第11話

古城の中にて。


傭兵モナ。

「ということで集まってもらったのは他でもない。」


異端者。

「もちろん大作戦があるのだな。」


狂信者。

「逆転するのか?」


傭兵モナ。

「幹部のお前らを捕らえて投降する。」


兵士が取り囲んで幹部を拘束。


異端者。

「そんな馬鹿な・・・。」


狂信者。

「同志だったはず・・・。」


傭兵モナ。

「スパイってこと知っていたか?」

「最初から計画した通りだったよ。」


異端者。

「ハメられた・・・。」


狂信者。

「思えば不審な点が少しあったな・・・。」


兵士。

「車の手配が完了しました。」


傭兵モナ。

「では司令部に出発だ。」


フィロー。

「何も無かった人だけ余裕で居られる。」

「人は何もなければ何も分からない。」


傭兵モナ。

「食糧不足でやっと食べ物の本当の価値が分かり。」

「渇水で飲み水の恩恵を見出す。」


フィロー。

「人は何かあって始めて分かる。」

「キレイゴトは何も無かった余裕かまし。」


傭兵モナ。

「何も無ければ。」

「何も学ばない。」

「何かあって人は始めて分かるから。」

「普通に居られるのは放置されたから。」

「自分の番がまわってきたら。」

「きっと分かるよ。」


兵士。

「これから寝返ります。」

「提示された通りに。」


フィロー。

「私の術は健在かな?」

「私は理性的に生きる事にします。」


モナは異端者の幹部を複数拘束。


司法取引に出ましたが。


司令部とスパイの協定を結んでおり。


ほとんど無罪が確定していますよ。


2か月で解放。


オルフェン。

「迎えに来てやった。」


モナ。

「学生時代のように。」

「久しぶりにハメ外すか?」


オルフェン。

「ここは謹んで。」

「喫茶店で珈琲でも。」


同時期に。


保護されたフィローが復帰。


魔法使いが術を解いたら。


正常な女の子に戻ってくれました。


保護施設。


フィロー。

「仕返ししたい。」


オルフェン。

「ほう。」

「利害が一致しているな。」


モナ。

「こき使った詫びだ。」

「受け入れるよ。」


フィロー。

「嬉しいです。」


三人組の傭兵部隊が結成されましたね。


三人組で新しい戦いに出向くことに。


理性。

「あなたの理性と感情。」

「さてさてどちらが勝ちますか?」

「感情に身を任せ。」

「理性を捨てて行くのかい?」

「理性は人らしき。」

「すべてを与える贈り物。」

「感情論に走り逝き。」

「遂には愚かな人間仲間入り。」


感情。

「義による怒りは別物で。」

「私は本能そのまんま。」

「私の元へいらっしゃい。」

「古代の教訓お忘れか。」

「怒りは敵と思え。」

「貴重な訓戒無駄にして。」

「私の元へ来なさないな。」

「私は歓迎致します。」

「あなたを獣に突き落とせ。」


クレスケンスルーナ。

「日本文化を知りたい。」

「秋葉原行きたい。」


葵ちゃん。

「いつか言い出すと思って。」

「下調べは済ませているよ。」


リーリエ。

「さすがです。」


葵ちゃん。

「ただ資金が。」


クレスケンスルーナ。

「ポケットマネー。」


葵ちゃん。

「完了。」


新幹線で。


秋葉原。


はしゃぐクレスケンスルーナ。


早速。


メイドさんを見つけました。


クレスケンスルーナ。

「はれ?路上にいるの?」

「主人は?」


葵ちゃん。

「日本ではアイドル店員なんです。」


クレスケンスルーナ。

「あーそうか。」

「あれはなに?」


葵ちゃん。

「ゴスロリです。」

「元々は西洋のドレスだと言われています。」


クレスケンスルーナ。

「珍しい。」

「私の所ではあまり見ない華やかさ。」


リーリエ。

「着ぐるみですか。」

「あれは。」


クレスケンスルーナ。

「マスコットだー。」


葵ちゃん。

「こちらにメイドカフェあります。」


クレスケンスルーナ。

「趣向が違うのかな?」


メイドカフェに入ったら。


メイドさん。

「お帰りなさいお嬢様。」


クレスケンスルーナ。

「それ言われ慣れてる。」


メイドさん。

「にゃんにゃん!?やりましょ。」


クレスケンスルーナ。

「こんなへんてこダンスをしろと?」

「道化師みたい。」

「おもしろーい。」


リーリエ。

「日本では召使い。」

「道化師なのですか?」


葵ちゃん。

「遊びです。」


リーリエ。

「変わった趣味で。」

「しかし美形だらけなのが不思議です。」

「これは知り合いにお見せしたら。」

「求婚でもありましょう。」


メイドカフェで踊って。


次に。


アニメイト。


クレスケンスルーナ。

「アニメ?」

「芸術作品ってこと!?」


