『本物の恋』というのをしたことがあるだろうか。

「恋愛で泣いたことがない」

「そんなに彼女（彼氏）にぞっこんしたことがない」

という人は多いのではないだろうか。

自慢じゃないが、俺は本山先輩と付き合うのが初めてではない。

付き合って別れてを経験してきた俺だが、別れるたびに思うことがある。それは

「これで良かったんだ。」

という感情だ。

自分自身にそう言い聞かせることによって、「俺では彼女を幸せに出来ない」や「俺よりか見合う人がいる」と自分を正当化していた。だから、別れたと言ってもたいして悲しくも無く、そして、後悔をするのは失礼だし、かっこわるい・ダサいと思っていた。

しかし、本山先輩の場合は違った。

可愛らしい容姿からしても、一人で頑張りがちな性格からしても俺は『本物の恋』に出会ったのだと思った。

「本山先輩を幸せに出来るのは俺しかいない」

「誰にも渡したくない」

そう思うようになった。

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