セッショントレーラー


 旅の高揚を覚えている。

 流れ行く車窓からの景色を楽しんだ事も。

 行先に待つ未知の体験に心躍らせたことも。

 限られた空間で最大限に、語らい、笑いあった事も。




 旅の寂寥を覚えている。

 楽しかった時間が終わりを迎えた時の切なさを。

 何もない日常に帰る虚しさを。

──隣に、誰も居ない寂しさを。



銀剣のステラナイツ

『銀の砂、時の窓』





◆シナリオセッティング『銀の砂、時の窓』概要。


▼このシナリオセッティングでは、舞台を列車の車両内部で有るものとして設定します。何故、という疑問はぐっと飲みこんで、そういうモノだ、と納得して頂くほかに有りませんが。


 皆様に乗り込んで頂くのはただの列車ではありません。

 一見何の変哲もない車両内部ですがパートナー以外に人の姿はなく、車窓には時折、様々な感情を鮮烈に呼び起こす、過去の情景が浮かび上がるのです。


 貴方の目には、何が映るでしょうか。

 過去の、今も心に熱を灯す、暖かな、優しい記憶でしょうか。

 それとも、今なお滾々と血の溢れ出す、激しい痛みの記憶でしょうか。

 その場に居るあなたは一人でしょうか。

 それとも、そこには、今あなたの隣に居る、かけがえのないパートナーの姿があるでしょうか。


 いずれにせよ。


 過去とは現在に繋がり、未来の礎となる不可分の領域です。

 今のあなたをつくるのも、未来のあなたをつくるのも。

 過去の、経験あってこそ。

 列車がやがて決戦場フラワーガーデンに至るまで。

 過去と向き合い、未来を見据え、今やるべきことを検めましょう。

 大丈夫。

 そこにどんな景色が映ったとしても、

 傍には、支えとなってくれる、大切なパートナーが居るのですから。

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