第10話
公園。
ハトたちと戯れて。
かわいいですね。
健気で自然体。
ハトの魅力にハマりました。
クレスケンスルーナ。
「見てみて肩に止まった。」
葵ちゃん。
「掴んでみた。」
リーリエ。
「あんまりベタベタ触らないように。」
「有害な菌を保有している場合もありますよ。」
クレスケンスルーナ。
「まあ免疫力なめんな的な。」
葵ちゃん。
「手はきちんと洗おうね。」
「衛生管理者の助言は格別です。」
何者かが遠くから覗いておりました。
帰ろうとしている時。
あのポーカーフェイスのスーツ姿。
シュルツが現れて。
クレスケンスルーナ。
「今度は正々堂々とやろうって?」
「とっても男らしいと思うわ。」
シュルツ。
「いや取引があって。」
「こっちのデータとそのフロッピー。」
「交換できないかと。」
リーリエ。
「相手に信用されるやり方をしてください。」
シュルツ。
「ではこちらをまず渡すから。」
「その上で交渉するとしましょうかね。」
マイクロディスクを差し出してくる。
携帯ゲーム機のような小さな端末を取り出し閲覧。
クレスケンスルーナ。
「本部と連絡してみる。」
シュルツ。
「こっちとて損ばかりするのは御免です。」
「無益な戦いはしませんよ。」
リーリエ。
「それまで背後を取らせて頂きます。」
葵ちゃん。
「なんか大人の駆け引きなのかな。」
10分後。
本部と連絡して相談。
フロッピーくらいは渡してもいいと判断され。
レアな情報と引き換えに。
交渉成立。
シュルツ。
「これ以降贔屓にしてくれると助かりますぞ。」
クレスケンスルーナ。
「使える奴だな。」
リーリエ。
「さて早くお逃げなさい。」
シュルツ。
「こいつはおまけ。」
「さらば。」
USBをドロップしていきましたが。
こちらは軍事情報でしたよ。
なんでもディーミディウムと異端者は。
一緒に山荘に立て籠もっているらしく。
偵察のち特殊部隊の攻撃が計画されています。
既に主力部隊は撃破されていて。
数日後には本隊を攻撃。
散り散りになったようです。
自宅にて。
クレスケンスルーナ。
「この小さな山荘に珍品があるんだとか。」
「占領されている。」
リーリエ。
「仕掛けてみます?」
葵ちゃん。
「わたしも参加していい?」
クレスケンスルーナ。
「もちろん。」
「フォローお願いね。」
リーリエ。
「オルフェンが来てくれますよ。」
来客。
オルフェン。
「これはお姫様。」
「私が特務部隊の指揮官です。」
「政府の命令通りに。」
「小さな山荘くらいなら。」
「珍品目当てに軍を動かす所存。」
葵ちゃん。
「やっぱりかっこいいです。」
オルフェン。
「女性が言うなら間違いない。」
「けっこう決まる格好。」
「苦労したものだ。」
クレスケンスルーナ。
「それでは作戦開始に準備するね。」
作戦決行日。
準備のち出発。
味方部隊と合流。
小さな山荘がありまして。
一個小隊が籠城しております。
特務部隊は10人。
戦力としては同等。
オルフェン。
「薄暗い。」
「視界もまだ効く。」
「夜までには決着をつけよう。」
リーリエ。
「特務部隊が攻撃を開始しました。」
葵ちゃん。
「援護します。」
クレスケンスルーナ。
「もう戦闘がはじまった。」
フィロー。
「またお会いできて光栄です。」
葵ちゃん。
「そんな過激派になぜいるのですか?」
フィロー。
「そうさせたのは衆愚です。」
葵ちゃん。
「歪んでいる?」
フィロー。
「子供の頃から嘘ばかり。」
「意味不明な価値判断を見て育ちました。」
「ルサンチマンに説教されたことも。」
「人間自体が災難でしたよ。」
葵ちゃん。
「そんな連中とは絶縁してやって。」
「世の中の馬鹿という馬鹿に行き当たり。」
「荒れてしまうのも無理はないです。」
フィロー。
「私を救ってください。」
葵ちゃん。
「私は偽善的な人助けはしないのです。」
クレイモアを取り出して。
葵ちゃんの攻撃。
フィローのサーベル。
華麗な剣捌き。
ステップが軍隊徒手格闘での特有な動き。
葵ちゃん。
不思議な魔法で。
自分の蜃気楼を見せて。
姿が歪んで見えるように工夫。
フィローが補足できない。
クレイモアでサーベルを弾く。
フィロー退却するも。
リーリエが側面から飛び出して。
フィローに寝技をかけて捕獲した。
葵ちゃん。
「戦況は?」
リーリエ。
「敵が逃げて行っている。」
「もう勝利よ。」
傭兵モナ。
「貴様らー!」
オルフェン。
「おおっと。」
「暗黒の世界に招待しよう。」
特定範囲が闇に染まる。
視界があまり無い。
傭兵モナは退こうとする。
闇の中から黒く紫の武器が飛んで来て。
防戦一方になる傭兵モナ。
敵兵援護。
しかし敵兵は玉砕。
傭兵モナはなんとか逃げ延びた。
クレスケンスルーナ。
「勝鬨ってわけ。」
葵ちゃん。
「戦果があった。」
リーリエ。
「上出来よ。」
オルフェン。
「敵の魔法少女を捕らえた?」
「いい仕事だな。」
葵ちゃん。
「きゃあ。」
「あなたのファンですからね!」
オルフェン。
「オーケー。」
「けっこう好みだよ。」
「そういう健気な女の子。」
支援部隊によって撤収。
すぐに。
捕虜にしたフィローという魔法少女。
呪術によって操作されていた女の子だったそうです。
裁判のち。
保護されました。
だけれど戦闘力が高くて。
即戦力として期待されちゃったりも。
局地戦が続く中。
連日の消耗を見せるディーミディウム。
終戦の目途は立っています。
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