第3話 冒険の準備

「ー。それでは勇者よ、旅立ってくれ。」



「装備を整えるって言ってもなぁ、この世界の文字も物価もわかんねぇしなぁ…。看板に絵でもあれば店は分かるけど…」


「でも言葉は通じたよね?なんでだろう。」


「そこはあれじゃね?勇者補正ってやつ?」

 

 闘熾はケラケラ笑う


「お、この看板は武器屋っぽいな、入ってみようぜ!」


 扉を開くと、そこには多くの武器や防具が並んでいた


「お、らっしゃい!って兄ちゃんたち冒険者のひよっこか?少しまけてやるぞ。」


「俺たちは今日この世界に召喚された勇者だ。」


「あぁ、兄ちゃんたちが噂の勇者か。ならどちらにしろ金少ないだろ。少し安くしてやる。」


「もう噂が流れてるの?もしかしたら私たち有名人になるかも?」


 零奈は少し嬉しそうだ


 闘熾たちは店の中をぐるりと見て回る


「ん〜なにもわからねぇ…とりあえず防具は見た目で選ぶ…か。おっちゃん!おすすめの武器、俺でも買えそうなの選んでよ!」


「あ、待って!私のもお願いします!」


「おう、とっておきのを選んでやる!」



「っし、これで全部か?そうだな、兄ちゃんは銀貨180枚ってところだな、嬢ちゃんの方は…銀貨160枚でどうだ?」


「意外と…するんだな。半分なくなっちまうな。」


「でも、装備がないと冒険できないでしょ?でも、宿と食事代は残しておきたいよね?」


「これでも結構安くしたんだぜ?そういや兄ちゃんたちいくら持ってんだ?」


「えっとー、銀貨300枚かな?それぞれ装備代引いたら120枚と140枚だな。」


「なるほどなぁ、そんだけありゃ7日は持つんじゃねぇか?」


「まぁ、気にするほどじゃないな。よし、買った!」


 闘熾たちはお金を差し出す


「おっちゃんあんがとな〜!助かった!」


「おう!毎度!」


 その後街の人々に情報を聞いて回り、モンスターのいる草原や素材を売る場所、宿などの場所の情報を入手した



「ここに来たのが朝方だから、まだ夕方まで時間あるな、少し腹ごしらえしたら早速レベル上げに行こうぜ!」


「そうだね!冒険の始まり!って感じだね!」


 2人は街の外へ出ることになった

 これから2人の対厄災に向けてのレベル上げが始まろうとしていた

 そして、2人の初めての異世界冒険が始まろうとしていた

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