流行病等の災厄を振りまく魔女との戦いの物語。
19世紀終わりのアメリカ、東海岸に面した都市ニュージョージを舞台に物語は展開される。とある日、その町の川に大量の魚が死んでいるという異様な光景があり、その後、貧民街で原因不明の熱が流行する。人が病によって死んでいくことで、都市は恐慌状態に陥ることとなる。連邦保安官であるルスカー・ワイルドは、補佐官、大学教授、医者、ネイティブアメリカン達と共に病の原因を調査していくこととなるのだが、そこには魔女の影が見え隠れしていた。
病気の原因を調査していくためミステリー要素もあり、またその過程でしっかりとホラー要素もあります。海外ミステリーやバイオハザード等が好きな人にはお勧めです。
舞台は19世紀末のアメリカ東海岸の町。多くの人が集い熱気あふれる発展途上の町で起きた川に大量の魚の死骸が浮かぶという奇妙な事件を皮切りに、伝染病が蔓延し始める。その裏に隠された謎とは…
町の発展の活気の裏にある差別や貧困という裏暗い雰囲気と魔女の伝説が相まってアメリカらしいダークな世界観を表現しています。キャラクターも魅力的で、まるで往年のハリウッド映画を観ているような気分になりました。
伝染病の元を探るミステリ要素や工場に乗り込んだときのホラー描写も見どころです。文章もスタイルがしっかりしており、一般文芸の読み応えがありました。とても面白い作品です、海外ミステリ、ホラー好きな方はぜひ読んでください!