第6部 可由菜のケース 2014年 2月上旬

可由菜はLINE で英輔に連絡する。


「今夜お食事どうですか?」


打った瞬間、わお、可由菜積極的。


その日の会社を定時で終え、スマホを見ると英輔から返事が来てる。


「可由菜ちゃん、時間の余裕あるよ、フレンチ・レストランでも行かない?」


可由菜の胸は踊った。


私の武器ってなんだろう?


う〜ん、考えたこともない。やっぱ、はちきれる若さだけ?


他は多分相方さんには勝てないだろう……。


可由菜の心こわれちゃうよなあ〜。どうしよう……。


可由菜自分がガラスのハートって自覚してるからまだましなのかな?


とにかくキメてやるぜ今夜!フフフフってこれ女の子のセリフなのかな?


夜になり英輔と食事を共にしてると、なんか英輔ワールドに囲まれて、可由菜は白ワインを飲みつつほわ〜んとしていた。


英輔は独特の食の話を分かりやすく話してくれた。


英輔の食の話は様々に展開して、興味深かった。


夜9時になり渋谷駅前で2人は散開した。


ボヤ〜ンとしていた可由菜は我に返る。


「ハッ!」としてすっかり英輔のペースに乗せられてそれで満足してるのだ。


なんなんだ、あの人は?


ある意味凄い。ナチュラルにかわされた気がする。


英輔ワールドは麻薬だ……。


可由菜ワールドなんてもっとかわされそう。うえ〜ん。


2021(R3)3/11(木)

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