第24話

戦乱も終わり頃。


浜松城のふもとに東照宮があり。


家康公(東照大権現)を祀る社殿が存在。


参拝することに。


現人神?御神名は後水尾天皇から贈られたものとされる。


歴史は継承されているのです。


葵ちゃん。

「太平洋戦争の時は敗北で終わりました。」

「完敗。」


紬ちゃん。

「昭和天皇は戦争を批判しておられました。」

「当時は政府が全ての責任を負う政権で。」

「実質は政府が好き勝手やるもので。」

「天皇陛下は限られた権力しか発動できませんでした。」


雫ちゃん。

「中国はどのようになっている?」

「大変に奥地が開けており。」

「中国の奥地が深いのなら。」

「太平洋はなお広いではないか。」

「史実ですよん。」


葵ちゃん。

「元を辿れば明治憲法の欠陥が原因と言われています。」

「変更するな!と書かれており。」

「先進国は数年に一度は変更を加えていたもので。」

「徐々に付け込まれたという。」


紬ちゃん。

「天皇陛下は対アメリカ戦を。」

「無謀な戦いと記しております。」

「私達は緒戦は敗北者。」

「教訓としてやっていくしかありません。」


武者の銅像。


騎馬した物もあって。


迫力がある。


葵ちゃん。

「戦国時代の武士ってなんかカッコイイ。」

「勇敢な武将。」

「知略に長けた大名。」

「日本の歴史ってよく見ると。」

「人が造った芸術作品です。」

「歴史について専門的に学ぶと。」

「よくわかります。」


紬ちゃん。

「男性の華々しい活躍。」

「でもこれは女性には理解できません。」


葵ちゃん。

「男性にしか理解できないことなんです。」


紬ちゃん。

「せめてお手本にしようっと。」


雫ちゃん。

「この世の価値あるものを奪い合った?」

「男の人の憧れや理想は手が届いた。」


紬ちゃん。

「戦争というより戦乱。」

「日本の戦争はほぼ強要されているのでは?」


葵ちゃん。

「現代でさえ。」

「古代ギリシアの民主制の改良型。」

「直接民主制ですから。」

「どうやらそれがいいとのことでの導入。」

「特に新しくない。」

「古代ギリシアの復活なのでは?」


雫ちゃん。

「アリストテレスは君主制・貴族政・民主制。」

「三種類の政治体制があって。」

「どれもメリット・デメリットがあるので。」

「どれが良いとは言ってない。」


葵ちゃん。

「無宗教な民主主義は盲目なのでは。」

「ニヒリズム!」

「人間中心のニヒリズム!」


雫ちゃん。

「私はニヒリズムだけは避けたいから。」

「ここにいる。」


紬ちゃん。

「神様中心の方がいいです。」

「人間中心はろくなことがない。」


葵ちゃん。

「戦争も義戦であればいいなあ。」


雫ちゃん。

「孫子の兵法。」

「戦争は政治の延長。」

「自分たちの意思を強要する。」


紬ちゃん。

「みんな仲良くなんて妄想です。」

「だから戦争があるんです。」


葵ちゃん。

「仲良くしましょう!なんてものは一種の命令ですし。」

「相性が悪いのに同じ場所に居させるのは一種の暴力ですね。」

「全員が自分は正しい!なんて主張すれば。」

「争いは絶えません。」

「平和の道を見つけるように。」

「平和の道を知らなくてはならない。」


紬ちゃん。

「子供の理屈で世界は出来ていません。」

「それ以前に人間は喧嘩好きで。」

「争いを好んでいます。」


葵ちゃん。

「自然の摂理は人にも適用されていると悟ることですよ。」

「これは真理です。」


雫ちゃん。

「野獣のような弱肉強食な部分も。」

「鳥のように平和な部分も。」

「人は持ち合わせている。」

「月夜半分闇夜半分。」

「この意味そのもの。」

「ことわざ通りだよん。」


葵ちゃん。

「その発言は真実だと思う。」

「いろんな意見があるけれど。」

「イラク戦争を対岸の火として観ていたし。」

「私は愚かな解釈を辞めようと思う。」


雫ちゃん。

「私は先の戦争での敗北の言い訳は辞めた。」


紬ちゃん。

「兵法としては。」

「韓国は敗戦国のひとつ。」

「中国は引き分け。」


雫ちゃん。

「戦争は最初からこの世にあるものです。」

「イエス・キリストの言葉。」


紬ちゃん。

「平和平和言っても。」

「結局負ければ黙って従うしかない。」

「力は正義なり。」

「プラトンの著書・国家。」

「勝利は常に強者が手にする。」


葵ちゃん。

「世界の歴史は。」

「残念ながら性悪説を中心に動いている。」


紬ちゃん。

「人類史から見て。」

「宗教から見て。」

「戦いを知る者から見て。」

「一見有り得なさそうだけれど。」

「人類は自然の赴くままに。」

「戦争へと身を投じた。」


葵ちゃん。

「戦争は自然の産物。」

「その中でも平和を重んじる意思を失ってはならない。」

「平和への祈りは神様に捧げる。」


雫ちゃん。

「神社で平和を祈るのは忘れてはいけない。」

「間違った平和主義はかえって他国の介入を許し。」

「戦争に繋がる。」


紬ちゃん。

「これが平和だ!みんなそう言っている。」

「こんなの自分の考えがひとつもありません。」

「シリア内戦に対して無関心。」

「そんなひとが平和って語れるんですか?」


葵ちゃん。

「私がもっとも悲しいのは。」

「自分も他人も。」

「御託ばかりで悲しい。」


紬ちゃん。

「いーこいーこ。」

「よしよし。」


雫ちゃん。

「せめてニヒリズムだけは壊しておこうよ。」


紬ちゃん。

「平和主義については考え直してみましょう。」

「あれでは主権の譲渡ですから。」


葵ちゃん。

「小善は大悪に似たり、大善は非情に似たり。」


境内にて。


意見交換。


のち参拝。


日本では幕府の力が必要不可欠。


幕府に力が無いと。


戦乱になってしまう。


幕府が建てられると終息。


外国では自国の繁栄の為に戦争が繰り返され。


最近は消極的。


戦争を否定することで無駄な争いを無くし。


争っても得をしないのなら。


誰も仕掛けません。


現在も主権を争っての攻防が続きます。

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