第69話 イメチェンで美少女(巨乳)
柳川さんの件。
昼休みになるたびに3組に行って彼女を昼に誘った。
彼女も避けられないと諦めたのか、最近では素直についてくる。
雨の日は中庭でなく5組の教室に招待をした。
あいかわらず言葉は少ないが、僕と話をするのも慣れてきたのだろう。
名前を呼べば返事がくる位には。
「はい」とか「いいえ」だけど。
あれ、僕は嫌われてるのか?
由香たち女性陣とはそこそこ話をするようになった。
饒舌とはいかないが、普通に友人レベルの関係は築けたのではなかろうか。
僕との差は何だろうか。
やはり出会いの印象が良くなかったのか?
まぁ、少しづつでも仲良くなろう。
「柳川さん、帰りにパフェでも食べに行かないか?もちろん2人じゃなくてみんなと一緒だよ」
由香たちも柳川さんを誘う。
無理かなって思っていたが、OKをもらう事ができた。
女の子は甘いもの大好きだからな。
参加者は僕・柳川さん・由香・真紀・遥・明子さん・陽男さん・かおりさん・菜月さんだ。けっこう大所帯だな。
場所は駅の傍にある喫茶店に寄り道した。
それぞれが色々な種類のパフェを頼む。
僕だけ餡蜜だけどね。
「柳川さんはお休みの日は何してるの?」
僕の問いだけど柳川さんは答えてくれた。
普段は図書館に行ったり、家で読書をしたりらしい。
本が好きなのか。
今度みんなで一緒に遊びに行こうと誘った。
機会があったらと言われた。あれ、これって断りの言葉?
でも僕は諦めないぞ。頑張って誘おう。
「何で私なんて誘ってくれるんですか?」
逆に柳川さんに言われてしまった。
なんでだろう?僕もわからない。
「何となく!?理由はないけど。ただ友達になろうと思っただけ」
ぼくのしょうもない回答を、周りの女性陣がフォローする。
理由がないとか失礼でしょと言われてしまった。
「本当は君が気になって声をかけた」
今度は変に誤解されるような言い方はダメと怒られた。
誤解って何?気になったのは誤解じゃないけど。
「まぁ、どんまい」
誰がどんまいだっ!って遥に突っ込まれた。
もう何が何だかわからないよ。
そんなやり取りを見ていた柳川さんが小さく笑った。
「あ、柳川さん笑った。笑顔が可愛い。もっともっと笑ってみて。僕の美少女センサーに反応してたんだ」
彼女は少しづつだが、話をしてくれるようになった。
彼女から聞き出せたのは、内気な性格なので人と話ができない、何を話せばいいのかわからない。
最初は話し掛けてくれてた人たちも、話ができずおろおろしてるうちに離れて行ってしまう。そんなことが続くので友達を作るのを諦めていたと。
「そんなの僕たちがいるじゃないか。友達になろう。っていうか僕はもう友達面してるし。ほら、学校帰りに寄り道する仲だよ」
女性陣もすでに友達と思っていたと言っている。
そんな言葉に照れて顔の赤い柳川さん可愛い。
なんか小動物的な感じ?
ラインの女子会グループに入ってもらった。
「なんでグループ名が女子会なのに前川くんが入っているんですか?」
はて、何でだろう。
「多分、男とか女とか超越した何かだからかな」
適当に答えておいた。
女性陣は週末に柳川さんと遊ぶ約束までしている。
展開早いよ。
ある昼休み。
僕たちは最近の日課となった、3組の柳川さんを拉致しに向かった。
3組の教室を覗いてみたが柳川さんはいない。
何処に行ったのか?
しかし、由香たちは何故か教室の中に向かって「瞳美~!」と大声で叫ぶ。
すると教室の後ろから陰のある美人さんがやってきた。
「こんにちは」
声を掛けられる僕。
「あ、はい。こんにちは」
とりあえず挨拶は返す。
彼女は由香たちと共に歩き出した。
あれ??
ひょっとして柳川さん?
髪型が違う。「もっさり」として「ぼよーん」として顔がよくわからなかった髪型は、女優さんみたいにシャープでいて才女な雰囲気を出している。
眼鏡もかけてなくて、うっすらと化粧をしているその顔は美少女で間違いない。
こんなに変わるもの?
真紀に聞いてみた。
「ねえ真紀。柳川さんのイメチェン具合が神がかってるんだけど」
「こないだみんなで遊んだ時にイメチェンしたの。髪切って化粧をアドバイスしてね。コンタクトは家にあったみたい。ずいぶん変わったよね」
変わったってレベルじゃないだろ。もはや別人。
あんなのクラスの人気者になるに決まってるじゃん。
しかも彼女は巨乳だ。すばらしい。
「とても素敵になったね。元が整っているから、少し手を入れただけでグッとよくなるね。柳川さんとっても可愛いよ」
彼女の目ではなく、おっぱいを見ながら言った。
「褒めてくれてありがとうございます。少し照れますね」
それだけ可愛いとナンパとかされちゃうよな。
クラスメイトもビックリだろう。
今まで気にもしていなかった女の子が美少女だったなんて。
しかも内気な性格だから、強引に迫ってくる奴とかいそう。
「柳川さん、可愛いってよってくる連中には十分に注意してね。強引に言い寄ってくる奴がいたら言ってね。真紀とか由香が追い払ってくれるはず」
「あらー、真尋くんが追い払うんじゃないの?私や由香ちゃん?」
真紀にそこは男の子なんだから頑張ってと言われた。
僕はみんなを応援するよっ!
「柳川さん、困ったときはお互い様だからね。何かあったらまず相談。逆に僕たちが相談することもあるかもしれない。お互い友達なんだから協力しあおう」
僕は困らせることのほうが多いけれどね。
昼食を食べながら柳川さんと沢山の話をした。
イメチェンしたせいか、僕たちに慣れてきたせいか沢山の話をするようになった。
また、ぎこちないけど笑顔も見せてくれるようになってる。
笑顔の他におっぱいも見せてくれないかな。
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