第7話 解けた謎と光る片腕
伊東は店舗に戻ってきた。19時を過ぎていた事もあり、辺りはすっかり日が落ちて暗くなっていた。
伊東はその他のスタッフにあいさつをしながら店舗に戻ってくるとすぐに帰宅する為、片づけの準備を始めていた。
裏口から電話をしている国立が入ってきた。その顔は眉間にシワが寄っていた。
機嫌が悪いのか?
伊東はそう思い何かミスはないか探した。今日は特に提出物もないしそれに世守の所に出向いていたから特に何にもないな。
警戒しながら自分の些細なミスがないか振り返っっていた。
『おい。伊東。』国立が声をかける。
『はい。なんですか?』伊東はできる限り冷静に返事をした。機嫌が悪い店長はいつも言い掛かりとしか言えない文句をぶつけてくる。しかも今日は会議の後だ。いつも会議で上から店舗の売り上げで文句を言われて帰って来るので機嫌が悪いのはわかっている。
伊東は顔に出さないように身構えた。
『新光運輸に代車を引き上げてもらってる。悪いが今から回収に行って来きてくれないか?』
伊東は予想外の発言に緊張の糸を緩めた。
『代車ですか?わかりました。』
なんだ、さっきの機嫌が悪い表情と思ったのは勘違いか。
てっきり怒鳴られると思っていたので緊張していたが、代車取りに行くぐらいは簡単だ。
帰るのが定時過ぎるのは嫌だが理不尽に怒鳴られるよりはいい。
そう思い、伊東は引き受けた。
伊東は準備をして店を出発した。
車内では京が携帯の画面を見ながら煙草に火ををつけていた。
『しかしよ、何が危ないんだ?』不思議そうな表情をしながら京は携帯をしまい車を走らせた。
『深海の情報と伊東さんから渡された鍵っていうのがこの問題を解決してくれるんですかね。』
零士は考えてもわからないと思いながら京の質問に答えて黙りこんだ。
小栗さん、鈴木さんに対する急変した態度、伊東さんへの執拗なまでの暴力、仲のいいチンピラみたいな業者の深海との関係、伊東さんを助けてくれる存在、小栗さんの他には、杉原という人事の上司か。
零士は考えながらスマートフォンの画面を眺めていた。世守から届いた杉原という人事の重役の電話番号が載っていた。
(この番号が伊東さんの採用担当の上司人事の重役杉原さんだ。タイミングをみて電話して欲しい。この人が切り札だ。)
それだけの文章と電話番号が送られていた。
『とりあえず店舗にいけって言われたからよ、向かってるけどもうそろそろ着くぜ、そこでどうしたらいんだよな?』京が突然つぶやいてきた。
零士と京を乗せた車は伊東の働く店舗のお客用駐車場に車を止めた。
店の外で戸締りをしている制服をきた男性スタッフがこちらに気づき近づいてきた。
『すいません本日は閉店時間でして…何かございましたでしょうか?』
『あのぉすいません伊東さんに会いに来たんですがいますか?』零士が慌てながら答えた。
『伊東ですか?伊東は仕事の用件で外出中です。伊東に何かあったんですか?』
男性スタッフは不思議そうな表情で質問をした。
零士はその質問を聞いて何と答えようか考えていたが、ふと疑問に思った。
『何かあったかって言われましたが他に誰か他に訪ねてきたんでしょうか?』零士はスタッフの質問の言い回しが気になり思い切って聞いてみた。
『はい。少し前に若い男性がバイクで来て伊東はいるか聞かれました。』男性スタッフはまだ不思議そうな表情で答えた。
『あのぉそのバイクの人はどちらに行かれましたか?』零士が慌てて質問した。
『あああ、その人はいないって聞いてどこに行っったのか教えて欲しいってすごい勢いで聞かれたんで覚えてますよ。伊東なら新光運輸って運輸会社に代車を取りに言った。と答えました。場所もスマホのナビアプリで会社名入れれば出てくるから行けば会えるかもって伝えもしました。』男性スタッフははきはきと答えた。
零士は男性スタッフにお礼いい車に駆け寄って京に伝えた。
『伊東さんはいないそうです。でも世守くんもここに来て伊東さんの向かった場所に慌てて向かったそうです。』
『あいつが慌ててるって事は良くない話だな!乗れ!そこに向かう!』京が真剣な顔で零士に車に乗るよう促した。車は勢いよく店舗を出て猛スピードで走り始めた。
伊東はため息を吐きながらが車を走らせていた。
何も仕事が終わる直前になって仕事を言ってこなくてもいいのに。。
まああのまま変な言い掛かりをつけられて怒鳴られるよりはいいか。イライラしながら悪態をついていると目的地の新光運輸が見えてきた。
僕は、あそこの部長、苦手なんだよな。
伊東は何度も会社で会っているがあの深海っていう若い部長が苦手だった。
背が低く瘦せ型で色黒、わざと日焼けサロンに通って黒くしているような黒さで
不良のような話し方と自信たっぷりのニヤついた笑顔、全体的な雰囲気が好きではなかった。
でもそうは言ってられない遅くまで僕が来るのを待っているんだ仕事だから好き嫌いで態度を変えるのは失礼だ。
そう気持ちを切り替えて新光運輸の会社の中に入った。
会社は小さい事務所があり奥の駐車場は広く沢山の車が止まっている。
事務所は暗くなっていた。
恐らく車を渡すだけなので外で待っているのだろう。
暗く電柱が等間隔で明かりを灯していたがそれだけそれだけではここの広さをカバーしきれないほど暗くなっていた。
事務所の脇にトラックが止まっていてそこの外で体格のいい男が明るい色の作業着着て立って煙草を吸っていた。
伊東は来客用の駐車場に車を停めて男に声をかけた。
『こんばんは!伊東と申します。深海部長に代車を回収するよう伺っていたので取りに来たのですが、部長さんはどちらにいらっしゃいますか?』
気さくに話しかけたつもりなのだが伊東に明るい問いかけに反し男は一言も声を出さず煙草をふかしながら奥の暗いところ指さしただけだった。
なんだよその態度!心の中で伊東は悪態をついた。
男が指さした方まで歩くと深海が立っていた。いつも嫌味な笑顔だが今回は無表情で立っていた。
『こんばんは代車預かりにきました!すいません待たせてしまったようで!』伊東がハキハキと声をかける。
『ああ別に待ってないから、こっちだから。』テンション低く深海が答える。
深海についていって入口から少し奥の所に代車が止まっていた。伊東は全体的に傷がないか確認しはじめた辺りが暗いのもあり携帯電の明かりで車をぐるっと回って確認した。
不意に後ろから話しかけられた。
『なあ、伊東さんよぉ。』
『はい?なんですか?』伊東は暗くてよく見えない車の傷を探しているのでなるべく話しかけてもらいたくなかったが明るく答えた。
『お前さ、手帳どこやった?持ってんだろ?だせ。』深海の声は暗かった。苛立ちすら感じた。
伊東は背筋に冷たい汗が伝うのを感じた。
『手帳?なんのことですか?』伊東はできる限り落ち着いて答えながらゆっくりと立ち上がり振り返ろうとしたところ、右頬に重い痛みが走った。
『しらばっくれんじゃねぇよ!!持ってんだろ?』
伊東は深海に殴られたのだ。
右頬を抑えて俯いている伊東を深海が胸倉を掴み無理矢理立たせた。
『嘘つくんじゃねぇよ?お前が朝、国立さんの机を漁ってたの知ってんだよ!早く出せよ。』
伊東は思った。あの時か、あの副店長やっぱり見ていたんだそれで要らない事を告げ口したんだな。
くそ!
『知りませんよ手帳なんて何ですか?国立店長の机にある物を何であなたが必要何ですか?』
伊東は世守に手渡しした手帳を思い出しながら全力で抵抗した。
『知ってんだろ?色々とさ?嗅ぎまわってたって国立さんが言ってるぜ?どこだ?出せよ。』
嗅ぎまわる?本当に何のことだ?
手帳は確かにとったが嗅ぎまわるなんて事はしない。
伊東は何のことか考えていたが深海の後ろから先ほどの体格のいい男が近づいてきた。レンチを持っている。
まずい!こいつもか!
伊東は何されるか想像がついた、深海の手を振り払おうとしたら逆に深海に突き飛ばされ男の近くに
よろめいてしまった。
右足の太股をレンチで殴られた。
痛い!鈍い痛みが伊東を襲う。伊東は膝をついて疼くまった。
『手帳返さねぇとどうなるかわかってんだろうな?』深海のニヤニヤした顔が伊東を覗き込んでいた。
『それとお前の住所知ってるからよこの事を警察とか会社にいってみろ同じ事してやるからな、さぁ出せ。』深海は笑顔で話しかけてきた。
すると後ろから車が来た。
国立が降りてきた。煙草に火をつけながら歩いてきた。
『お疲れっす。こいつ出さないんで、ちょっとお灸を据えてた所ですよ!』
深海が声を張り上げて国立に話しかけた。
『ああ大丈夫、こいつには会社辞めてもらうし痛い思いしないとわからないからバカだから。』
国立は笑いながら深海に話しかけていた。
『くそ!なんなんですか?あなたは!ッ』伊東は怒りと悔しさがこみ上げて国立に嚙みついた。
三人はそれを見て笑った。
伊東にその態度を見て悔しくなった。
『一体、僕が何をしたって言うんですか?!』伊東の目には涙がにじんでいた。
少し間があいて国立が話しだした。
『お前が悪いんだよ。人の机漁ったりしてさ、色々と鈴木とか小栗とかの面倒見てるふりして何か嗅ぎまわってるんだろ?』国立の声は暗く自分のしている事など気にも止めていない様子だった。
伊東はこの後の事を考え想像して震えだした。
こんな暗い所で助けなんか来ない。
こいつらに手帳渡すまでは解放してもらえないだろう。手帳の場所を話しても自分が助けを求めている事知られればまたやられる。
考えれば考えるほどどうしたらいいのか分からなくなり震えだしてしまった。
『あらら黙って震えだしちゃったよ。しょうがねぇなぁもう一度痛い思いしてもらいますか!』深海が
笑いながら言い放ったその瞬間だった。
後ろからバイクの轟音が聞こえた。
バイクはこちらに向かって止まった。バイクのゴツゴツと言うアイドリングが聞こえた。
『なんだ?誰だこいつ?』深海が立ち上がりバイクを見つめていた。
伊東も振り返るとそこには黒いコートをきた男が立っていた。
世守さんだ!
