ニュー・ワールド 〜究極の面倒くさがり屋な天才科学者に、人類の運命を託して良いのだろうか〜
紅卿
序章
Prologue
「ついに!ついに!クッッッソ面倒だったけど!僕たちは!作り上げることが出来たんだ!この、なにもない所で、ゼロから!国を!」
『うぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!』
そう、一人の青年が帽子を持ちながら高く手をあげる。
それと同時に、聞いたこともないような歓声が降り注ぐ。
青年に対して、国に対して、そして...ここまで頑張ってきた自分たちに対して。
皆の目には、希望が写っている。
その青年は、そんな希望に満ちた、キラキラとした目が好きだった。
彼は誓ったのだ。ここまで来るのに伴った悲しみ、苦痛を、少しでも和らげることができるように努力しよう、と。
そして、これからは皆の目から涙がこぼれ落ちるようなことは絶対に起こさせない、と。
だが、それでもあの別れの悲しみだけは皆の心の奥底に何時までも残るだろう。
青年の心にも、完全に染み込んでしまっているのだから。
そう、それは3年前に遡る―――――
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