第0.08話 Before The Hunting Time.(カリのマエに)
「待てっつーの!
なんで躾けられなきゃいけねーんだよ。
俺はこう見えて褒められて伸びるタイプなの。
てか、当初の目的は達したんだからいーじゃねーか。」
≪クックックック……。
天狼派古流ノ継承者モ形無シダナ。
……イリスハ、彼女ナリニ上手ク我ラヲマトメヨウトシテオルノダヨ。
解ッテヤルノダ……、ヨイナ?」
しっかしだ。
この【古き狼】の言う事は理解できなくも無いけど、何でイリスはイケイケ……というかツンデレキャラなんだろう?
魔族界じゃツンデレが流行ってんのかよ? その辺を詳しく聞きたいやね。
「……コホン。
ニンゲンのアンタぐらいの年齢のオトコは、ああいうのが好みなんでショ?
いくらアタシでも、ニンゲンを躾ける趣味なんて無いんだからネ!
それにこの話し方だって、やりたくてやってるわけじゃないんだからネ!!」
誰だよ、イリスにツンデレキャラ教えたヤツァ?
そいつに会ったら、正座させて説教だな。
しかし、やりたくてやってるわけじゃないにしては見事にハマッテるな。
お前さん、いいツンデレキャラになるんじゃねーの?
「――とにかく、天狼殿のおかげで話は無事に済んだわ。
早速ヤツラを狩りに行くからそのつもりで!
今夜は、アンタが自分の意志で覚醒めてその力でヤツラを殺す初めての夜よ。
心の準備はイイかしら?」
「あぁ、いーぜ!
だけどよ、他に何か具体的な用意とかしなくてもいーのかよ?」
「狩り専用の道具でも使うならいざ知らず、アンタは自分の技でヤツラを殺すんだから特別な物の用意なんて必要ないわ!
狩りの前にしておかないといけない事……。
そうね、強いて言えば一つあるわ。」
「何だよ?
早く言ってくれ。
こっちはこんな事すんの初めてなんだからよ。」
「それはね……、腹ごしらえよ!
さっさとアタシをオイシイ店に連れて行きなさい!!
もちろん、アンタのおごりでネ。」
※BGM「Where You Been」/Dinosaur Jr
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