第20話 階段落ち


「ただいまぁ」


家に自宅に帰るが誰もいなかった。

由香の家も明かりがついていない。

みんな出かけてるのか。


僕は部屋で横になった。

今日は色々あった。体力的には疲れなんかない。

精神的にきた。なんといってもキス友というシステム。

神システムを知り、真紀とキス友の成立。

このシステムにより僕は真紀とキスし放題。舌入れ放題。

ただし、みんなには内緒だ。

キス友100人くらい欲しいぜ。

おっぱいシステムってもほしいな。

由香が触らしてくれるみたいに真紀の魔乳と遥のちっぱいも揉んでみたい。なんと業の深い話だ。

くだらないことを考えていたら眠ってしまったようだ。 

目が覚めるて時計を確認すると21時。

晩御飯を食べそびれた。

居間に下りると母さんがTVを見ていた。


「母さん、飯は?」


冷蔵庫に入ってるらしい。

何で起こしてくれないのかと文句言ったが、何回も声をかけたが起きなかったあんたが悪いと言われた。

やっぱり悪いのは僕みたいだ。


冷蔵庫の中にチャーハンをチンして食べた。

とりあえず空腹から脱したので満足である。

風呂にでも入るか。

今日は宮原家の風呂にお湯が張ってある。

着替えを用意して由香の家に向かう。

鍵を開けて家に入る。まずは由香の部屋に向かう。

部屋のドアをノックすると返事があった。

ドアを開けて入ると、由香は誰かと電話で話してるようだ。

俺は由香のベッドにダイブ!

あー、由香の匂いがする。

そのままぼーっとしてたら由香がベッドにきた。


「今日は出かけてたんだね」

「うん」

「疲れてるの?」

「ううん、疲れてない。だらけているだけ」


由香はうつ伏せで寝ている僕にまたがり、マッサージをしてくれた。肩、背骨、腰と力を入れて押してくれる。


「気持ちいい」

「そうだろ、まーくんの気持ちいい所はわかっている」


なんかエロい回答がきた。


「あ、そうだ僕は風呂に入るためにきたんだった」


待っててと言って由香は部屋を出て行った。

すぐに由香は戻ってきた。


「お風呂、追い炊きしておいた。もうちょっとしたら入れる」

「由香は入ったの?」

「まだ入ってない。まーくんでたら入るよ」

「一緒にはいるか?」

「えっ」

「僕と一緒に入らないか?」

「なんだ、まーくんは私の裸がみたいの?」

「うん、見たい。じゃなくて懐かしいから」

 

思わず本音がでちゃった。


「今、見たいって聞こえたんだけど」

「違う。気のせい。子供の頃はいつも一緒だったろ。懐かしく感じてな。だから一緒に入ろう。頭洗ってやるぞ」

「やましい気持ちがあるんじゃないの?」

「少し、いやもの凄くある。むしろやましい気もちしかない」

「変態男め」

「それでも由香と入りたい」


由香は無言でお風呂の支度をはじめた。

これはOKってことだよな。


「喉乾いた。麦茶飲んでくる。由香もいる?」


頷いたので2人分用意する。

キッチンの冷蔵庫から麦茶を取り出し、コップに入れて部屋に戻る。

由香に麦茶を渡してた。

俺も麦茶を飲み干す。

うまいー。


2人で風呂場に向かう。

心臓ドキドキ。

家の2階にある由香の部屋から、1階の風呂場まで。

30秒も時間は掛からない。

ドキドキ。


部屋を出た由香が


「やっぱり一人で入る」


えー、そりゃないよハニー。

 

「何で?せっかく一緒に……うわっ」


階段を降りる瞬間に振り向いた僕は足を踏み外した。




浮遊感ってこんな感じか。

周りの景色がスローモーションに。

由香が手を伸ばすも間に合わず。

そのまま転げ落ちる。

怪我を最小限にするために体を丸めた。


階段は中ほどで直角に曲がっている。

転がりながら対ショック姿勢。

ドンっ!

まずは逆さまの状態で壁に激突。痛えっ。

肺の中の空気がすべて抜けた。


そして横に転げ落ちる。

どっちが上か下かわからない状態で。

壁にぶつかったせいで勢いは落ちたが、階段のステップに体中が当たる。

そのまま下まで転がった。

 

「いやーっ!まーくん!まーくん!」


由香の叫ぶ声が頭に響く。

るせーっ。静かにしてくれ。


「……いてぇ」


体中が痛い。

息ができない。

胸が苦しくて体を丸めて蹲ることしかできない。

くそっ、やらかした。


でっかい音に裕子ママが居間から飛び出してきた。

転がる俺をみて状況を理解した裕子ママは、


「動かさないで!」


裕子ママは僕の体を触りながら色々と話しかける。

意識があるかとか、どこが痛いかとか。


「由香、綾子ママ呼んできて」


由香は駆け出して母さんを呼びに行った。

 

「意識ははっきりしてる?気持ち悪さは?痛いところ言いなさい」


裕子ママに抱かれて色々聞かれた。

こんな状態なのに裕子ママのいい匂いがっ!


「胸が苦しい。息すると痛い」

「肋骨が折れてるかもね。あと足は痛い?」

 

裕子ママがハンカチでふくらはぎを押さえてた。

ハンカチは真っ赤で結構血が出てたみたい。

全然気づかなかったぜ。


母さんもすぐに到着。

母さんの勤務先が夜間緊急外来を受け付けているので直接連絡。

救急車は呼ばないで車で向かった。


2人のエキスパート看護師がいたおかげかも。

パニックにならず適切に処置してもらったから。

でも、痛いものは痛い。




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