第21話 ユニークモンスター

 ー魔石 Gランクー

 スキル

 棍術 2


 おかしい。

 以前魔石を見たときは、こんな表記はなかった。


 解析眼には、ランクがない。

 恐らくはユニークスキルのためLvは10もしくはそれ以上のはずだ。


 吸収を使ったから??ん〜分からない。

 でもこれで、どの魔石がどのスキルかわかりやすくなった。


「しかし棍術<Lv1>の魔石のはずが、棍術 2とは?どんどん疑問が増えるな……」


 頭を切り替え、魔石の吸収作業を再開する。


 手のひらの魔石に対し、吸収を意識する。

 体内に棍術の経験が蓄積されて行き、魔石が粉々に砕け散ってなくなる。


 ピロン!

【スキルー棍術ーを取得 】

 ※棍棒または棒状の武器を扱うスキル 棍・棍棒での攻撃に補正 最大Lv10


 おっ今度は、スキルに変化があったみたいだ。

 棍術未経験者が、棍術<Lv1>の経験をそのまま会得したら当然の結果か。


 剣術は、もともと<Lv3>だった。

 <Lv3>の剣術使いは<Lv1>程度の経験じゃ上達度は少ないって事か


 ー魔石 Gランクー

 スキル

 棍術 3


 この魔石は、Lv6のゴブリンから取ったものだ。

 やはり少しLv2よりも、数字が多い。


 魔石を吸収し、棍術の経験を会得する。

 実際に体を動かさず、棍術の伝統的な型を繰り返し修業をする訳でもない。


 ただ確かに経験として存在し、棍を持てばそれなりに扱える。


 しかし、さすがにLv1。

 その経験は、一般人に毛が生えたレベル。


 何度か実戦を繰り返し、自分の武器を棍または棍棒に決めて実戦を経験した。という感じだろうか。


 不思議なのは、恐らくは棍棒を振り回す事しかしてこなかったゴブリンだが、スキルを身につけた今なら棍棒だけでなく、棍やメイスも使える気がする。これがスキルを取得するという事なのだろう。


 これは、ゴーバから斧術を取得した時も同じだった。

 自然と斧やそれに類する武器の扱いを理解する感覚。


「スキルシステムはシンプルだけど、これは恐ろしいシステムだな……自由に生きろ、か。神様から貰ったこの《学ぶ者》をしっかり理解して活用していけば、自分をカスタマイズする事が出来るんだな」


 改めて自分のスキルの特異性を理解し、その場にて神ラノスに感謝を伝えるため、手を合わせる。


「ラノス様ありがとうございます。僕は、この世界を楽しみたいと思います」


 ある程度の検証と訓練を終え、【クイート】の街へ戻る。

 時間は19鐘を超えたあたりだろうか、今から帰れば20鐘前には宿につくだろう。


 「ん?」


 なんだ?

 森から出ると、ハンドボール程の大きさのプヨプヨしたゼリー状の物体が動いているのを見つけた。

 色は透明で、一見大きな水ようかんのようだ。


 そして近くには、緑のプヨプヨもいる。

 こちらもゼリー状の物体で、透明のプヨプヨよりも動きが大きい。


 これはあれかな?


 オリジンスライム

【Name】ー

【age】0

【Lv】1

【HP】 1/1

【MP】 0/0

【力】 1

【体力】 1

【器用】 1

【知力】 1

【素早さ】1

【魔力】 1



【スキル】

 ユニークスキル

 吸収

 透明化


 ノーマルスキル

 分裂<Lv1>

 衝撃耐性<Lv1>

 ※打撃や衝撃波などの攻撃に対し耐性を得る


 グリーンスライム

【Name】ー

【age】0

【Lv】1

【HP】 10/10

【MP】 11/11

【力】 5

【体力】 11

【器用】 10

【知力】 6

【素早さ】10

【魔力】 11


【スキル】

 ノーマルスキル

 打撃耐性<Lv2>

 ※打撃に対し強い耐性を得る


 吸収(植物・風属性)<Lv1>


「おー やっぱりか。ファンタジー定番のスライムだね。2種類か、オリジンスライムは凄そうだ」


 ーオリジンスライムー

 スライムの全ての起源

 生まれたばかりの状態で、これから何を取り込み続けるかでその後様々なスライムに派生する。

 生まれた数分後には派生する先で定着するため、発見例は極めて少ない。


 ノーマルスライム

 オリジンスライムが、取り込む物や取り込む魔力によってグリーンスライム レッドスライム ブルースライムなどに定着する。


 極レアスライム……。これはなかなか。


 同じ場所から恐らく生まれたであろうグリーンスライムは定着し、スキルも変化してしまっている。


 この個体は定着するまで、この辺の植物を吸収したのだろう。


 そして、恐らく僕が出会うレアな個体は……。


「テイム!」


 スキル【テイム】を使う。


 そう僕の本来の職業は、魔物使い(となっている)。

 今まで全く日の目を見なかった職業&スキルだが、ここに来てようやく真価を発揮する。


 体から魔力が抜けスライムに向かう。

 半透明の魔力の塊は、スライムにゆっくりと取り込まれスライムの体が淡く発光する。


 しばらく発光のONOFFが繰り返される。

 抵抗されて駄目なことも、もちろんあるんだろうけど……


 妙に緊張する時間だ。

 やってたゲームを思い出すな……。


「キュー!」


「よし!」

 発光が止まったと同時にスライムが声を上げる。その鳴き声とともに、確かに感じるスライムとの繋がり。


 よしっ!

 テイム成功‼︎


 職業

 3.魔物使い

 ※親和性の高い魔物を使役する者 (スキル【モンスターテイム】取得 親和性増加・中 ユニークモンスター発見率・大 ユニークモンスター成長率・大)


 この魔物使いの職業は、僕だけの特殊な職業となっている。ギルドで見た魔物使いの説明とかなり異なるのだ。


 そしてこれが、通常の魔物使いだ。


 1.魔物使い

 ※親和性の高い魔物を使役する者 (スキル【モンスターテイム】取得 親和性増加・小 )


 これだけの違いがある。

 つまりその他の魔物使いの人たちは、親和性をなんとか上げてテイムするが、僕はそれが上がりやすいのと特殊なモンスターの発見率が高く、取得難易度が低くなる。


 ユニークモンスター

 ※数体しかいない、もしくは通常の条件下ではまず発見する事ができない個体。


 つまり激レアモンスターという意味合いだろう。

 

「キュー キュー」


 つまり可愛く鳴きながら足元に擦り寄ってくる。この子のような個体に。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る