第21話 夏服カラーボックス


裕子ママの運転する車で病院へ直行。

母さんは車のなかで外科の看護師に指示をだしていた。

話し方から後輩達なのかな?


病院に着くと何人かの看護婦さんがストレッチャーを用意してくれてた。

それに乗り病院内に移動。

医者の先生と話をしてMRI→診察コンボとなった。


心配だった頭には異常がなく、手足の骨も無事。

出血していた足は階段の角で切ったのだろう。

3針ほど縫ったがたいした事はない。

しかし肋骨にひびが入っていた。

体を動かすと痛い。息を吸うときも少し痛みがある。

 

母さんはお医者さんや看護婦さんにしきりにお礼を言ってまわってた。

お医者さんにも、「前川さんの息子さんなんですね。いつもお母さんにはお世話になっているんです」と気軽に応対してくれた。

看護婦さんたちの「先輩の息子さんちょー可愛いんですけど」と言われたのにはまいったが。


結局、病院を出たのは夜中の2時過ぎだった。




家に戻ると由香が泣きながら出てきた。

まーくん、まーくんと泣きながら何言ってるかよく分かんないけど。


「大丈夫。怪我したぐらいだ。階段落ちてこの程度だったらOKだろ」


それでも抱きついて泣いてる由香。


「とりあえず家の中に連れてってくれるか?座ってゆっくりしたい」


由香は肩を抱いてゆっくり居間まで運んでくれた。

裕子ママは朝から仕事があるので部屋に戻っていった。

仕事が休みの母さんに改めて怪我をした状況を説明する。

階段を下りるときに後ろを向いたら落ちたと伝えた。

お風呂の話は言ってない。

バカだと呆れられた。

入院を必要とする怪我がなかったのは幸いだった。

由香に部屋まで連れてってもらった。

そのままベッドに腰掛ける。

 

「お前、明日学校だろ。もういいから寝ろ」

「まーくんといる」

「僕といたってしょうがないだろ」

「いや、ここにいる。学校も休む」

「はぁ?学校行けよ。僕だって明日は休むけど明後日からは行くぞ」

「私も明日休む」

「バカいうな。母さんと裕子ママに怒られるぞ」

「だって一緒にお風呂入らないって私が言ったから」

「関係ないだろ。僕が運悪かっただけだ」


とりあえず風呂入ってこい。話はそれからだ。

由香は無理やり風呂に行かせた。


20分位で由香は戻ってきた。

早すぎだろ。髪も濡れてるし。

 

「お前風邪引くぞ。ドライヤー持ってこい。乾かしてやるから」


髪を乾かしてる間も由香は泣いていた。


「泣くなよ。お前は何も悪くない。僕の自爆なんだから」


ベッドで下を向き泣いてる由香を後ろから抱きしめてやった。

 

「もう泣き止め。明日、腫れた目で学校行くことになるぞ」

「うん」


あ、ちょっといい雰囲気。

おっぱい揉んでも怒らないかな。

 

「な、大丈夫だ。痛さだってお前のパンチのほうが痛いくらいだ」

「そんなに強くぶってないもん」


軽くおっぱいを揉んだ。

反応はない。

お尻を撫でまわしてみた。

反応はない。


後ろから由香にキスしてみた。

抵抗されなかった。

調子にのってもいいよな?

もう一回キスした。


「何でキスするの」

「え、なんとなく?」

「バカ」


はい、バカ頂きました。

由香も少し笑ってる。

 

「学校あるから寝るぞ」

「一緒に寝る」


電気を消してベッドで一緒に寝ることにした。

由香は僕にぴたっとくっつきすぐに寝息を立てていた。

ほんとすぐに寝れるんだな。

……おっぱい触っても平気かな?

眠くなるまでの間、僕は由香のおっぱいを触っていた。

あとお尻も少々。いや、たっぷり。

眠くなるどころか余計に目が冴えてしまい、明け方までずっと由香にいたずらをしていた。

これ本当にやばいな。変態男とか言われても言い返せない。




目が覚めると10時過ぎ。

由香は学校に行ったみたい。

枕元に絶対安静と書かれた手紙が置いてあった。  

昨日から風呂入ってないからさっぱりしたい。

お医者さんからは抜糸するまではシャワーのみと言われた。


「飯食って、シャワー浴びるか」


ゆっくり歩いて居間に向かった。

 

「あら、ずいぶんゆっくりね」


母さんがいた。


「お腹すいた。何か食べるものある?」

「用意するからまってなさい。体の調子はどう?」

「胸はコルセットのせいかそこまで痛くない。足は歩くと少し痛い」


パンと目玉焼き、サラダとオレンジが用意された。


「サンキュー。腹へってた。シャワー浴びたいんだけど平気だよね?」

「患部を優しく洗って薬を塗ってガーゼを張ってね。体を捻ると痛みがでるからゆっくりとシャワーを浴びなさい」

「わかった。由香は普通に学校行った?あいつ夜中にずっと泣いてたから」


由香はいつも通りに登校したらしい。

腫れた目はホットタオルを当てて応急処置してたって。

 

「あんたはドジなんだから気をつけないと。由香ちゃん泣かさないでよ」

「わかってるよ。大丈夫」


食事を終えてシャワーを浴びた。

サッパリとして気持ちいい。

部屋に戻りスマホをみると、遙・真紀・雄介・淳一からラインがきていた。

みんなに明日からは普通に登校すると返しておいた。

体育はしばらく休みかな。


漫画を読んだり、昼飯食ったり、新しく入手したエロ本読んだりして、午後の優雅な一時を過ごす。

下校時間も近づいてきたのでエロ本は隠しておこう。

場所は、、、よし、クローゼットの夏服のカラーボックス。

ここなら見つからないだろう。

夏服をだしたら冬服のカラーボックスに移動する。完璧だ。


 

 


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