囚人環視

自由は何処に ああ

自由は何処に


何時からか何時からだろうか


何処にいても何をしてても


人の目が絶えず嘲ってやろうと

網で絡めとり牢屋に押し込める


壁に張り巡らされた 人の目 人の目


アイツは誰で こういう奴だよと

レッテル描かれた看板を立てかけ続けて


逃がさない

逃げられない 逃げられない


どこだ どうしてだ

自分の欲求に従っただけなのに


卵の殻を割ってみようと確かめたら

懲罰房へと叩き込まれるんだ


ほら見ろよ皆 あの無様な姿を

ぎゃはは 滑稽だ


誰かを笑い 誰かを犠牲にすることで

誰かを罰し牢屋に閉じ込め絶えず監視することで


自分の自由を確かめる こころを潤そうとする


絶えず モップで殴りつけ監視する看守たちよ

お前らも見られているんだ みんな同じだ


ニンゲンという 動物園の檻の中

お互いを閉じ込め合って監視する


道化の様に滑稽だ 滑稽滑稽


この世は 互いを見張り合い

檻に閉じ込め合う 衆人環視


いつからだろう

いつからこうなったのだろう


壁に張り巡らされた


≪耳≫<目><目>≪耳≫<目>

<目>≪耳≫<目><目>≪耳≫

≪耳≫<目><目><目>≪耳≫

<目><目><目>≪耳≫≪耳≫

≪耳≫≪耳≫<目><目>≪耳≫


怖気づくなよ これが僕らの居場所だから

さあお互いに閉じ込め合おうさ


ちっぽけな檻の中で網に絡まりお互いを

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廃墟の向こう側で手を振った 言葉の犬 @kotonohadog

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