第14話 アントレ


祐司はソワソワしていた。

彼にとって食生活はファミレスレベルしか行ったことがなかったからである。

普通の高校生なので、それも当たり前だが。

白い新品なクロスが張られたテーブル。

銀色の光るスプーン達。

え!?これは食事をするのか?

という考えが頭を過ぎった。


スーーっ


扉が開く音がして

親父くらいの歳のスーツの男性が1枚の紙をもってやってきた。


「お待たせ致しました。

 未成年ということなので、お飲み物はお水でご用意させて頂きます。

こちらが本日のメニューとなります。」


渡された紙をみて祐司は唖然とした


ーーー


Menu


オリーブオイル


牡蠣


山菜


甘鯛


真鴨



ーーー


え?

なんだこれは?

祐司は頭が混乱した。

もちろん漢字が読めないわけではない。

確かに牡蠣は読めなかったが。

ここから更に驚きがあるとはまだ知らない祐司であった。

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