葵ちゃん。

「大衆向けだそうです。」


クレスケンスルーナ。

「美しいものでもありますの?」

「古き良き絵画の集まりとか。」

「金色の鎧?」


葵ちゃん。

「絵画みたいではないです。」

「デジタルみたいなコピー?」


クレスケンスルーナ。

「絵画をコピーしても。」

「本物特有のオーラはありません。」


葵ちゃん。

「見ればわかります。」


クレスケンスルーナ。

「おおっと少し芸術とは。」

「言えるものではありません。」

「見なかった見なかった。」

「こっちのかわいいカジノマシン。」

「くるくるまわして手に入れた?」

「かわいい品物もあるんですね。」


葵ちゃん。

「品がないものは見ないほうがいいかも。」

「立ち去ろう。」

「芸術作品は少数派。」


クレスケンスルーナ。

「しかし窮屈な街ですね。」

「人がいっぱいいるもので。」

「わざわざなんで。」

「こんなに集まるのです?。」


リーリエ。

「私は開放的で。」

「フリーダムな都市が好きですね。」

「ヴェネツィアなんて綺麗です。」

「ここはちょっと薄汚い。」

「素敵な物が台無しです。」


葵ちゃん。

「想定外でした。」

「美的感覚。」

「道徳法則をお持ちとは。」

「汚いものまで見せちゃった?」


クレスケンスルーナ。

「いいえ。」

「他山の石。」

「でも素敵な物もたくさんありました。」

「汚い所を排除すれば。」

「あとは簡単そのものです。」


新幹線の車内で。


東京を巡って手に入れた。


日本のお菓子。


気に入ってくれました。


帰還。


葵ちゃん。

「そういえばホームステイ。」

「もうすぐ帰っちゃうんだよね?」


クレスケンスルーナ。

「いいえ。」

「浜松医科大学に特別入学するの。」


葵ちゃん。

「え!?名門じゃなくて?」


クレスケンスルーナ。

「そこでは知り合いと親族が多くて。」

「友達も在籍しているの。」

「条件が整っているし。」

「無理に世界の大学に行こうと思わない。」


リーリエ。

「クレンズは本物の医療を学びたいんです。」

「医は仁術。」

「そんな教師を発見したのです。」


葵ちゃん。

「すごい独特。」


クレスケンスルーナ。

「医は仁術。」

「そのひとが教えてくれたから。」

「そのひとに教えてもらう。」

「そんなこと言う教師はまったくいないから。」


葵ちゃん。

「素晴らしいです。」

「応援するよー。」

「ということは?」


リーリエ。

「はい。」

「まだ居させて頂きます。」

「庶民の生活も中々知りました。」


クレスケンスルーナ。

「民の目線に立てば見えてくるもの。」

「もう少し一緒にいるよ。」


葵ちゃん。

「それは嬉しいな。」

「私の家が華やかです。」

「贅沢三昧私の青春。」


クレスケンスルーナ。

「うふふ。」

「意気投合。」

「これをあげるね。」


記念金貨。


イギリス2019年発行英国プルーフ金貨セット。


プルーフ金貨のセット。


コナンドイル生誕160周年記念シャーロック・ホームズ金貨。


ノルマンディー上陸作戦75周年金貨。


チャールズ2世時代の貴重資料であるサミュエル・ピープス日記の最終日から350周年を記念する金貨。


ヴィクトリア女王生誕200周年金貨。


ウェッジウッド社創立260周年記念金貨。


葵ちゃん。

「え?これ?」


クレスケンスルーナ。

「由緒ある家柄なんでしょ?」

「遠慮する理由はないわ。」


葵ちゃん。

「そうだよね。」

「見せてくる。」


両親は受け取りました。


名誉ある事ですし。


遠慮はしません。


この頃からでしょうか。


葵ちゃん。


真面目に生きようと決心して。


これまでの堕落した生き方を改めました。


友達と神社巡り。


葵ちゃん。

「七福神の一柱。」

「恵比寿様(蛭子様)の社殿を見つけました。」

「鳥居の前にある看板に書いてあったんです。」


紬ちゃん。

「それは運命なんだわ。」


雫ちゃん。

「きちんとお伝えしよう。」


国語辞典で。


祝福を引いてみたら。


幸福を祈ること。


神様から幸福を与えられること。


こう書いてあったのを知っていましたので。


三人でその通りにしました。


自分の重荷は背負っていきたいと思い。


そもそもその他の余計な重荷は要らないです。


猿田彦大神を見つけました。


これからの旅路は東海道のように見えますが。


ゴールなんてあるのかな。


私はこれまでの生き方を改めて。


いつの間にか友達に囲まれて。


決意を新たに。


葦原の中つ国にて。


独立へと。

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