世守はゆっくりと近づきながら手帳をポケットから取り出し話はじめた。
『これが欲しいじゃありませんか?失礼ですが中身覗かせて頂きました。』世守の声は冷たく、三人を睨みつけていた。
『なんだてめえはよ?!』深海が怒鳴り声を上げた。
『僕ですか?解決屋です。そこにいらっしゃいます伊東さんから会社内の暴力を止めて欲しいと言われて色々と調べさせていただきました。』
深海と国立は舌打ちしながら伊東を見た。
『全くひどい話です。パワハラとかの問題なんかじゃない。これは犯罪ですね。それに今回の事の発展は会社の立場を利用した立派な横領ですよ。ね!国立さん?』世守が国立の方に目を向ける。
国立は世守を睨みつける。
『解決屋だかなんだか知らねえが何を言ってんだ横領?知らないね!』荒々しく声を張り上げた。
『そうですか、では会社の代車を勝手に名義変更してそれを貸し出しそこから得た利益を勝手に得るのは横領ではないのですかね?』世守が冷たく言い放った。
『どういうことですか?』伊東が慌てて質問した。
『国立店長あなたは、会社の代車を勝手に別の業者の名義に変更をし、それを事故や故障が起こる度にそれを貸し出しさせます。その業者は保険会社から代車貸し出し手当をもらいそこからバックマージンとしてあなたにバックさせます。そう言う仕組みです。』世守が淡々と語りはじめる
『そしてその金銭授受が記された証拠がこの手帳です。あなたは普段からパチンコでの成績をノートにとっているとスタッフに自慢話している程の几帳面、金銭のやり取りは間違えたくないと言う思いから作った物、そしてこの横領相手の業者はあなた新光運輸の深海さんあなたです。』
『仮に証拠というのであれば、会社の代車一台一台車検証を調べて見ればあなたの会社名義の代車が何台か見つかるでしょう。』世守が手帳をポケットにしまった。
『でもそれと僕は何の関係があるんですか?!』伊東は痛みに耐えながら質問した。
『そう、今回の最も謎な部分ですが国立さんからの必要なまでの暴力、それは伊東さんが人事の重役杉原さんと知り合いだった事が関係しています。伊東さんがたまたま車検証の存在に気づき何気なく国立さんに質問をしたんでしょう。その存在に気づかれたと焦った国立さんあなたが人事の人間と知り合いのために密告されることを恐れあなたに必要以上の罵声と暴力を浴びせ会社を辞めさせようとしたんです。小栗さんや鈴木さんたちも人事に知り合いがいなくとも店舗から離れさせてしまえばいいと思い二人にもしたが伊東さんだけは耐え続けた。』世守が国立を睨みつけた。
『ふん!ごちゃごちゃうるせぇな!そうだとしたらどうすんだよ?あ?とっとと会社辞めないこいつが悪いねここまでひどくなることはなかったからな!』国立は開き直りながら世守を睨みつけた。
『どうしょうもない人達だ。伊東さんを、僕の依頼人を離してもらいます。』
世守が近づきはじめた。
世守の前にレンチを持った男が立ちふさがった。
『どけ。』世守が冷たく言い放った。
男はその態度に苛立ったのだろうレンチを振り上げた瞬間、世守の左足が男の後頭部に一撃を与えた。
男はよろめき足をつくと、すかさず世守が着ていたコートを男に被せた、視界が奪われた男が慌てて立ち上がろうとした所を世守の右膝が男の顔辺りを襲う。
鈍い音が聞こえ男は地面に倒れ込んで動かなくなった。
世守は倒れこんんだ男を見てため息をつき深海を睨みつけた。
『あんたにはたかが金の事で俺の依頼人に手を出した事を後悔してもらう。』
世守がゆっくりと深海に近づく。
『ふざけんじゃねぇ俺はこうやって稼いでんだよ!!邪魔するこいつが悪い!』深海が世守に殴りかかろうとした瞬間にカチンとジッポライターの音が聞こえた。
世守のもつジッポライターから火が上がりその火はどんどんと大きくなり深海に襲い掛かった。
『ひいいいいいいいい!』深海は炎に包まれながら叫んだ。
その瞬間、世守の左手が深海の首を掴んだ。
掴んでるその腕はタトゥーが刻まれていた。
そしてそのタトゥーが赤く鼓動し始めた。
『あんたみたいなクズには自分のした過去を過ちを体験させてやる。』
世守の腕が赤く光、深海を包んでいた炎が吸い込まれていく。
深海が叫び苦しんだ。
『ぎゃああああや、やめてくれぇぇ』叫び声が辺りに響き渡る。
叫んでいる深海の目が赤く光る、やがて静かになり地面にうなだれて倒れこんだ。
一部始終を見ていた伊東は何が起きているのかさっぱりわからずただ口を開いてぼっと見つめていた。
倒れこんだ深海を背に今度は国立に近づく世守。
倒れた二人を見ていた国立は腰を抜かして後ずさりし始めた。
『や、やめろ、悪かった俺が悪かった!!!』国立は泣き叫んだ。
世守が国立に近づいた時、後ろから車が二台止まった。
背の高い髪を縛った男ともう一人は若い爽やかな男の子が走って駆け付けてきた。
その後ろの車からスーツを着た初老の男性が驚きながらゆっくりと近づいてきた。この人は人事の重役の杉原さんだ。伊東は安心して零士に抱えられながら立ち上がった。
『これは一体?どういう事なんんだい?伊東くん?』
コートを被って倒れ込んでいる男、完全に気絶している深海、腰が抜けてすすり泣きしている国立、
頬が腫れて足を引きずりながら抱えられて立っている伊東さん
無理もない突然目の前に広がるのはこの惨状だ。
世守が杉原さんに近づき話し始めた。
『はじめまして、私は伊東さんから職場での暴力に困っていると相談を受けこの問題の解決に協力させていただきました。』
杉原さんはゆっくりと辺りを見回した。
『私もなるべく話し合いで解決をしたかったのですが伊東さんの身に危険が迫っていたので仕方なく対処しました。』世守が真っ直ぐ杉原を見ながら話し出した。
『この国立店長はこの新光運輸部長の深海と癒着して会社の代車を名義変更してそれを貸し出し保険会社からお金を得ていました。そしてそれがバレないように人事のあなたと面識のある伊東さんに度重なる暴力や暴言を浴びせ会社から退社をさせようとしていた矢先、癒着の証拠となり得る金銭授受を記録したこのノートを盗みだした伊東さんを無理矢理に拘束してここにいる3人で拷問をしていました。』
零士は初めて事態の全貌を聞いた。驚いて声も出ない。
杉原さんも突然言われて混乱しているだろうなと思っていたが、
『なるほど、等々尻尾を掴んでいただけたのですね。正直な話をしましょう。』
意外にも杉原さんは冷静に話し出した。
『以前からこの国立のやりすぎなまでのパワハラに苦しめられてきた社員から相談を受けていました。
しかし彼を裁くほどの出来事が見つからず動くに動けない事態でした。』
杉原さんはため息を吐きながら国立を見た。
『ここまでだな。国立、いつか危険な事をやると思っていたがこれでは犯罪だしかるべき対処をさせてもらう。』
杉原の目は力強く冷た国立を見ていた。
『伊東くん誠に申し訳なかった。この様な事態まで全く動けず。これからは会社の体制も見直す予定でいく!本当に申し訳ありませんでした。』
杉原は伊東さんにっ向かって深くお辞儀をした。
程なくして京が呼んだ警察のパトカーがサイレンを鳴らしながら到着した。
世守は杉原にスマホで録音したこのやり取りのデータと手帳を手渡し警察に事態を説明していた。
救急車に伊東さんが運ばれるそこに杉原さんも乗り込んだ。
警察は国立、深海、男をパトカーに乗せ走り始めた。
さっきまでの騒がしい状況とは打って変わり薄暗い閑散とした駐車場に3人は立っていた。
『しかし、よく気づいたな。』京がボソッと話した。
『そうです。どうして気づいたんですか?』零士も続いて質問した。
『ん?2人のお陰ですよ。小栗さん、鈴木さん二人の被害が始まった共通点は代車に関わった事、
そして仲のいい業者の深海、そいつの羽振りの良さと素行の悪さ、そして手帳の存在、この男は手帳を用意する程の心配性。こう言う行動に出るだろうと推理しただけだよ。』
世守がにっこりと笑った。
3人は見つめ合いながら笑った。
つかの間の開放感だった。
京と零士は車に乗り込み、世守はバイクのエンジンをかけ走り始めた。
暗い夜道に轟音のエキゾーストがうねりながら消えていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます