどまで刺繍していた赤い布を私の膝の上に置いた。筒状になったその布は、小さなお洋服のようにも見える。


「……これは」


「ルーのお洋服にどうぞ。大きめに作ったから、まあ、入るでしょ」


 そういえば、ガーネットたちが誰がルーの洋服を作るかでもめて、まだ誰も着手していなかったのだっけ、と思い出して、談話室の隅に飾ったルーと銀の髪のお人形を見据えた。


「ありがとうございます、姉様。……ルーは、姉様が保管してくださっていたのですか?」


「いいえ、殿下が拾っていつかあなたに返そうと思っていたみたいよ。公爵家を訪ねたとき、捨てられていたのを目にしたのですって」


「……殿下が」


 彼がこの人形の名前を憶えていただけでも驚くべきことだったのに、大切に保管していたのだと知って、尚更に胸が締め付けられるような想いだった。私の大切なものを尊重してくれることが、素直に嬉しくて仕方がない。


「……殿下は、私のどこをお気に召したのでしょうね」


「さあ……そればかりはあの人にしか分からないわよね。まあ、私から見る分には、あの人はルーナのどこが好き、とかいう次元ではなくて、ルーナだから好き、みたいに感じるけれど……」


「……私だから」


 私の存在はそこまで鮮やかに彼の心の中に刻み込まれているのだろうか。思い出されるのはここ数年の彼の冷え切った表情ばかりで、このところの殿下の甘い笑みとはすぐには結び付かない。


「そういうあなたこそ、殿下のどこが好きなの?」


「す、好きだなんて……」


 慌てて取り繕うも、コーデリア姉様には何もかもお見通しのようだ。にやにやと頬を緩ませて、妹の恋路を面白がっている。


「……初めは、国と民を想うその尊きお姿に惹かれたのですけれど……」


「うわあ……びっくりするほど真面目ね。聖女も伊達じゃないわ」


 姉様が心底引いたように私を見てくる。本当のことだから仕方がない。我ながら恋の始まりとしては驚くほどに色気がないと思っている。


「……でも、今の殿下のことも嫌いになれないのだから、きっとそれだけじゃないのでしょうね」


 国と民を想う姿にだけ惹かれていたのなら、私のために女神を欺き国を危険に晒した彼のことなど、とうに興味を無くしているはずだ。


 悔しいけれど、私は彼の笑みも声も言葉選びもうんざりするほどの優しさも、不思議と嫌いになれないでいる。嫌いに、なれてしまえたら楽なのに。

 

「まあ、そういうものよね。人を好きになるって」

 

 姉様は不意に立ち上がると、軽く伸びをして私を見下ろした。


「さて、わたくしはそろそろお暇するわね。あんまり長居してあの人が来たら嫌だもの。妹の恋路を覗き見る趣味はないのよ」


 確かに私としても、殿下と過ごしている光景を姉様に見られるのは複雑な気分だ。名残惜しい気もするが、今日の所はお開きにした方がいいのかもしれない。


「……気が向いたら、言葉をかけてあげて頂戴。もっと言えばいつか、名前を呼んであげたらものすごく喜ぶと思うわよ、あの人」


 コーデリア姉様はお人好しだ。なんだかんだ言いながら、殿下のことまで心配している。一応年齢的には殿下の方が姉様より二つほど年上のはずなのだが、私だけでなく殿下にとってもお姉様みたいな人だ。


「正妃でもない私が殿下のお名前をお呼びするなんて恐れ多いですわ」


 悪戯っぽく微笑みながら告げれば、姉様は長い睫毛を何度か瞬かせたのちに、小さく噴き出すように笑った。


「傍から見れば、離宮に囲われている寵姫が正妃に嫌味を言っているとしか思えないわね。……ふふ、あなた意外に強かね」


「姉様に似たのかも」


 片目をつぶって意味ありげな笑みを浮かべた後、やがてどちらからともなく声を上げて笑い合った。楽しくて、何だか新鮮な気持ちだ。


 ……本当は私、ずっと姉様とこうしてお話をしたかったのかもしれない。


 なんて素直に言うのは何だか恥ずかしいから、笑顔の奥に隠しておいた。多分、素直じゃないのはお互い様だろう。


「……またいつでもいらしてくださいね」


「ええ、近いうちにまた。今度はお菓子でも持ってくるわ」


 離宮から去る姉様を見送れば、談話室には静寂が訪れる。一人ぼっちの空間が寂しいと思うようになってしまったのは、紛れもなく、存外に温かいこの離宮生活のせいだろう。

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