第23話 ハーレム主(他薦)


翌日、学校に登校。

早く歩けないので早めに家をでる。

由香が隣に立ち、腕を組んでの登校だ。

一緒に登校するだけでいいと言ったが、転んでは大変だと言って腕を組んで歩いている。おっぱいが当たって気持ちイイ。


「由香、みんな見てるから恥ずかしい。でもおっぱいは気持ちイイ」

「別に私は恥ずかしくないから。あと、おっぱいに集中すると転ぶから。転んで怪我しないようにしてね」


僕は松葉杖も使ってないし、包帯ぐるぐる巻きでもない。怪我をしてると知らない人はただのカップルだと思うだろう。

僕だったら「朝からいちゃつくな死ね」って言うと思う。いや、怪我してると知っていても「死ね」って思う。




教室に入るとみんなが声を掛けてくれた。

みんな優しいよ。階段落ちた位でこんなにも心配してくれる。

肋骨は大丈夫か?縫った傷口は?と聞かれれば大丈夫と答える。

女と腕組んで登校か?リア充死ね!と言われれば童貞乙と答える。

  

遥や真紀も一生懸命に僕の面倒を見てくれる。ありがたい。

でもちょっと甘やかしすぎだと思う。

トイレに1人で行けるから。

トイレの中までこなくていいから。

他の男の子に迷惑だから。

美女3人が男子トイレにいたらみんな用を足せないからね。

ほら、そこの男子生徒が用を足せないからな。遥もガン見するなよ。彼が見られて興奮する性癖に目覚めたらどうするんだ。 




昼休み。僕は由香たちと机を並べて弁当を食べていた。

途中、2年生の男子がやってきて由香を呼んでた。

由香はガン無視。

 

「おい、由香を呼んでるぞ。無視してたら可愛そうじゃね?」

「無視していいから。私はまーくんとお弁当を食べてるの。それより大事な用事のわけない。だから無視していい」


先輩可愛そう。

あ、教室入ってきた。


「宮原さん、ちょっといいかな」


由香は無視。


「時間を少し作ってほしい。お願いできないかな」

「忙しいので無理です。他の方に頼んでください」


由香よ、他の人に頼むって訳わからないよ。

告白を他の人にしろってことか?


「俺と友達になってほしい。お願いだ」


先輩もこの雰囲気の中よくやるよ。

遥も真紀もすごいイヤな顔してるし。

なんか僕が悲しくなるのだが。


「先輩のこと知りませんし結構です。仲のいい男友達も必要ないですし」

「彼はどうなんだい?一緒に食事するほど仲がいいんだろう?」

「彼はいいんです。私たちが共有してる人ですから」


え、なにその共有って。

僕は僕のものじゃないの?え、由香たちのものなの?

真紀が先輩に言う、


「私たち3人は彼のものですし、彼は私たちのものですから。そういう関係なんですよ。真尋さん専用の女ですから」


遥の追撃、


「私たち3人は、彼のハーレム要員なんです。身も心もすべて彼に捧げてます。いつかは捨てられると思いますが、その時に声を掛けて慰めてくれれば、少しは気持ちが揺らぐかもしれません。気長に待つか諦めてください」


遥よ、僕はどんだけ鬼畜なんだよ。

あと先輩が本当に勘違いするだろ。


「そ、そうか。それならばしょうがないな。ごめんな」


先輩は教室から出て行った。

絶対に勘違いしてるよね!

あと、クラスメイトも勘違いしてるよ!

ほら、みんなひそひそ話してるし。

勘違いどころか真実として伝わってるよ!


「これで告白とか面倒なのが減ればいいな。まーくんおかげね。ありがとう、まーくん。感謝してるからお詫びに卵焼き食べていいからね」

「由香も遥も頭いいね。これで呼び出しとか減れば万歳だよ。あと、ウインナーあげるね。はい、あーん」

「真尋君はこの年にしてハーレムの主かぁ。この遥様が一員になってあげるから唐揚げ頂戴」


遥に唐揚げを2個取られた。

唐揚げが。僕の唐揚げが。

って違う。


「なんか僕が鬼畜なハーレム主って聞こえるんだけど。クラスメイトが勘違いしてるんだけど」


3人は、


「ハーレムおめでとう、なるようになるから大丈夫だよ」


とあっけらかんとしている。また、


「男のくせに細かい事を気にするな」


と僕の扱いが随分とひどい。

 

「僕が女を食い物にする悪い男って噂されたらどうするの?そのせいで彼女ができなかったら泣くぞ?」


「それ概ね間違いでないから」

「悪い男じゃなくて頭が悪いんだよ」

「貰い手がいなければ私たちが責任とるから安心して」


とか言うんだ。

お前たちは簡単に言うけど、うちの学校の女子人気1位2位3位を独占してますって噂が流れたら、僕の高校生活がひどいことになりそうだよ。


あれ、ちょっと待て。この流れに乗ったほうがいいのか?僕はハーレム主になっていいのか?僕が主?えらいの?


「僕がハーレム主になったらおっぱい揉んでいい?」


調子に乗るなと言われた。ひどい。

さっき私たちは僕の女って言ってたじゃん。

僕のほうが奴隷みたいなもんだよ。まったく。



 

午後の授業で体育の時間。

男子は持久走、女子は高跳びをしている。

僕は見学。あと女子の見学者が一人いた。松木さんだ。

 

「ねぇ、前川くんって宮原さんたちと付き合ってるの?」

「由香と遥と真紀?ぜんぜん」

「前川くんがハーレム作っているって聞いたから」


あぁ、やっぱり噂になってるのね。


「ハーレムって言うより、あいつらが部長で僕が係長だよ」

「ゴメン、その例えよくわからないや」


松木さんが小さく笑う。


「でも宮原さんと仲いいのはすごいよ。女子とは話しても、男子とはかなり距離をとっているしね。それなのに前川くんとはすごく仲がいいから」

「あーそれね、幼馴染なんだ。物心つく前から知ってるから」

「へー、そうなんだ」

「遥と真紀は由香つながりで友達になった」


僕は仲がいい訳を説明した。

それにしても松木さんは凶悪なお胸をもっている。

真紀ほどじゃないけど、十分に暴力的だ。

顔の作りも美少女してる。

お胸を凝視してるのがばれないように、おもいっきり凝視した。

脳内フォルダに保存しよう。


保存先は、

おっぱいフォルダ→クラスメイトフォルダ→巨乳フォルダ→

→松木さんフォルダ→松木さん画像1、松木さん画像2



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