使い古された言葉
ベランダで二人、月を眺めていた。
うっすらと
「……月が綺麗ですね」
君が突然、私に向かってそう言った。君と目が合えば少し照れ臭そうに笑っていた。
正直、私は原作を読んだことはないけど、それが『愛してる』を直接言わない遠回しの愛の告白の言葉だとは知っている。
昔はそう言った言葉に風情があったらしいが
それは
「私『は』愛しているよ」
私も原作を知らないにわかだから
使い古された言葉とはいったけど、私の方がもっと使い古されている。
——けれどその分、味があるのは君のその顔をみれば分かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます